第12話 Level 2
俺は新たにできた項目『対象』を選ぶ。
そこには『サワラ カグシ』と『ダインスレイヴ』
という表示か並んでいた。
ということは……。
ついにモノにも出来るようになったのか!?
『外部接続』を得たからか?
もしそうであるならば、
同じタイミングで発現した『CPU』にも意味があるかもしれない。
『コーディング』の画面でも念じればメニューは開く。
俺は二つのスキルの詳細を見てみる。
『CPU』 ダブルコア
触れているモノに演算機能を分け与えることが出来る。
与えられたモノは触れていなくても
ソフトウェアを動かすことが出来る。
動かせるプログラムはコア数に依存する。
『外部接続』 ポート数:2
触れたものを接続認識として設定することで、
触れていない状態でもアクセスすることが出来る。
接続対象物はポート数に依存する。
……要約すると、
俺は今、同時に二つまでプログラムを動かせると。
そして、外部接続としてコネクトさせておけば、
触れてなくてもコーディング出来る
ってイメージでいいんだろうな。
で、それは今二つまでできるが、
そうすると俺自身にプログラムを
適用させることが出来ないってことか。
まぁ、今回は俺とダインスレイヴしかないんだ。
別に悩む必要のない。
そうであれば方針は決まった。
俺は回避に徹底し、
ダインスレイヴを攻撃に回す
イメージとしてはダインスレイヴは
俺の周りを巡回するように浮遊させて
近づく敵を自動で切りつけるイメージだ。
俺の身長は172cm。
ダインスレイヴの浮遊条件を150cmくらいで
判断させて攻撃範囲の上下を設定するとする。
さぁ、自動でバッサバッサ切り倒してくれ!
実行!!!
暗い画面の空間から現実に戻る。
そして俺はダインスレイヴから手を離した。
────カラーンッ。
普通に落ちた。
「ぎょええええええ!!!」
無くなった! 無くなった!!
ダインスレイヴは追いかけてくる
骸骨剣士の群れの下敷きに!!
そりゃそうだよな!
無理なものは無理だよな!!
「ひええええええええええ!!」
唯一の武器『ダインスレイヴ』を無くした俺に
もう勝機はない。
心なしか別に惜しいわけじゃないし、
このまま殺されてあの駄女神のところへ戻ろうか。
そう考えて、俺は立ち止まって振り返る。
「いや、むりむりむりむりむり!!!」
怖すぎるやん!
ウォーキング〇ッドの気持ちが分かった!
集団恐怖症に目覚めるわ!!
「なんかねーのか俺、何も持ってないのか!?」
走りながらメニューを開いてみても
所持品に役に立ちそうなものは特に何もない。
「ん、そういえば」
通知に唯一残ってるもの。
『リータ から パーティー申請 が届いています』
おそらく時系列的には、
さのクソトカゲを倒した後だ。
なんで送ってきたんだろうか。
俺は許可を押してみる。
するとパーティーウィンドウが開く。
今、パーティーは俺とリータしかいない。
あの後、解散したんだろうか。
すると前回はそれどころじゃなかったが
各人の詳細が見れることに気付く。
リータは今、グラム王国にいるみたいだ。
この森を出たら着くはずの王国だよな?
とはいえ、別にその情報が役に立つことはない。
「あ”ぁクソッ!!」
結局、状況は何も好転していない!!
俺は、とにかく逃げ続けることになった。
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