カタオモイ

片思い

突然ですが私、好きな人がいます。

彼はイケメンでスポーツもできる、まるで絵に書いた様な理想的な男性です。

私とは住んでる世界が違うし、高嶺の花だと分かってる。

でも好きになってしまったのだからどうしようもない。

彼の事を好きになったきっかけは、一人で寂しく過ごしていた私に彼が優しく声を掛けてくれたの。

私はとっても嬉しくて、その時から頭の中も心の中も彼の事で埋め尽くされてしまいました。

普段は話掛けても返事もしてもらえないし、まるで見えて無いような扱いだけど、彼のそばに居られるだけで嬉しくて、彼の姿を見ているだけでとっても幸せ。

だけど最近、そんな彼はなんだかつかれているみたい。

いつもは明るい彼だけど、このところ顔色が悪いく毎晩寝ている間もうなされているし、とっても心配です。

早くつかれが取れて元気になってもらいたいなぁ。

「よう！最近元気が無さそうじゃん、なんかあったのか？」

「いやー最近なんだか、ずっと誰かに見られている様な変な視線や、夜な夜な誰かが枕元に立ってる様な気配を感じるんだよ」

「へぇー大変そうだな、それっていつから？」

「この前、女の子の霊が出るって噂の空き家に肝試しに行った後からずっと肩重いんだよ」

「お前、それ憑かれてるじゃね？」

後日、クラスメイトの女子が空き家に放火をして捕まった。

普段は大人しくて目立たない子だったので皆がその事件を知って驚いた。

噂では彼女が捕まった時にひどく錯乱して大声で叫んでいたらしい。

『私の好きな人にちょっかい出しやがって！女は幽霊だろうと許さない！』