第30話 春
春になり新入社員が入ってきた。
うちの課に配属されたのは、
「自分!
「私は工藤月です。よろしくお願いします」
「工藤夜美、よろしく」
3人も入ってくるなんてと思ったが、
「ゲンパチはよろしくな!ルナにヨミは久しぶりだな!元気してたか?」
「はい!悪い虫はついていないようですね?」
「悪い虫はやっつける」
シュッシュとシャドウボクシングをするヨミ。
「あはは、こんなおじさんにくる虫なんていないだろ?」
「いーえ!います!現に2人も」
「バチバチ」
「えっ?2人はお前らの先輩だぞ?ちゃんと挨拶しとけよ?」
「はい!クオンの嫁のルナです」
「は?」
「クオンの嫁は私!ヨミ!」
ヨミが変なポーズを決めている!
「あぁ、また課長に取られた!可愛い子が入ってきたと思ったら!」
「何言ってんだ?この2人はムグ」
「シーですからね」
“コクコク”
「?まぁ、南原も頑張れ」
「?」
「課長!新人だけ名前呼びはおかしくないですかぁー?」
「あはは、前からの知り合いだからな」
「私達もだいぶ仲良くなったんで名前で呼んでくださいよ!」
「えー、四ツ谷に西園寺に南原はもう定着してるからな」
「くっ!最初から呼ばせておけばよかった!」
「しかも工藤は2人いるから下の名前じゃないと呼びにくいのとゲンパチは覚えやすいからな!」
「はい!よろしくお願いします」
「まず一勝!」
「な、なんなのこの子達!先輩後輩でしょ!」
「えー、パワハラですか?先輩?」
「クッ!こ、この子やるわね」
「まぁ今日は新人歓迎会も予定してるし後輩にわかんないところを教えるために会社で仕事な?」
「げ!まじかぁ、苦手なんだよな」
「南原!これも会社勤めのキツイところだな」
「うっす!」
そこからはみんな真面目に働いている。
そんな中俺は会長室にいた。
「ではその聖女というのが今回、ダンジョンを作り上げていたのか?」
「はい、黙っていて申し訳ありません」
「いや、まだ未成年だし、殺さなきゃいけないほど壊れてしまっていたのだ、心中察するよ」
「ありがとうございます」
「しかし、これでもうダンジョンは出来なくなったわけだ」
「そうですね」
「まあ、十中八九こちらに海外への資源の発送依頼が舞い込んでくるだろうな」
「そうですね」
「そうなれば忙しくなるぞ?あとは海外への武器や防具の発送だな」
「武器防具もそうですね」
「今後のダンジョン課はうちの要になる重要な部署だな」
「部署?」
「そうだ、だから今後部長となっていろんなことをやってもらわなくちゃな」
「は、はい」
「昇進だ、もっと喜んでくれよ」
「あはは、そんなに喜べないですよ。と言うか課長の方がダンジョンに近くていいと思うのですが?」
「そうだな」
「はい」
「ではやはり課長として頑張ってくれ。私がそれまで会長兼部長でやっていこう」
「分かりました!」
「それでは課長の職をやって参ります」
「あはは娘達を頼むよ」
「あはは、はい」
と言うわけで部長昇進はちょっとお預けだな。
課に戻ると、
「あはは、そうそれで十分だよ」
「うっす!そうなんですね」
「何がそうなんだ?」
「か、課長!これは」
「あはは、お前がめんどくさがりなのは知ってるがちゃんと教えてやれ!」
「は、はい!」
「ゲンパチ、こことここが違っている。よく見てから入力しないとな」
「あっ!すいませんっす」
「南原もたまにあるからな!」
「はい!」
定時まで仕事をして、
「うーん?!おお!もうこんな時間だな、全員上がって歓迎会だな!」
「はい!場所は確保しときました!」
「おう!それじゃいこうかね!」
「「「「「「はい」」」」」」
居酒屋だな。久しぶりにこんなとこにくるな。
「にひひ」
「お!ヨミが隣か!」
「はい私もいます!」
「ルナもか」
「きー!ちょっと仕事ができるからって!」
「なんだ?何かかけて仕事でもしたのか?」
「多少ですね」
「トナリ!」
「あはは!」
「では!ダンジョン課に入ったことを後悔しないようにな!みんな乾杯」
「「「「「「乾杯」」」」」」
「酔った」
「嘘つけ!お前らはまだ、酒は飲ませて無いだろ?」
「あはは、言ってみたかっただけみたいですね」
「こ、こらー!課長の膝の上なんて!小さいからって、って街なさい四ツ谷パイセンだからって空いた横は私の席ですよ!」
「先輩、ここでは社内恋愛は?」
「いいんだが、課長が全部掻っ攫って行くからな」
「おい!南原!俺はそんなことした覚えはないぞ?」
「チッキショー!俺も課長みたいになりたかったなー」
本当にもうってヨミもルナも元気そうで良かったな!
勇者君達はげんきにしてるかな?
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