第24話 二人目の奥さん
俺はイ-ラン島から10人程の鍛冶師とその家族を連れて転移して来た、カンタルは俺
が転移門を作成した事を非常に驚き、「南千年も忘れられた魔法を使うとはユキノス
ケ殿は一体何者なんだ」と言って居たが、当のカンタルもドワ-フが先祖で血は薄ま
っているが体系はそのままだった、そんな一族を引き連れてユ-ロン半島に来たが
新たな挑戦だが環境は良かった、鍛冶場が広く取られ炉が3カ所も作られていて作業
場の裏に100人は住めると言うほどに家を用意して呉れていた、材料もミスリルに鉄
銅と3種類有り燃料の石炭も今までの石炭より火力が強く、材料が良く不順物が少な
い良品だった、早速みんなで槌を打ち始めると良い音が響きみんなの顔にも笑顔が戻
った、カンタルはここは何と綺麗な所だ作業場の周りには見た事が無い花が咲き、孫
のカレンナ-ルをここに連れて来れて良かったと思った、カンタルはここは終の場所
に成るだろうと確信したが、ドワ-フの血が流れて居る為に寿命が人族の2倍はある
筈でカンタルはまだ60才だ、鍛冶も順調に稼働し始めて自由都市にホウライ国の販売
所を作り販売を始めた、ホウライ国の商品をここで仕入れて帝国に持って行くと飛ぶ
様に売れ、帝国中にその噂が流れ始めたので商人がホウライ国を目指してやって来
た、帝国以外でもエテナ王国や遠くはカルロスト王国からもその噂を聞きつけて来る
強者も居た、今は順調で作れば売れるが俺は品物の質は落としたく無いので、検品は
厳重にゴーレムがやりここでもゴーレムの力を借りた、5月に成ったので米の苗作り
とサトウキビの植え付けをしたしミカンの花が満開で良い香りがしていた、第一と
第二を統一した北側には広大な土地が手つかずで広がり其処に果樹園と田圃サトウ
キビ畑を作り、作業はほとんどがゴーレムがやって取れた材料を使い珍しい食べ物に
加工するのが人だった、俺のうろ覚えと言うか絵を見ただけの商品を開発するスタッ
フも気の毒だったが、見た事も無い食べ物の試食が一番に出来るので皆気に入って居
た、仕事が一段落したので家に帰るとシナ-ルの隣にアグリスが普通に居た、そして
シナ-ルが「ユキノスケ様責任を取りなさい」と言ったが、何のことかさっぱり分か
らなかったのでシナ-ルに聞くと、「独身女性を長く家に止めて置いたので彼女はあ
なたの手が着いたと世間では判断します。これはあなたがはっきりしなかったのでア
グリスさんがここに止まったのです。その責任を取るべきでアグリスさんが言うには
嫁に貰って貰うと言って居ます」とシナ-ルが言った、俺はその事に対して反論はせ
づに「シナ-ルはそれで良いの」と聞くと、「仕方が有りません私の旦那がそう言う
人なんだから」と理由とは思えない事を言ったが、俺は彼女が良いならこんな綺麗な
女性を二人も妻に出来るとはなんと幸せ者だと思った。
それから5月の終わりに田植えをしたが、ここもほとんどがゴーレムがやり誰も腰
を傷めずに済んだ、今から実りの秋が楽しみに成って来たと思って居たら、シナ-ル
が妊娠したとの報告がきた出産予定は来年の3月位に成ると言う事だ、俺はそれを聞
いてシナ-ルの所に来て嬉しさの余りシナ-ルを抱きしめてキスをした、そして無理
はしない様にと言ってアグリスを連れて家の屋上に来た、ここでアグリスに親の仇は
もう良いのかと聞くと、「最初から敵は取りたいと思って居た訳じゃ無いただ貴方が
どの様な人間か試したかったのと見極めたかった」と言って、「私は自分の父親が大
した器の持ち主で無い事は分かって居た、仮にもBランク冒険者に成った娘を出世の
道具に嫁に出そうとする位の人で、この人はここ迄来れただけで背一杯の人でこれ迄
がラッキーが重なり出世しただけで、ここからは変な事を仕出かさずに行ければ良い
と思って居たが、あんな事に成って終いその原因を作り国を作ろうとする奴を見て見
たいと思い、自由都市に来ていたらあなたが目の前に現れたので、あんな親だが自分
の親には違いが無いので殴って遣ろう思い飛び掛かるが躱されて、捕まりその挙句に
家に連れこまれても何もされずに女のプライドを傷付けられたので、このままでは帰
れないと思って居たらシナ-ルさんが優しかったのでつい甘えていた」と言なるほど
るほどそれは良いが一度鑑定しても良いかいと言うと、「どうどして下さい。」と言
った、
アグリス 人族(23才) 女性 レベル48
HP 750
MP 720
スキル 剣術 風魔法 無魔法
剣術 レベル6 ・受け流し ・スラッシュ ・横薙ぎ
・十文字切 ・速歩 ・切り返し
風魔法 レベル3 ・送風 ・ウィンドシールド ・ウィンドカッタ-
無魔法 レベル5 ・肉体強化 ・腕力強化 ・脚力強化
・衝撃波 ・魔法防御
流石はBランク冒険者だけあるレベルも高いしスキルも3つ有る、俺はアグリスに
「妻に成ってください」と改めて言った、アグリスは俺の思わなかった一言に戸惑っ
たが「宜しくお願いします。」と言った、これで正式にアグリスが妻に成ったがまだ
二人は手も握って居なかつた、アグリスはシナ-ルが妊娠したのでユキノスケを一人
で受け止めなければいけないが、自分でも心配でしかも経験が無いのでどの様にした
ら良いか分からないが天性の明るさで為る様になるさと言う感じになった、それから
5月も終わり6月に成り大分熱く成って来た、俺は魔の森の西側を探索に行く事にして
準備を始めた、前はリザードマンの大きな村が有り要らぬ争いは得に成らないと思っ
て自重したが、リザードマンがスタンピ-ドを起こしたのを切っ掛けに殲滅したので
今は魔物が少ない筈だと思い行く事にした、今度は俺とアグリスの二人で行く事にし
て魔の森に西側から入った、ここは以前も来たので川の有る事とその川が1km程有
る大河で渡る事は出来そうに無く、ここから魔の山に向かって行くと沼に成り其処に
は多数のリザードマンが居たが、今はどうなって居るかも興味深い所で近づくと鰐の
魔物が島に上陸して居た、こいつはウリウリ鰐で大きさが10m前後で可成りの数が居
たが、リザードマンが鰐に成っただけでホウライ国には影響が無さそうでここはス
ル-する事にした、沼から少し高い所に来たところは前にも家を出して1泊した所で
家を出した、アグリスは家を出したのを見て顎が外れそうなほど驚いて居たが
無視して中に入り、夕御飯を作りだしたがアグリスは元お嬢様なので家事は苦手でス
キルも無いのでリビングで待ってもらった、ご飯を食べて風呂に入ろうと誘うと顔を
真っ赤にして俯いた、俺はここはそっとして置こうと思い一人で入ると暫くしてアグ
リスが入って来たが全身が真っ赤だった、お湯を沸かしそうな位赤いが暫くすると馴
れて来たのか、外で石鹸を使いだしたので俺は先に出て来てリビングでジュ-スを作
り飲んで居た、其処に出て来たアグリスが「わたしも其れが欲しいわ」と言いながら
隣に腰を下ろした、俺は「じゃぁ、ちょっと待ってくれる今から作るから」と言って
キッチに行きバックから出した果物を絞り氷を入れた、それを持ってソファーに座っ
て居たアグリスに渡すと美味しそうに飲んだ、そんな二人だけの世界の会話と行い
だがここは魔の森の中だ、遠くで魔物が吠える声が聞こえるしもう一カ所では争っ
ている風な騒めきが聞こえてきている、しかしこの中は外と違い平和其の物だった、
結界が貼ってあるしシ-ルド迄して居るので其処らの魔物では拠り付けない、その中
で二人は初めて愛し合った、結婚はして居たがまだ肌を重ねてはいなかったので正に
初夜だった、アグリスは冒険者をして居て23才とそこそこ歳は重ねて居たが初めて
だった、父親の仇と思って居た男とこんなことに成るとは全く思って居なかったが、
これが定めだった様にも思えるほどに良い相手で幸せになりたいと思った。
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