第2話 ショウヤ

 俺は物心付いた頃から歌が大好きだった。

 歌唱力はずば抜けていたと思う。

 しかし俺は、楽器がなにひとつできなった。

 リコーダーは勿論、ウクレレなども駄目だった。

 唯一行けたのが、カスタネットくらいのものだった。だから、歌唱の一点突破しかなかった。

 歌を極めて行くスタイルをとるしかなかった。

 俺は都内で一流として名高い栄音楽大学に補欠合格を果たすのだった。ショウヤ18の春。

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