第66話 王都武神祭②
「さて、簡単に死ぬなよお嬢ちゃん」
鋭く飛んできた炎の剣閃。
迎え撃つは、
「『凍氷魔法』フリーズランサー!」
凍てつく氷の短槍をいくつか放った。
それは単体で炎の剣閃をかき消し、アッシュに向かっていく。
「バカな、手加減してるとはいえフランヴェルジュの一撃を相殺するなど!」
スピードの落ちない氷の短槍はアッシュのそばをかすめ、そのうち一つはフランヴェルジュにあたると瞬く間に紅炎剣を凍らせた。
「さて、簡単に死なないでね兄ちゃん」
さっき言われた言葉をそっくり返して煽ってやるが、
「全力でやってもいいようだな、いくぞ! プロミネンスブレイド!」
凍った剣に莫大な魔力を流して溶かしたうえ、フランヴェルジュを盛大に炎上させ直接斬りかかってくるアッシュ。
双星剣ツインスターを抜き放ち防御する。
衝撃を受けた双星剣は反撃の弾幕を発生させ、アッシュの視界を塞いだ。
「なんなんだ、コレは!!」
と言うのが彼の最後のセリフで、すぐさま私は右手に握った剣でアッシュの鎧に袈裟斬りで傷をつける。
その斬撃にも星の弾幕が追加で発生しさらなにダメージを与えアッシュがたたらを踏んだところに回し蹴りを叩き込んだ。
ふっ飛んで行ったアッシュは口から血を吐きながら闘技場の壁に背中からぶつかり、そのまま前に倒れ込んだ。
「おおー! アリサちゃんすげー!!」
おそらく私に賭けているであろう平民階級の人たちが快哉を上げていた。
対象的にVIP席にいる貴族たちが苦い顔している。
思ったより私が強かったためか、あまりにアッシュが簡単に負けたので出場させた貴族が恥をかいたからか。
どうみても手加減して負けてあげました、ではなくてガチでボコられたんだものね。
さらに、斬りつけたときと蹴り込んだときにスナッチスキルで【炎熱の加護】と【剣魔】を奪っておいた。
【炎熱の加護】はスキルのランクを反転したら【炎精霊の守護】に。
【剣魔】はスキルの性質を反転させて【幻魔】に。
見栄っ張りな貴族が雇うだけあってそこそこいいスキル持ってるな。
【剣魔】なんて【剣聖】ともためを張るくらいの強スキルだ。
【剣聖】は物理特化に対し【剣魔】は属性付与により相手の弱点を突くという方向性の違いはあるけど。
さて、次はどんな相手がくるかな?
◇◇◇◇◇◇
【炎精霊の守護】紅炎剣などの能力を最大に引き出すのに必要なスキル。他にも火属性の強化など。
【幻魔】全般的に高度な魔法を使えるスキル。補助魔法や幻惑系の魔法などはさらに補正がかかる。
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】
ランク:シルバー(アリサ:ゴールド)
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