第34話 ヨゴナ・マーリンガ伯爵領訪問
俺達はイ-ラン島の百姓50人と漁師10人を連れて来た、イーラン王国と人的交流条約
を結んだ関係に成ったからで、百姓50人は色々な栽培をしているわが国に滞在して米
作りや果樹園の管理等を習得してもらって居た、漁師は逆に漁の仕方や魚の習性など
をこちらの漁師を志す人々に教えて貰い、約半年の予定で漁師の師匠に成って貰って
居た、問題は百姓50人で期間が半年では米の収穫時には帰って仕舞って居る、なので
大半は帰っても2人か3人に残って貰い最後の稲刈りと乾燥の為の干し方等を習得して
から帰って貰う様に交渉して居た、遣るからには完璧に遣りたいし中途半端は疑念を
招く恐れが有る特に国が関わるので疑念は後々に災いを招く、今日で3月に成るがこ
れからは桃の花が咲き始めて春に向かうが稲の季節はまだ先だ、これから田起こしを
始めて田圃の土を魔道具で搔き迄て空気に触れさせる作業になる、ここから始まり米
が出来上がるのが10月に成るので最低でも7カ月かかるし、2月に来たので10月までは
8カ月に成って来るが国の方が何と言って来るかが問題だった、ホウライ国での滞在
は費用が掛からないがイーラン王国が百姓50人にどの様な待遇にしたのか知らない、
取り敢えず半年の期日で作業をして行き半年が来た時点で考えて貰うか、代表で二人
程残るかを国に掛け合って貰う事に成りそうだった。
ここらでイーラン王国関連は半年が来た時に再考する事にして、俺はまだヨゴナ新
伯爵に挨拶に行って居ない事を思い出していた、ヨゴナ・マーリンガ伯爵領に行く事
にして、アグリスに声を掛けると体調が思わしくないそうで寝ていたので、大事を取
ってアグリスは留守番でシナ-ルに声を掛けて見た、サクラはもう直ぐまる2年に成
る3月10日生まれなので10日には盛大にお祝いがしたい、なので今行っても直ぐに帰
って来たいので事誕生日のお祝いをしてから行く方が落ち着く気がする。そうする事
にしたのは言うまでもない事だし庭に遊び道具を作った、滑り台にブランコとアスレ
チックを作り遊びながら体も鍛える事が出来る様に考えた、アスレチックは落ちても
痛くないない様に50cmの高さにした、3月10日には30人程の初期メンバ-を集めて宴
会をしたが主役はサクラで楽しそうにして居た、アグリスの体調は良く成ったが妊娠
が判明したので今回はシナ-ルとサクラとアグリスの3人は留守番にした、代わりに
マリを連れて行く事にしたのでマリにドレスを2着作り着せると、どこのお嬢様と言
う様な感じになり見違えてしまった、護衛にサルカスを隊長に10人程連れて馬車で行
く事にした、3月13日に出発する前にギルドから手紙を出して置いた、お土産を積み
13日朝9時に出発して第三領地から第四領地と第五領地の傍を過ぎトンネルに入る前
に昼食を取ることにした、トンネルに入ると休憩する所が無いそれが分かって居るの
で手前で取ることにしたが俺の家からここ迄は150km程有る。それを3時間で走破し
たと言う事は時速50kmのスピ-ドが出ているということに、道は完全舗装だし馬車
をひいて居るのがゴ-レム馬だ見た目は全く分からない様に仕上げた、馬車には最近
俺達はユ-ロン半島の道では50kmのスピ-ドを出すが、よその国は道も悪く整備
されて居ないし人の目も気に成るので20kmぐらいに抑えて走る様にしたい、この馬車
が他国に行くのは初めての事で余り目立ち過ぎるのは控えたい、ヨゴナ伯爵領までは
トンネルを出ると500km程有るので2日半かかる事になる。
3日後にヨゴナ伯爵領に到着して直接領館に向かたのは3月16日風の日だった、両館
に着くとすっかり御馴染みに成った俺は門を通されて、控え室に案内された所に一人
の男性が来て挨拶をして呉れた、「私は、この度カンテト子爵に指名されて着任した
ウ-ロント・カンテト子爵と言います。よろしくお願いいたします」と挨拶をして呉
れたので、俺も「わたくしはホウライ国代表のユキノスケと言いますよろしくお願い
いたします。」と返して、部下のマリとサルカス隊長ですと二人も紹介しておいた、
俺が子爵に「伯爵は今忙しく無いですか?」と聞くと、子爵が「ええ、それ程忙しい
とは聞いて居ません」と答えて呉れた、俺は子爵にミスリルで作った剣とナイフを渡
して後ホウライ国で取れた果物を渡した、子爵は「これは、これは、ありがとうござ
います。伯爵が喜びます」と言いながら部下に持って行く様に指示した、それから
子爵が「部屋を変えましょう」と言って廊下に出て、皆さん此方に来て下さいと言い
ながら先導して呉れて大きな部屋に入った、其処にはソファーと椅子が置かれていて
全員が座って待つことに成った、5分もしない内にマーリンガ伯爵が遣って来て俺達
に「よく来てくれた前任のクロイツム侯爵と同様に仲良くしてくれると有難い」と言
いながら、伯爵が「その後クロイツム侯爵の所に行かれたと聞きましたが、侯爵領は
如何でしたかあそこは広いでしょう」と言った、なんでも伯爵が言うには「帝国で一
番広い領地であそこの経営は難しく土地に川が少なくて水の便が悪いのが難点だ」と
言った、俺はなるほどその通りだと思ったがそこは口にせずに「侯爵は領都をトーマ
ンツに移し、港を拡張して外交を強化して行きイエサン湖の水を利用して米を作り、
スストンの町をダンジョン都市に生まれ変えさせて、税収を増やして行く積りの様で
した」と言うと、「流石は侯爵様先が見えていると言うかユキノスケ殿のアドバイス
ですかな」と言った、この伯爵もなかなか先が見える様で鋭い方だと再確認した、俺
は伯爵に行った「私がもう一つアドバイスしましたが、侯爵はそれは止めて置こうと
言っておりました」と言うと、「それはどんなアドバイスですか話せるようなら聞き
たいのですが」と言うので、説明しながら「アゴルから西に行くと森が有ると思うの
ですが、其処に道を通せばアゴルから帝都まで2日で行けるので作る様にアドバイス
しましたが」侯爵は、「余り帝都に近づきすぎると要らぬ疑いが他から囁かれる事に
成るので、ここは手を付けずに侯爵領は遠い所だと言う印象を其の侭にした方が得だ
し要らぬ疑いを掛けられない」と言っていたと言うと、伯爵は「流石は侯爵様ですね
帝国の影を良く分かって居らしゃる」と言っていた、俺は侯爵領の話はそのくらいに
してと思い伯爵に「ガロバとルカトは最近どうですか」と振ると、伯爵は「大分落ち
着いて来たヨ。おかげさまで町民も大分帰って来たし、ガロバの壁の罠が有難い兵士
も有れでレベルも上がるし、魔石を売ればお金も稼げるしで兵が喜んで行くし、逆に
もっと行きたいと言って来るぐらいだ」と言った、そんな対談も終わりその夜に歓迎
会を開いて呉れた席に、マリがドレス姿で出席すると伯爵はマリの美しさにほれ込み
俺に間を取り持ってくれる様に言って来た、伯爵は侯爵が独身なので自分が先に妻を
娶るのは悪いと考えていた様だが、マリを見て早く手を付けないと俺に取られると思
ったのかも知れなく、急いで手を打って来た俺は伯爵の依頼を受ける事にして、マリ
に「伯爵がこう言っている」と言うと驚き「私、貴族の妻なんて務まりませんと言っ
て来たが、俺が妻て別に何もする事はないよ出来るだけ子供を産む事で、伯爵領の繁
栄に成るし、マリが伯爵の妻に成って呉れると俺も嬉しい」と言うと、考えますと言
って暫くベランダに出て行った、俺がマリをシナ-ルとの間の養子にしてから伯爵に
嫁ぐと言う手が有るので教えると、「ユキノスケ様が父親に成るのですか?」と言っ
て居たが、マ-リンガ伯爵にマリが了承したと言うと大いに喜び式は来月にすると言
い出した。
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