2月21日 ガラクタ街祭
私は学校の5分休みに、ある通路を目にした。
おそらく教室の隣の階段の場所である。
いや、それ以外に考えられない。
「嘘だ。嘘だ。夢」そう自分に言い聞かせた。
通路の先は私を呼んでいるようで恐る恐る私は通路へと足を運んだ。
通路の先がぼんやりと瞳に映る。
「人間か?」何処からか深い声がした。誰の声なのだろうか?
「冗談は辞めておけダスター、人間は二億年前に絶滅したって知らないのか?」人間が絶滅?そんなはずがない。
「すみません、誰かいますか?」私の声が鉄で作られた通路に響き渡った。
「働きに来たのか?」先程の声と同じ人物だ。
「違います。学校に無いはずの通路が現れていて…それで此処に来たのです」
私は事実をはっきりと話した。
「そんな事があるのか?嘘をつかなくても良い」
「さあ、来なさい」彼の影は私を呼んだ。
私はトンネルの先へと足を運ぶ。
__________
トンネルの先には“ガラクタ祭り”と書かれている旗が立っていてカラフルな屋台が立ち並んでいた。
「新入りだ。仲良くしてやれよ」黒い影は私に指を指してそう言った。
「だから違うんです…」
その時前から2番目の赤い屋台から声がした。
『祭り用に作った通路が人間の世界に繋がってしまったようだね。とんでもないミスをしてしまったよ』
『この世界にはもう人間は居ないのに珍しいな』
なんと異世界人のミスだったようだ。
私はため息を吐いて学校へと戻っていった。
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