第22話 次の街へ

ユリナの過去を聞いた翌日、俺はユリナと話していた。


「俺、今日この街を出るんだけど一緒に来ないか?」

「え?」


だよな。そういう反応するよな。

俺も昨日決めたことだからな。流石については来ないよな。


「ごめん。変なこと聞いた。来ないよな」

「い、行きます!行かせてください!」

「え...来てくれるのか?」

「はい!」


まじか。普通こういうのって断るような気がしてたんだが。

嬉しいな。


「じゃあこれからもよろしくな。ユリナ」

「はい!よろしくお願いします。イスカさん!」


そうして、俺とユリナは一緒に各地を回ることになった。


「そういえば私達パーティーの登録してませんでしたね」

「確かに」


リーナさんに挨拶するついでに登録するか。







「え!?もういなくなっちゃうんですか!」

冒険者ギルドでリーナさんにこの街を出発することを伝えると、大きな声でそういった。

「今までお世話になりました」

「そうですか....寂しくなりますね。次の街でもがんばってくださいね。またどこかで会いましょう」

「どこかって、ここにいるんじゃ?」

「違うところに行くことになったんですよ。だから会えるか分かりませんね」

「ちなみにどこへ?」

「私もまだ聞かされて無いんです。今から出発らしいんですけど....」

「そんな事あるんですか?」


流石に行く前に聞かされるもんじゃないのか?普通。

やっぱあのギルマスか?


「はい。なのでまた会えるかは私達の運次第ですね。....おっともうこんな時間。

私はこれで失礼します。さようなら」

「「ありがとうございました!」」

リーナさんはこちらに向かって手を振りながら行ってしまった。



「ねぇイスカさん」

「ん?なんだ」

「パーティーの登録してないんだけど」

「あ」


ヤッベ忘れてた。


その後別の職員さんにちゃんと登録してもらった。




「よし!ユリナ!今からどこに行くかを決めるぞ!」

「はい!....え?決めてなかったんですか?」

「ん?当たり前だろ」


今からどれにしようかなで決めるに決まってるだろ。


「こんな杜撰な人だったとは...先が思いやられますね」

なんかユリナが遠い目をしている。

どうしたんだろ。


「それでは!どーれーにーしーよーうーかーな、てーんーのーかーみーさーまーのいうとおり!」

「えーと...迷宮都市イーストですね。ここはとんでもなく大きいダンジョンが存在しているところです。確か、最高記録が初代の勇者様の768階ですね」


何階層あるんだよそのダンジョン。

頭おかしいだろ。


「まぁ楽しそうだし、行ってみるとしますか。迷宮都市イーストに」

「行きましょう!」





「ちなみに何日かかる?」

「歩いていくと1ヶ月はかかりますね」

「遠くね」


めちゃくちゃ遠かった。







あとがき

これにて第二章は終わりとさせていただきます。

次から第三章に入ります。

ラブコメの方なんですが、思うように書くことができていないので、まだ出すことはできなさそうです。(もしかしたら出さないかもしれない)

それでは第三章もお楽しみください!


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