第30話 攻撃と俊敏が異様に高い女

ユリナに何故ハンマーをもたせたのか。

そんな疑問が出てくる人も多いだろう。


確かに、もっとレイピアなどの武器や、魔法系の武器を持たせても良かったと思う。


だけど何故俺がハンマーを選んだのか。

その理由は....










ワイバーン狩りを始めたときから、攻撃と俊敏が他のステータスと比べて異様にからだ。









攻撃力が高いのに剣などを持たせれば、力を思い切り発揮できないかもしれないし、何よりあいつは剣を習ったことがない。


扱いが難しい剣よりも、ブンブン振り回して、自分の力を最大限に発揮できるハンマーのほうがユリナにあっているんじゃないかと俺は考えた。


だって怖いだろ?ハンマー持って爆速でこっちに向かってくる女って。しかも攻撃力が高い。恐ろしい以外の何者でもない。


その考えは正しかったらしい。


「イスカさん?今私の悪口を言ってましたか?」

「いや?言ってないが?」

「本当ですか?」

「ハイ。ホントウデス」

「そうですか。なら良いです」


怖い!怖いよ!こっちにハンマーブンブン振り回しながら近づいてこないで!










ハンマー持たせたの。やっぱり失敗だったかも。









俺はユリナと一緒に、この前戦ったヒュドラの所へと来ていた。


毎日このダンジョンに入ってはヒュドラと戦っていたため、最近では楽に倒せるようになっていた。


今日は、あることを試そうと思って来ていた。


ヒュドラくんには実験台になってもらおう。



まず俺は【戦神アレス】を発動し、続けて【戦神之武具アレス・ウェポン】で【戦神之領域アレス・フィールド】を展開する。



さぁここからが本番だ。



俺は【戦神之領域】内の剣や刀を空に浮遊させ、ヒュドラを囲うように展開する。


そのまま、


刀術スキル、剣術スキル多重同時発動。


「死ね」



断絶アブソリュート】✕10

破断ディメンション】✕10



すると、ヒュドラの周りに展開された刀や剣のすべてがスキルを発動し、ヒュドラの体を切り裂いていく。


「グガァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」


ヒュドラの体のあちこちから血が溢れ出し、7つの首がすべて切断されている。


ヒュドラはそのまま絶命し、俺の経験値となった。


「実験成功だな」


俺は【戦神】を解除し、そうつぶやく。


今回俺が試してみたかったのは、剣や刀が俺の手の中に無くてもスキルを発動することができるのか。

スキルの多重発動はすることができるのかだ。


今回わかったことは、どちらも発動することはできるが、魔力はめちゃくちゃ使うということだ。


手の中にあるときよりも消費が大きいし、それを多重発動しているから当たり前だけどな。


まぁ予想通りだ。



「ヒュドラが可愛そうですね。こうなってくると」

「?何を言ってるんだ?魔物だぞ?」

「魔物なのは知ってますけど....こうも何もせずに簡単に殺られるヒュドラってなんかこう...残念ですよね」


それに関しては同意できるかもしれん。


なんか何もできずに死んでいくのはちょっとだけ可愛そうだ。


ヒュドラさんいつもお世話になってます!

これからもよろしくお願いします!実験台として!




あとがき

更新が一日遅れてしまい申し訳ありませんでした。

これからはできるだけ毎日投稿ができるように頑張ります!


ヒュドラ

「もう勘弁してくれ」





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る