第32話 侯爵の部下の米作り実習
侯爵領の10人が選抜され俺達と共にホウライ国に来た10人は戸惑っていた、ここは
自分が居た町と違い気付いたのは綺麗で臭い匂いが無い事だった、周りにある家も綺
麗な石作りで人の住む所と、畑が明らかに区切られていて家の有る道には街路樹が綺
麗な花を咲けせていた、道には馬車も走って居たが馬車道と人の道がはっきりと分か
れて居て、ぶつかる事が無い様にして居るのが分かり人に優しい作りに成って居た、
もう直ぐ5月に成るので先ずは稲代作りから始め10人も参加した、何日かしたら芽が
出て来たそれが20cm位になった5月の中頃に田圃と言う所に植え替えた、ユ-ロン
半島もほぼトランド半島と変わらない気候と温度が続き、雨は余り振らないが魔の森
から流れて来る川が有り水は心配のない所だった、10人の代表スガクルナは川から水
をくみ上げる装置が気になった、くるくる回り水をくみ上げて行く物を作り出した頭
脳に感心したし、何もかもが新しく今まで見た事が無い物で自分達にも出来るのか心
配に成って来た、何もかもが今までと違う感じがしていた目の前にはゴーレムが農
作業をしている。こんな場面は今迄に経験したことが無いし風呂に誰でも入れる。風
呂は貴族だけが使い体を綺麗にするための物だと思って居たが、ここでは皆が風呂に
入り石鹸を使い体を洗う事が普通だった、スガクルナはここで初めて風呂と言う物に
入ったがこんな事をして良いのかと思った、ホウライ国は5つの村と2つの果樹園が有
り他にも壁と呼ばれる所が有る様だが、我々は行った事が無いが魔の森との境目に作
られた長い防御壁で、守りには専用のゴ-レムが守護して居るそうで何処にでもゴ-
レムが居るが、このゴ-レムが又賢いのが俺達に一度会えば魔石に登録されて認識す
るそうで、まるで人が作業している様でゴーレムだけに文句も言わず黙々と仕事を熟
して行くのが不思議だった、スガクルナもその内にここの環境に成れるだろうと思い
ながらその日が終わった、それから田植えに成ったが此処には田植え用の魔道具が有
り、苗を乗せて田圃を往復するだけでいつの間にか田植えが終わって居た、侯爵
様はここで使われている魔道具も全部購入して呉れるのだろうかと心配した、田植え
が終わり侯爵領の10人も余りする事も無くなったので、果樹園を手伝いながら時々田
圃の草引きをしたりしていると、7月の終わりごろには稲の先に膨らみが出来て来
た、8月に入り3日間の休暇を2人づつで貰い自由都市と言う物を見に行った、其処は
又、別世界で華やかな商店が並び冒険者が闊歩して居た、聞くところによるとこの自
由都市内にダンジョンが2カ所あり、其処に探検に行くと魔物が出て来て倒すと魔石
が手に入り稼げるようだが、偶に冒険者が帰って来ないそうでダンジョンの中で魔物
に遣られると、ダンジョンに吸収されて何も残らないそうでタグだけに成るそうだ、
冒険者はその覚悟で行き上手く行くと相当な稼ぎに成るので、冒険者も命がけな所が
有る儲けると派手な生活に成り色町も出来ていた、スガクルナには縁のない生活
だと思いながら少し羨ましい気もした、10人は二人づつで自由都市を体感してお金も
使い国に帰った時の土産等を買って居た、9月の15日に成ると稲が色付き稲穂がたれ
て来たのが分かり、もう直ぐ刈り入れが始まると言われたのが嬉しくて初めて自分た
ちが世話をした米がとれると思うと、喜びが沸いて来たが(本当は殆どゴ-レムが世
話をし自分たちはそれを見ていただけだった)もう直ぐ終わり帰る事が出来ると思う
と寂しさも有った、9月20日に稲刈りが始まり稲刈りの魔道具が稲を刈り干して行く
のを見ていた、7日ほど干して脱穀と精米が同時に出来る魔道具に入れて行くと米が
とれた、米は殻が着いたままで保存すると2年から3年は持つそうだが、味が年々落ち
て行くそうで保存方法を考えるともっと持つそうだ、食糧難などの対応には持って
来いの食べ物だと言えると教えて貰った、出来た米を精米して炊いた物を御飯と言う
そうで、少しのおかずと一緒に食べると噛めば噛むほど甘くて美味しく感じてこれ以
上の食べ物が無いと思うほどだった、その頃には色々な果物も取れて食べ物にあふれ
た国の様に感じた10人は許されるならここに一生住みたいと思った、明くる日には
クリ-マさんがおにぎりを大量に作り食べさせてくれたが、これはこれで美味しくて
おにぎりの中に魚や漬物と言う物が入って居た、このユ-ロ半島では漬物と言う物が
有り此れが御飯のお供に最高だったが、まだ作り方を取得して居ないのでスガクルナ
は帰れないと思って居た、そんな事も有ったある日に米と栗と言う果物が一緒に炊か
れた御飯が出て来た、ちょっと塩味がして栗が甘くてこれは又美味しくてお代わりを
すると2杯目もぺろりと食べてしまった、スガクルナは米と言う物は最高の食べ物だ
と思い始めた、保存も効くし美味しいし此れが作れると国のみんなも腹一杯食べる事
が出来て、飢えが無く成るかも知れないと思うと早く持って帰りたかったが、帰って
田圃作りから始まりここではゴ-レムがやって居る事も、全て自分たちが遣らないと
良い米が出来ない大丈夫だろうかと思う自分が居た、このユ-ロン半島では自分たち
で塩を作り砂糖を作り野菜や果物を作りと、全て自分たちでやり魔物迄倒して肉にし
ていてもう直ぐ紙を作り出すと聞いて居た、11月に成った頃この7カ月で米の作り方
や田圃の作り方を覚え国に帰る時が来た、船に米を5tほど積み込み魔道具も頂き
トーマンツまで送って貰うが、スガクルナは帰りたくは無かった俺は独身だ待って
居る家族が居ないので一度帰るが又来たかった、そんな俺の気持ちが伝わったのか
代表のユキノスケ様が、向こうで米が出来る様に成れば又戻って来ても良いと言っ
て呉れた、これは自分に向かって行ってくれた様に感じたスガクルナは又戻って来る
と心に誓った、次の日船に乗り7日でトーマンツに着くと侯爵家の馬車が5台も待って
居た、俺達を英雄の様に歓迎して呉れたのでスガクルナは感動して居た、そしてここ
で俺は頑張って皆の為に美味しい米を作ると誓った、それから4月までに田圃を1から
作り10人が1つの田圃を担当して世話をして行き、トランド半島に米の文化を根付か
せた10人は一人10枚の田圃を作り、大量の米を齎すことに成り生涯安泰な生活をした
らしい、有る物はそれでは飽き足らず果物も作り栗の名産地に成ったし、スガクルナ
は漬物に取りつかれて漬物の特産品を作り出して、結婚後に10人の子供を持つ大農家
に成ると共に漬物王と言われた、侯爵もその頃には領都をト-マンツに移して港を整
理して、ユ-ロン半島の魔造船を買い帝都にここの魚や漬物などを下ろして、交易し
て大成功したので豊かな領都で人口も膨れ上がり、10年後には80万人に成って居て
ユ-ロン半島との取引が膨れ上がり、帝国一の裕福な土地に成り領民も侯爵に心酔し
た、侯爵領のアゴルも人口が増え20万人を抱える町になりスストンがダンジョン都市
に成って行った、侯爵はアゴルから帝都に行く道は着けなかった付けるとクロイツム
侯爵に謀反の疑い在りと疑われそうで、今は止めて置いた方が良いと判断したためだ
ったが、後に侯爵はあそこで帝都に通じる道を作らなくて正解だったと後年に語て居
たそうだ。
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