第13話 お祭り騒ぎ
いつも通りの時間に起きて、ゆっくりとベッドから出る。
そして身支度をして、階段を降りて食堂に向かう。
「おぉ、相変わらず起きるのが遅いな!」
別に良いじゃないか!自分の好きな様に食べて寝て自由なことができるのが冒険者の良いところだ。
「まぁ、良く寝たいんだ。気にしないでくれ」
俺はゴードンさんの飯を食べて冒険者ギルドに向かう。
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また、ある程度のクエストを探す為に掲示板を見る。
「今日はこれにするか」
俺は、薬草集めの依頼書を手に取ってギルドの出口へ向かう。
そこには昨日会ったスピナーが行った。
「おぉ〜、今日もクエストか?」
「まぁな、今日は薬草集めだ」
「へぇー、そういえば昨日さ」
スピナーが何かを言いかけた時、ギルドの入り口から、月の雫が入ってきた。
月の雫は依頼書を見ることもなく、そのまま、受付嬢の所へ向かう。
「なんかいつにも増して、真剣な表情だな」
「そうだな」
俺は相槌を打ちながらあのパーティを見る。多分昨日の出来事だろうな。
昨日は念の為に毒が回らないか、様子見をしてたって所か?
「ギルドマスターはいるかい?」
「ギルドマスターでしょうか?」
「あぁ、少し伝えなければいけないことがあるからね」
「緑龍の討伐の件でしょうか?」
「いや、それよりも遥かに大事なことだ」
「え?でしたら何を」
「狂蒼龍…」
「…え?」
「狂蒼龍が僕たちが戦っている時に現れた」
「「「「「…」」」」」
「…な…な…」
「「「「「はぁあああ!?」」」」」
まぁ、そりゃお祭り騒ぎにもなるよな。あれだけの怪物がこの近くにいるってことなんだから。
けどもういないからいらない心配だけどな。
「おいおい、まじか!」
「へぇー、そりゃやばいな」
一応俺も知らない振りをしておく。まぁこっちにきたらそりゃ確実にこの街は壊滅するだろうな。
「なんでお前はそんな冷静なんだよ。てゆーことは、お前もオーク討伐で近くに行ったんだから相当危なかったんだぞ!!」
俺のことをこんなに心配してくれるなんてやっぱりスピナーはいい奴だな。
多分、今の俺はニヤニヤしてるかもな。
「悪かったよ。でも何事もなくてよかったじゃないか」
「それは…確かにそうだが」
「「「「……」」」」
なんかあの4人すげー睨んできてない?なんでだよ。俺ら別に話してただけじゃん。
「取り乱しました。しかし、あなた方はどうやって逃げ延びたのですか?」
「それはね…狂蒼龍が討伐されたからさ」
「「「「「は?」」」」」
まぁ、そんな反応になるよなー。
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