第2章 魔法都市エドナス

第8話 運命

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今回から第二章に入ります。

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私の名前はユリナ。

魔法都市エドナスで活動している、ソロのBランク冒険者です。

今日は、最近森の様子がおかしいとのことで調査を依頼されてこの魔窟の森に来ています。


「うーん。どこにも異常は無いように思えるけど」


でも私の勘が言っている。ここで何かがあったって。

だけど異常はみられない。


よしもう少しして何もなかったら戻ろう。そう決めて、奥に入っていくと、


「なにこれ!?」


辺り一面何か大きなものが暴れたような痕跡があった。

ここで何かあったのかも。調べなくちゃ!











その時私は調査に夢中で気付いていなかった。

後ろから迫りくるに。











松村空side

よし!念願の魔法を覚えに行くぞ〜!


そう。未だに俺は魔法を何一つとして覚えていない。だから、今回の魔法都市で魔法を覚えようと考えた。


よしとりあえずこの辺で飯にするか。

そう考え、シャルに作らせたお弁当を食べる。

うまっ!なにこれ肉柔らか!


「ごちそうさまでした」

ふぅ食った食った。

えっとエドナスは....あっちか。...ん??なんか戦ってね?行ってみるかな。

俺は身体強化を使って思い切りジャンプするとなんか人が戦ってるのが見えたため、そこに行くことにした。





ユリナside

「ハァハァ。ッ!!!」

危なかった。

死ぬところだった。

私は今、ドラゴンに襲われています。

なんでこうなってるのかって?それは.....








数十分前

ふむふむ。なかなか大きいサイズのモンスターが争っていたみたい。

最低でもBランクかな。ん?最低でもBランク?私不味くない?

まだまだBランクになったばっかりのひよっこだよ私。遭遇したら絶対に殺されちゃうじゃん!やばい!遭遇しないうちに早く帰ろう。

そう思い、後ろを振り向くと










「グルァアアアアアアアアアアアアアア」

「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」

赤いドラゴンがいました。












それで今まで逃げていたってこと。でももう限界。

疲れて足が動かないし、身体強化を使ったから、魔力も切れそう。

このまま私死んじゃうのかな。

いや、私はまだ死にたくない!

絶対に倒してやる!

そう思い腰にある短剣を構え、ドラゴンに向かって走り、


「ハァッ!!!」


ドラゴンに傷をつけようとしました。だが、









「え」

ドラゴンの鱗の硬さに耐えきれなかったのか、短剣が折れた。

その時点でドラゴンはブレスの準備をしており、私はその場でへたり込んでしまいました。もう何もかも終わりだ。私は死んでしまうんだ。そう思ったとき、





キンッ






そんな音がして、男の人が私の目の前に出てきました。

「大丈夫か?」

「あ、危ないですよ!いまドラゴンがブレスを放ってきます!早く逃げてください!!」

「なんでお前は逃げないんだ?」

「私はさっきからうまく力が入らないので!あなただけでも!早く!!」

何でこんなに落ち着いているんだろう。もうすぐ死んでしまうというのに。

「まぁ心配してくれてありがとうだが、」









「ドラゴンならもう死んでるぞ」













「は?」

え?どういうことなの?ほんとに?

そう思ってドラゴンの方を見ると、首が落ちて絶命していた。






松村空side

いやー危なかったな。もう少しで焼き殺されるところだったぞあの子。

ドラゴンはもう死んでたけど、自分より他人の心配をしていたな。

優しい子だ。みんなをおいてきた俺とは違うな。


「あの....あなたは一体何者ですか?」


おっとどストレートな質問が来たな。【読心】で視たけど、警戒しているわけじゃないっぽいな。いやそれはそれでどうなんだって話だけど。というかどうしたもんか。このまま勇者です。って名乗るわけにもいかんしなー。新しくこっちの世界での名前でも考えるか。うーん。空..スカイ....もうイスカとかでいいか。並び替えただけだけどまぁいいだろ。


「俺の名前はイスカ。お前にちょっと頼みたいことがある」

「な、なんですか?」


おっと、ちょっと警戒させてしまったな。


「勘違いするな。案内を頼むだけだ」


そう言うと、あからさまにホッとしたような表情で話しかけてきた。


「どこに案内すれば良いんですか?あんまり遠いところは無理ですよ」

「魔法都市エドナスの冒険者ギルドへ行きたい」


そう!俺は冒険者になるのだ!冒険者になれば、強くなれるし、お金も稼げる。今の持ち金は、王国の金庫からちょっと盗んで来たお金くらいだ。(と言ってもこの世界での1000万円くらいの大金)

そして何より、元の世界へ帰る方法が探しやすい。自由に行動できるなら、いろんな場所で、いろいろな情報を聞くことができる。冒険者は一石3鳥だな。


「冒険者ギルドですね!任せてください!」

ん?そういえばこの子の名前を聞いていなかったな。

「君、名前は?」

「私の名前はユリナです!呼び捨てで構いません!」

「そうか。じゃあユリナ。案内頼んだ」

「はい!頼まれました!」





俺はこの日の出来事を一生忘れることは無いだろう。

それくらい俺とユリナは運命的な出会いを果たした。








あとがき

メインヒロインユリナちゃんです!

それと今度から、空はイスカと表記させて頂きます。






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