第72話 王都武神祭④
「やあ、麗しきレディ。残念だがレディにはここで負けてもらわなきゃいけない。これが終わったらベッドで慰めてあげるよ。もちろん最高級の宿さ。心配しないで、夜は別に音速ってわけじゃないからさ」
この世界基準でいうと金髪の超イケメン、音速のソニックス。
多分前世の現代でもこのヨーロッパ顔はモテるだろうが、さっきのセリフで全てが台無しだ。
キモくて身震いするので音速で沈めてやる。
試合開始と同時に縮地で間合いを詰めて、双星剣の鞘で下から腹部を強打。
ソニックスの体が50センチくらい浮いたところに背中からさらに双星剣の鞘を上からを叩き込み地面にめり込ませる。
起きてこないソニックス。
ちゃんと秒で沈めてやりました。
なんか『雷神の槍』とか持ってたけど披露する時間はなかったね。
あとついでに【疾風迅雷】も奪っておきました。
これで音速じゃなくなったよ!
無駄にイケメンで腹立つからついでに『雷神の槍』をリバースしておく。
『ちょっと痺れる槍』、になってた。
会場はしーんと静まりかえり、観覧席にいる貴族たちはあっけに取られたあと、すぐに目が血走っていた。
貴族の自慢大会なのに平民があっという間に瞬殺してるからね。
ということはまたお客さんがいっぱい来そうだ。
◇◇◇
「おー、いるわいるわ。暗殺者。動員し過ぎじゃね、大丈夫? 闇ギルド?」
ソニックスを秒殺した帰り宿に帰ろうとすると私に向けられた大量の気配を感じる。
しかも気配の質がわりとバラバラだからおそらくいろんな闇ギルドから派遣されてきてるんだろう。
ご苦労様だ。
そんなに私を優勝させたくないのかな。
お代はあなたの命だよ。
闇の茨で暗殺者を1人捕えてこちらへ引き寄せる。
いいスキルがあればスナッチスキルで奪い、そうでなければ首を刎ねて終わり。
そんな作業を繰り返すこと30人。
【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】が手に入った。
30人いてもこれだけしか僕の持ってないスキルがなかったのだから、気分はガチャだ。
それで終わりじゃない。
次は、【怪盗紳士】のパーフェクトリサーチで襲ってきた暗殺者のアジトを特定。
【暗黒魔法】のネクロマンシーで暗殺者のアンデッドを作成し、転移魔法で彼らをそれぞれのアジトに送り込む。
◇◇◇
side どこかの闇ギルド
「ん、いつのまに帰ってきたんだ? まあいい、首尾はどうだ? おい、何をする、ぐああっ!」
とある中規模の闇ギルド。
貴族たちの珍しく高額な依頼に派遣したアサシンが音もなく帰ってきた。
が、一言も喋ることなくいきなり同僚に襲いかかる。
にわかに混乱するアジト。
「くっ、暗殺術『臓物抉り』! なっ、死なない! まさか、アンデッドか! 頭を破壊しろ!!」
しかし、相手も組織では名うての暗殺者であった者である。
頭部への致命傷は機敏にかわしながら、しかしそれ以外の部位への攻撃に一切怯むことなくかつての同僚を殺しまわった。
信じて送り出したアサシンがアンデッドになって殺しにくるという悪夢のなか、構成員の2/3以上が殺され壊滅状態となっていた。
◇◇◇◇◇◇
【疾風迅雷】一時的に自身のトップスピードの3倍で動けるスキル。なお慣れないうちは制御できずに壁にぶつかるのはお約束。
【強運】は、【悲運】を持った暗殺者から奪ったあと反転させて手に入れてます。
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】【疾風迅雷】【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】
ランク:シルバー(アリサ:ゴールド)
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