第5話 愛しのBabyBlues
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真っ暗になったステージにキャンドルが灯った。エンリオモリコーネのもの哀しい音楽が流れ白いTシャツと細身のジーンズで素足の男女が登場し、女性が静かに優雅に踊り始めた。男性はその踊る姿を見ながらパントマイムで恋心を打ち明けようとしている。ひたすら何かを訴えるように踊り続ける女性、徐々に激しさをます。怒りに似た感情をあらわにして、パントマイムで愛を告げる男性を邪険に払いのける。なんどもなんども。男が花瓶の花を贈ると、その手を払いのけて花が散らばる。女性はヒステリックに踊り回る。男性が思わず触れようと手を伸ばし、その手に触れた瞬間音楽がやんだ。静寂の次の瞬間女性の手が男性の頰を思い切り打った。『バシッ』という音が店全体に響き渡る。男性は頰を抑え跪く。音楽がまた静かにフェイドインしてくる。
そこにもう一人の男性がスーツ姿で現れる。女性の顔がみるみる輝きだす。吸い寄せられるように近づく女性を弄ぶかのように片方の手で女性の頰を掴み、もう片方の手で女性の腰を引き寄せる。強引なキス。そして女性の着ていたTシャツを引き裂く。壁に押し付け露わになった女性の胸を貪る。照明が落ち、音楽のボリュウムが下がり壁の向こう側にセットされた部屋のベッドで2人の情事が始まる。音楽が止み、女性の悦楽の声が響き渡る。その一部始終を女性に邪険にされた男性はうずくまり、打ちひしがれながら聞いている。やがて情事が終わった男性はあからさまにズボンのチャックを締めながら出て来て立ち去る。
また静かに物悲しい音楽が流れ女性の泣き声が聞こえ出す。打ちひしがれた男性はパントマイムで悲しみ、そして怒りを表現する。女性は破れたTシャツで胸を隠しながら現れる。男性は物陰に隠れる。ピアノの静かな生演奏が始まり、流れていた音楽がフェイドアウトする。女性は歌い出す。美しく悲しく感動の歌。
歌が終わると店中の人たちの拍手がなった。徐々に薄明かりになり、ハッと気がつくとAさんの手を握っていた。明かりとともにそっと手を離した。Aさんと目が合った。Aさんの目に涙の跡があった。何かを言う言葉が見つからなかった。いつからいなかったのか、あまねーがいなかった。
「天音さんはどうしたんでしょうね。今のステージは見ていたと思ったんだけど」
「見ていて、最後の方に席を立ったのが見えたわ」
「そうですか、全然気がつかなかった」
全く気がつかなかった。それほど見入ってしまっていた。最後に女性が歌った歌はニューヨークのアポロシアターで聞いた歌に勝るともおとらぬ感動をした。しばらくするとミーさんが席にやってきた。
「天音さんが海外からのメールで、今ロンドンに行かれてる役者さんのマネージャーさんと急遽連絡を取り合うとのことで、会社に戻るので、すみませんよろしくお伝えくださいとのことです。せっかくだから、ゆっくりして行ってくださいね」と言った。Aさんも俺もお礼を言った。「今のステージ、素晴らしかったです。感動しました」と言うとAさんも同意して「私3回目なんですけど、全てが感動です。今夜のも素晴らしかった。ものすごく教わることがたくさん。ありがとうございました」と言ってAさんは両の手の拳に力を入れた。
「嬉しいわ、ありがとう」とミーさんは素敵な笑顔で言うと、別のお客さんに呼ばれて席を立った。しばらくAさんと俺は見終えたばかりのステージの興奮止まない気持ちでお酒を飲み、話をした。ほとんどはAさんがお芝居の話をして、いかにあの演技が難しいこと、心が入ってること素晴らしかったことを語ってくれた。途中、彼女がトイレに立ち1人になるとかなり酔っている自分に気づいた。回りのお客も来た時と変わらず、帰る様子もなく飲んでいた。それぞれの席でそれぞれに芝居の話で盛り上がっているようだった。
Aさんが戻って来て、お互いにそろそろ帰りましょうか、と言うことになり、席を立ち会計をするために出口に向かった。ミーさんが別の席から気づいてくれてそばに来てくれた。
「あら、おかえりですか?」
「はい、ごちそうさまでした。とても素敵なショウを見させて頂きありがとうございました」と言うとAさんも同意した。俺は自分の言葉のろれつが、回っていない気がした。
「早瀬さんにもAさんにもそう言って頂けて光栄ですわ。またぜひいらしてくださいね。今お車をすぐにお呼びしますのでちょっとお待ちになって」と笑顔で言った。
「僕は車は大丈夫です。Aさんをお願いします」と言うとAさんも「私は近いので大丈夫です。」と言った。
「それじゃ天音さんに叱られます。すぐにまいりますからこちらのソファにおかけになって」
「じゃ1台お願いします」そうミーさんに伝えた。ミーさんは頷き、奥のスタッフルームに入って行った。すぐに戻って来て、ではまいりましょうと言って1人のスタッフに指示を出した。
「お会計はどのようにしたら良いのでしょう」と聞くと「ここでは大丈夫ですので天音さんによろしくお伝えください」と言われ「このスタッフがお車までまいりますので、よろしくお願いいたします。またのお越しをお待ち申し上げます」と言ってミーさんは深く頭を下げた。
スタッフに伴われてエレベーターで下なのか上なのかに行き、来た時の入り口に着いた。目の前の階段を登ると車が1台すでに待機していた。スタッフがタクシーチケットを渡してくれた。お礼を言って乗り込むと、車が走り出すまで深々とお辞儀をしていた。
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「近くで申し訳ないんですけど 」そう言ってAさんは行き先を告げた。2人になって酔いと緊張で頭が朦朧とし、夜のネオンも眩しく感じた。心地よいBGMが流れていた。まさか、憧れの女優Aさんと2人でタクシーに乗るとは。さっきは手も繋いでいた。どんな展開だよと思いながらAさんをそっと見た。同時にAさんも俺を見た。えっえっえっまるで中学時代の深田といた更衣室のシーンだ。えっえっAさんとキス? まさかまさかまさかり担いだ金太郎とわけのわからないことを心で叫んだ。
~そっとAさんは俺の手を握った。心臓音が聞こえそうだった。俺も握り返していた。自然に軽く唇が触れ合うようなキスをした〜
っていう想像をしていた時だった。
「早瀬さんと又飲みたいです」とAさんは笑顔でだが、ちょっと眠そうな目で言った。その目があまりにも子供っぽくて可愛かった。女優というより普通の可愛いい女の人に思えた。俺はそっと手を繋いだ。嬉しいというより、自分がまた一つ、強くなった気がした。 手は小さかった。
「次の信号のあたりで止めてください」というAさんの言葉で、俺も一緒に降りようかと思ったが、それはなんとなくいやらしさが見え見えな気がしてやめた。BGMがジョンレノンのイマジンのイントロが流れ出したところで車が緩やかにブレーキをかけた。Aさんは軽く俺の頰にキスをした。「おやすみなさい」そう言って車から降りて行った。
家に着いて今日の出来事が徐々に巨大化して来た。Aさんと手をつなぎ、軽いおやすみのキスをしてくれた。女優のAさんと。頭の中は酔ってはいるものの、その映像がなんどもリフレインしてくる。酔っていることがもどかしかった。やはり上司の上原が言うようにモテ期にきたのか。
覚醒した状態でプレイバックしたい。Aさんもかなり飲んでいた。酔った勢いに違いない。「早瀬さんとまた飲みたいです」???
お互いの連絡先も知らないのだ。実行に移されることは0ではないが、ほぼないだろう。めくるめく思考が頭の中を駆け巡っていた。ソファに横になり、ぼーっとしていると鞄の中で携帯電話のバイブレーター音がなっているのに気づいた。取り出してみると深田からだった。
「もしもし」
「やっとでた~、なんどもメールもしたのに全然返事くれないんだから」
「ごめん、ごめん。さっきまで天音さんやKさんAさんと食事会の続きで飲んでた」
「KさんもAさんも来たの? すごーい。私も行きたかったなぁ」
「仕事の話だよ」
「Aさん綺麗だった? 最近Mバンドのギターの人と別れたって週刊誌に載ってた」
「そうなの?Mバンドのイメージと合わないなぁ」
「そうよね。明日は何時にどこに行けばいい?中目黒の駅まで来て欲しい」
「いいよ。俺は何時でもいいけど」
「じゃ駅の近くでランチして夕飯の買い物して。何か映画でも観ようよ」
「うん、いいよ」
「ねぇ、ちゃんと聞いてる?」
「うん聞いてるよ」
「じゃあ明日ね。十一時半に着くように行くわ。疲れてるからもう寝てね。あっ顔洗って、歯を磨いて」
「わかった。眠いからすぐ寝るよ。おやすみ」
「おやすみなさい」
電話を切った後も、今夜の出来事がリフレインしていた。洗面を済ませソファをベッドに戻し横になった。すぐに眠りはやって来た。
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女の善がり声が聞こえる。俺は行ってはいけないと思いながら、その声の方向に歩いている。自分の股間は硬くなり鉛のように重たい。だんだん声が近づいてくる。その声の部屋の前まで来た。あたりは薄暗く、すべてのものがぼんやりとしてはっきりしない。なんていやらしい声なんだと思いながら、もっといやらしく部屋を覗こうとする自分がいる。和風旅館のような部屋で襖の戸が少しあいている。あいている戸から中を覗く。
股間はさらに硬く重くなり立っていられない。 ハイハイしながら中の様子を見るが暗くて見えない。そのまま少しずつ中に入り込む。女の背中がうっすらと見える。声はさらに大きくなり泣き声に変わる。女優のAだ。顔を見ようとさらに脇の壁に張り付くように回り込むが、やはり薄暗くて見えない。その時後ろで誰かが廊下を歩いてくる足音が聞こえた。やばい、やばいよAさん、見つかるよ、見られちゃうよ、と思いながら立てないし、声も出ない。
それでも知らない男に抱かれているAさんを守ろうとさえしている。まるで劇の中のパントマイムの惨めな男。その時、後ろからやって来た誰かが足音を響かせ部屋に入って来た。そして怒鳴った「まだそいつを忘れられないのか?」とその声は言った。
その声は俺だ。俺が入って来た。そしてさらに俺は「いい加減に目を覚ませ。」と言った。女は振り向いた。深田だった。えっこの俺が、俺を見ている。どっちが本当の俺だ。
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暑く身体中に汗をかいて目がさめる。まだ気分は夢の中にいる。頭の中には映像が残っている。嫌な夢だった。時計を見るとまだ7時を少し回ったところだった。映像を振り払うように起き上がり、エアコンの温度を下げてからシャワーを浴びた。
Tシャツと短パンに着替え、近くの花屋に行ってみた。大げさにならない程度に可愛らしいひまわりを入れてもらい、コンビニで牛乳とパンを買って帰った。テレビのスポーツニュースでサッカーワールドカップ日本は一分け二敗で決勝トーナメントには行けなかった。その要因を解説していたが、どの解説者の話ももっともらしいが、後の祭りだ。
駅前はいつも通り人が多かった。改札の前に着くと待ち合わせの15分前ですでに深田は来ていて携帯電話を見ていた。なんとなく痩せた気がした。そっと近づき声色で「お茶でも行かない?」と言うと、その声に異常に驚き、俺を見た。俺だとわかった瞬間抱きついて来て「やめて本当、心臓が止まるかと思ったわ」と言って動かなかった。
「ごめん、お昼ご馳走するから行こう。」と深田の腕をとって引っ張るように歩き出した。
駅から5分ほどのところにある蕎麦屋に入った。
「ここの蕎麦は美味しいよ」
「よく来るの?」
「たまにね。休みの日とかに」
「1人で?」
「もちろん、1人だよ。ねぇ休みだしビールも飲んじゃおう」
2人で冷たい生ビールで乾杯した。結局天ぷらや酒の肴系をつまみに生ビールをお代わりし、最後に俺だけ蕎麦を頼んで、少しだけ彼女も食べた。
「昼間から酔って気持ち良い。早瀬くんごちそうさまでした。お買い物して行きましょう」
俺たちはスーパーで夕食の買い物をした。何を食べたいか、お腹がいっぱいで2人とも思いつかなかったが、夏野菜を買ってサラダ、豚肉、生姜等を買って生姜焼きを作ることにした。あとは米もパンもパスタもお酒類も家にある。
家に着くとすぐにソファで抱き合った。なぜかわからないくらいに興奮した。クーラーが少し利きすぎていたが2人は身体中に汗をかいていた。
「早瀬くん、すごい力で怖いくらだったよ。バスルーム借りたい」と言って深田はシャワーを浴びに行った。
『優しく抱きしめてあげて来た方がいい。シャワーを浴びながらただ抱きしめるんだ。』久しぶりに亀吉が囁いた。勝手に体が動いてバスルームに行くと「一緒に浴びたい」と言ってみた。「すぐ出るよ」という答えが返って来たが俺は扉を開けて入って行った。背中から抱きしめた。しばらくそのまま静かにお互い動かなかった。ふと深田は泣き出した。
「どうしたんだよ」と俺は驚いて聞いた。俺はなぜかいつも深田を泣かせてしまうんだなと思った。
「早瀬くんは、私の過去を許さないよ」
ズキっと胸に突き刺さる言葉だった。深田を思えば思うほど、その影も大きくなった。それも全部心から包み込める強さがほしかった。
「早瀬くんは私を本当に好きじゃないんだよ。誰かの代わりなんだよ」
「それは違うよ。深田を好きだよ。ただ、、」
「ただ何よ」と言って深田は振り返った。
「早瀬くんはどれだけ素晴らしい過去を生きて来たって言うのよ。私を汚い女だと心のそこで思ってるんでしょ」俺を睨みつけてバスルームから出て行った。バスルームの開いたドアから濡れた体のまま服を着始めた彼女が見えた。俺はシャワーを止め、洗面台からバスタオルをとって彼女に渡した。彼女は無造作にそれを受け取り、軽く髪を拭いて、黙ったまま帰る支度をした。俺は行き場のない怒りを抑え続けていた。
「さようなら」と言って彼女は出て行った。
亀吉どうすりゃいいんだよ。と亀吉に八つ当たりした。『追いかけろ、来た道じゃなくまっすぐ山手通りに行って駅への道を左折だよ』とすぐに返事が来た。
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俺は何年振りかの全力疾走をした。途中脇道から出て来た宅配のバイクとぶつかりそうになって「あぶねーな、徐行して出てこい」と何年か振りに怒鳴ってしまった。あまりの俺の制御不能な気迫に宅配のお兄ちゃんも謝ってくれていた。
駅の人混みの中に濡れた髪の深田の後ろ姿が見えた。俺は息を整えながら、早歩きになり彼女の背中を追いかけた。亀吉が『強気でイケ」と珍しく命令形で言った。深田に追いつき、彼女の腕をとった。深田の目は赤く涙の跡があった。俺の手を払いのけ「帰る。もう会わない方がいいよ。また同じ思いを繰り返すだけだよ」と走り出した。
その時、深田の前から大きな声で話しながら歩いて来た2人の男の片方が「あれっ香。何やってんだこんなところで、髪が濡れてんじゃねーか。泣いてんのか?なんかあったのか?」と言って立ち止まった。俺と深田の様子をみてその男は俺に「なんだよお前、俺の女に何したんだよ。」と凄んで来た。深田がびっくりしてその男に「あなたには関係ないです」と言って俺のそばに来た。俺の腕を取って駅の方向へ歩き始めた。
「おい、香待てよ。何かあったんだろう? 久しぶりに会えたんだから、ちょっと待てよ。今から飯行くから一緒にこいよ」と言って小走りに追いかけて来て、深田の腕を掴んだ。深田はもう関係ないんだから離してと手を振り払った。
俺は気づいた。深田にこいつがそうか?と目で聞いてみた。小さく深田は頷いた。
「なんだよ、まさか彼氏かよ」とその男が俺をみて言った。深田はそれを無視して俺の腕を強く掴んで「行きましょう」と言った。
もう1人の男が「言ってた娘か?可愛いじゃん。捨てちゃ勿体ねーよ。お前が捨てるなら俺がもらうわ」と言うのが聞こえた。俺の中の潜在意識が怒りとなって動いた。男はしつこく「香、待てってば」と深田の背中から抱きついた。深田は「やめて、最低な男。奥さんと別れて、新しい人との子供までいるんですって。もう関わり合いはないです」
「誰から聞いた?」
「関係ないです」と深田はなお突き放した。
「そんなこと言うなや。あんなに愛し合ったじゃねーか」
その男の言葉に俺の怒りは最高に達してはいたが、どこかで冷静な自分がいた。
「俺たちは付き合ってる恋人同士です。もう彼女に関わらないでくれ」と俺は言った。男はいきなり俺を片手で押してから掴みかかって来た。深田が「ちょっとやめてよ」と間に入ったが、手で払われて彼女は尻餅をついた。
かなりの力で俺は掴まれた両手で押されて壁に背中を打ち付けられた。掴み押し合いになったが、力では押されて、そのまま倒された。その時、突然中学時代の喧嘩のシーンが頭によぎった。
宿敵前田との喧嘩の悔しいシーンだ。俺はとっさに男の股間を思い切り蹴り上げた。男はうずくまったところの鼻をまっすぐに力を込めて殴った。男の鼻血が飛んだ。態勢を整え、すかさず男の眉間と顎に一発食らわした。男は尻餅をついているところに殴ろうとすると、もう一人の相手が背中から蹴りを入れて来た。俺は一瞬むち打ちのように首がぐらついたが、俺の勢いは止まらなかった。
振り向きざまファイティングポーズを取り相手に迫り、相手の殴って来た拳を避けて、左手で相手の右脇腹と右手で相手の左顎を打った。なおも数発打つと相手はしゃがみこんだ。そこを蹴り倒した。鼻血を出していた男もまた向かって来たが、俺は冷静に同じ鼻を狙って殴った。相手も少し避けたせいで歯にあたり歯が折れた感触だった。
「お前らふざけんな。今度香に近づいたら殺すぞジジイ。わかったかよ?」
駅の方から警官が来たのが見えた。逃げも隠れもしないぞ、と思った。警官は警棒を持って止めに入った。大げさに5人も来た。少しするとパトカーまで2台も現れた。俺と深田は1台の後部座席に乗せられ事情聴取された。深田の話と、近くの目撃者の証言を聞いて来た警官の話で向こうから仕掛けて来た喧嘩と言うことになったが、相手は怪我をしたらしいとのことだった。そうして俺はボクサーらしいと云うことになっていた。一応署まで来てほしいとのことで、そのままパトカーで目黒警察署に行くことになった。深田は俺の腕にしがみついていた。
「ねぇ怖いよ。大丈夫なの?牢屋に入れられるの? 私のせいでごめんね」と泣いた。俺はなぜかおかしくなって笑いながら、大丈夫大丈夫と安心させた。
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