第81話 入学

「アランよ、グローリア魔法学園に入る気はないかね?」



 ん? 何でまた急に?

 僕は偽金を支払ったグリード侯爵にやり返すために協力してくれたギース様にお礼を言いにきたのだけど、その話が終わった後でギース様から切り出された。



「えっと、どういうことですか?」



「ふむ……。実は私が持つグローリア魔法学園への推薦枠が一つ余っていてな。アランはもっと強くなりたいのではないかと思うのだが、どうだろう」



 そりゃあ強くなるに越したことはないよね。

 まだ見ぬ強敵がこの先僕を待ち受けているのかもしれないし……。



「グローリア魔法学園は国の名を冠する由緒ある魔法教育機関だ。宮廷魔術師となる者はほとんどここで教育を受ける。アラン、私のみたところお前は魔法に関しては独学ではないか?」



「ええ、まあそうです。僕の生家は脳筋ですからね、魔法なんて身体強化系だけで十分って公言してて、なんなら父は剣で魔法を斬り裂けるくらいですし」



 つまり、僕は魔法を学ぶ機会はなかった。

 剣こそ至高の父に魔法学園に入りたいなどと言ったら即勘当されただろうね。

 別に今と変わんないけど。



「で、どうだ入る気はあるか?」



「いい機会なんですけど、ギース様に迷惑かかるかもしれませんよ?」



「大抵のことには対処できるから大丈夫だ、気にしなくともよい。ただ、アランが苦労するかもしれないが……」



「それこそ気にしなくてもいいですよ。それならお言葉に甘えて入学させていただきますね」



◇◇◇



「おい、あいつが推薦枠で入ったやつかよ、平民のくせにどうやって公爵様に取り入ったんだ?」



「いや、あいつ元貴族だぞ。脳筋のヴァーミリオン家の落ちこぼれでとうとう追放されたってな。魔法で成りあがる気か? 無駄なのにな!」



「どうせ入学してくるならイケメンのケイン様のほうがよかったなあ~。私が一から魔法を教えてあげるのに。あんなちんちくりんじゃあねえ~」



「まあ見せてもらおうぜ、平民の実力というものをな」



 推薦枠とはいえ形だけでも試験が必要で、筆記はないけど魔法の素養を見るということで実力試験が課されている。

 よくあるめっちゃ壊れにくい案山子に向かって魔法を撃つとかいうやつだ。



 先に入学している者たちが僕の実力試験の様子を見に来ている。

 うーん、貴族のボンボンたちが言いたい放題だ。



「アランよ、冒険者出身と聞いているが武器を使ってはいけないぞ。魔法を見る試験だからな」



 教官に言われるが、そうだろうと思って黒鋼の剣は置いてきた。

 その代わり身に付けているのは賢者のローブだけど。



「わかりました。『我にたぎるは情熱の衝動! 立ちはだかる者を焼滅せよ、ファイアボール!』」



 ちろちろっと小さい火の玉が案山子に向かって行く。



「あっはっはっ、大げさな詠唱したのに何だあのみすぼらしい火の玉は!」



「子どもでももっと大きな火を出せるわよ。ここで何を学ぶ気かしら?」



「ハズレスキルで追放されたんだろ? すぐにここからも追放だな」



 着弾した小さな火の玉はゴオオオオッと炎柱になり周りに熱風をまき散らす。

 瞬く間に案山子を包み込み、雲まで届くかという高さの炎柱がゆっくりと消えたあと、残ったのは焦げた地面だけ。



「「「「……………………」」」」



 静まり返る試験場。

 教官も野次馬も開いた口が塞がらなかった。



「え、僕なんかやっちゃいました?」



 よし、異世界転生者ノルマ達成だ。



◇◇◇◇◇◇


↑ここまでテンプレ

↓ここからもテンプレ


スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】【疾風迅雷】【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】【謙虚】

ランク:シルバー(アリサ:ゴールド)


いつもお読みいただきありがとうございます😊

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る