第50話 ユ-ロン半島の評判Ⅱ

 

 俺は現在エテナ王国の町スマエルに来ていた、ここで家を購入して家事スキルの有


る奴隷を購入していた、買った奴隷を鑑定すると、



  ☆ サイラ (人族) 31才 レベル6


  HP55

  MP30


  スキル  家事 生活魔法


 家事  レベル5 ・美味しい料理が出来る


 生活魔法レベル2 ・クリ-ン


  ☆ マイラ (人族) 7才 レベル1


  HP 8

  MP 8


 スキル  風魔法 水魔法


 風魔法 レベル1

 

 水魔法 レベル1  


 サイラとマイラを鑑定したらサイラには生活魔法が使え、娘のマイラは2属性の魔


法スキルを持って居たがまだ7才だ将来の有望株だった、俺はサイラさんにキッチン


の使い方を教えると共にマイラちゃんが2属性持ちだと教えた、サイラさんは吃驚し


て居たがこの国では魔法スキル持ちを誘拐して奴隷にされる事が有るそうで、大きく


成るまでは秘密にして置いた方が良いそうだ、ここのキッチンはほぼホウライ国の俺


の家と同じにしたので備蓄を出来て腐らないサイラさんに自由に使って呉れる様に言


って置いた、俺はサイラさんに一つ教えて貰う事にしたこの国は冒険者ギルドから2


名の議員を出して政治をしているが如何思って居るか聞くと、サイラさんから訂正が


入った、「各町の冒険者ギルドから2名では無くて冒険者ギルドから1名商業ギルドか


ら1名の間違いです」と訂正された、俺はギルドから2名と聞いたのでてっきり冒険者


ギルドから2名と思い込んで仕舞っていた、「其処でそのシステムは如何思う」と言う


と、彼女は「良い面も有るけど悪い所も有る」と言った、「例えば2つのギルドに所属


して居ない百姓や漁師の意見は通り難いし、逆にギルド会員の実力者は優遇されやす


い事と、商業ギルド派閥と冒険者ギルド派閥に別れ敵対して居て良い案も通らない事


がままある」と言う様な事が有るそうだ、帝国の様に貴族主体だといい考えが貴族に


理解されると直ぐに実行出来るが、ここでは議論に時間が掛り尚且つ何方かに偏る


事には徹底的に反対するので案が通らない事が多いそうだ、俺はここ迄聞いてこのサ


イラさんは博識に驚いてしまった、彼女の前職はと前夫にあんな事とは一体何なのか


知りたく成って来たが、今は彼女はそっとして置いて俺は冒険者ギルドに行って見る


事にした、ギルドではホウライ国のユキノスケを表に出しても良いかと考えて居た、


今は政治向きの勉強に来て居る感じで直に聞くと言う事にしたい、俺がギルドに入る


と受付嬢が「いらっしゃいませ本日はどの様な御用でしょうか」と声を掛けて来た、


俺はそのまま受付に行き「私はホウライ国代表のユキノスケと言う者ですが、此処の


ギルドマスタ-にお会いしたいのですが可能ですか」と言うと、「少々お待ち下さ


い」と言いながら奥の部屋に入って行った、暫くすると一人の男性を伴って出て来た


受付嬢が「当ギルドのマスタ-は本日外出してまして、現在は当ギルドのサブマスタ


-がおりますのでお話をお伺いしたいと言って居ますがよろしいでしょうか?」と言


って来たのだ、俺は「それでも構わない」と言うとその男性が「それでは此方にお越


しください」と言って先導して呉れ応接室の様な所に入った、そして椅子を進められ


て座るとお茶が出て来てサブマスタ-と言われた男性が自己紹介をして呉れた、「私


は当ギルドでサブマスタ-を拝命しておりますコイラントと申します以後よろしくお


願いいたします。」と挨拶して呉れたので、「私はホウライ国代表のユキノスケと言い


ます本日は宜しくお願い致します。」と返した、「それで本日お邪魔したのが、現在こ


の国で採用されて居る政治制度についてお伺いしたくてきました」と言ってから、


「と言いますが、私たちの国も合議制を採用して居ますがまだ4年目の若い国です。な


ので制度が確立して居ませんし、不都合が有れば今の内に改善したくて合議制の先進


国の此方にお邪魔して聞いて回って居ますが、よろしくお願いいたします」と言いつ


つ「現状の制度でここを変えて欲しい又は変えた方が良いのじゃ無いか?と言うとこ


らが有れば教えて欲しいのですが」と言うと、サブマスタ-は考え出したが「特にこ


こを変えた方が良いと言う事は無いのですがと前置きしてから喋り出した、この国は


現在は冒険者ギルドと商業ギルドの2大ギルドが仕切って居ますが、私個人の意見と


してはもっと多くの国民が投票に参加出来る様にした方が良いと思う。例えば農業ギ


ルドを作り議員を出すとかして、より多くの国民が投票に参加して政治に参加して居


ると言う自覚を持ち生活出来ればもっといい国に成ると思う」と言った、俺は「あり


がとうございます。参考にしてユ-ロン半島の政治に活かしたいと思います」と答え


た、俺はこの方法で行けばこの国を調べるのは難しく無いと感じたが、既に家も購入


したし奴隷も購入してしまった、如何しようと考えたがこの国ではまだホウライ国に


移り出した者がい無い、一度孤児院等を回るかと考えサブマスタ-に孤児院と現状と


かを聞いて見た、するとサブマスタ-が言うには「孤児院は現在は個人の支援だけで


切り盛りして居ます。その個人と言うのも殆どが孤児院出身者が支援して居るだけで


国と町からは何も出て居ません。土地だけは無料で貸しているようですがそんな孤児


院がもしお宅のユ-ロン半島に行くと言うならば応援したいくらいです」と言った、


俺の合議制が崩れる様な気がしてきた、やはりその辺が成熟して居ないと言うか庶民


も自分の生活に必死で他人に目を向ける事が無い、そんな世界がこの世界なのかも知


れないと思い始めて来た、そして先頭に立つ者が良い政治をすれば庶民は幸せになり


悪い政治家(貴族)がはびこると庶民が不幸せに成り、一部の者だけが幸せになるの


がこの世界なのかも知れないと思い始めたが、今はまだ合議制に未練が有ったし行け


る所まで行って見て見ようと思った、しかし全ての人を幸せにするのは無理が有るし


不可能だと思うがと自分の考えに没頭して居たが、サブマスタ-のコイラントさんに


お礼を言ってギルドを出て来た、俺は思い切って商業ギルドにも行って見る事にして


向かった、30分程歩くと商業ギルドに到着したので早速中に入ると、受付嬢が「いら


っしゃいませお久しぶりです。先日はありがとうございました」と声を掛けられた、


俺の事を覚えていた様で俺も挨拶をして置いた、「今日は、ユキノスケと言います。先


日はありがとうございました」と挨拶を返して置いて、「本日は又別の要件でお伺い


したのですが、ギルド長かサブマスタ-にお会いしたいのですが可能でしょうか?」


と言うと、受付嬢の一人が「少々お待ち下さい。確認をしてまいります」と言って奥


の部屋に入った、5分程経つと受付嬢と恰幅の良い男性が一緒に出て来て此方にどう


ぞ」と招かれた方に行くと一つの部屋に入った、ソファーが有り対面する形で座ると


男性が自己紹介をして呉れた、「私は当ギルドの代表をして居ますソ-マルフと言い


ますお見知りおき下さい」と挨拶をして呉れたので、俺も正体を伏せて居たが挨拶を


して置いた、「私は現在はAランク冒険者として此方に来ていますが、それはここのダ


ンジョンに入る時の姿でもう一つ目的がありましてその時は、ホウライ国代表のユキ


ノスケと言います。よろしくお願いいたします」と挨拶すると、ソ-マルフさんが


「ホウライ国と言うとあのユ-ロン半島に出来たホウライ国ですか?」と聞いて来


た、「そうですそれで有って居ます。」と答えて、「私が今回此方にお邪魔したのはこの


国の現在の政治形態がどの様に機能して居るか、上手く行って居るのかと言う事を調


べに来ています。それを調べてから私共の国の政治に活かそうと思いまして、今の所


はホウライ国も合議制を採用して居ますが、合議制の政治形態の先進国の良い所を学


び活かそうとして居ます」と言うと、ソ-マルフさんが「そうですか、私はこの形態


は悪く無いと思って居ます。帝国の様に貴族が統治すると貴族が凡人だと良からぬ者


に操られたりとかが起こり得ますし、貴族の性格が捻じれていれば問題も起きるでし


ょうし、この国の政治形態も問題は色々とありそうですが、改善できると思いますが


問題は今は派閥が同数なので、商業ギルドが出した改善案は冒険者ギルドが否定する


ので全く話が進まないのが問題だと思って居ます。」と言った、私が「成が程この形態


にも一長一短があるのですね」と言って、「ありがとうございました、参考にさせて


頂今後のホウライ国の政治に活かしたいと思います」と言ってギルドを出て来た。


 


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