第5話 不協和音
「ヨミ!」
「うりゃ!」
“カッ”と刺さると爆発する。
「ニンニン」
「あはは、大丈夫だったな!」
「もう危なっかしい!」
今日はダンジョンでレベル上げだ。
15階層を超えて今は18階層にいる。
まぁ、まだ余裕があるうちにレベルを上げといた方がいいだろうな。ってこの前レッドアイグリズリーで少しレベルが上がったみたいだがな。
19階層、オークファイター
ただのオークとあまり変わらないが普通に戦うと体力が多いのかな?中々倒れない。
やっと倒すと青玉と肉と魔石をドロップ。
青玉は挑発、前衛の俺にピッタリだな。
20階層、グリフォン
流石に強いだろうと神速一閃を使うとすぐに倒せた。案外弱かったのかもな。
ドロップはグリフォンの指輪と魔石。
グリフォンの指輪…素早さが上がる。
ヨミだなというと左手の薬指を出してくるから親指に嵌めたらプンプンしていた。
宝箱はプンプンヨミが開けて銀のスキル玉と銀貨50枚。危機察知だったのでヨミが開ける。ちょっと機嫌が良くなった。
21階層、ハーピィ
挑発を使うと俺にだけ攻撃をしてくるので剣で捌くと矢が飛んできて撃ち落とす。
「大丈夫ですか?」
「あぁ。前衛の仕事だからね」
羽根と魔石をドロップ。
22階層、ミノタウロス
斧を振り翳して突進してくるので俺が受けて2人が攻撃して倒す。まあ定石だが一番手っ取り早い。皮と角と魔石をドロップ。
23階層、スケルトンナイト
結構素早い動きをしてくるので挑発を使い俺が斬る。たまに火遁の術でヨミが倒してしまうけどな。たまにスケルトンナイトの剣、普通は骨粉と魔石をドロップ。
24階層、ファングウルフ
群れを作ってやってくるので魔法を3人で連打して倒す。ヨミは忍法だが魔法と変わらないだろ?牙と毛皮と魔石を落とす。
25階層、オーガ
流石に今回は一撃で倒れてもらっては困るので挑発で俺が相手をしている隙にルナとヨミが思い思いの攻撃をしていた。
なんとか削り切って倒した感じだな。
ドロップは皮と角と魔石。
宝箱はルナが開けて金のスキル玉と銀貨80枚だった。金のスキル玉は風魔法だったのでルナが使う。
とここで記録して帰る。
もう夕方になっており街ブラをしていたらクレープのいい匂いに誘われてクレープを食べる。
「美味いな」
「あーん」
「ほれ」
「うん美味い」
ヨミが自分のを差し出してくるので食ってみるとそれも美味かった。ルナも恥ずかしそうに俺に食わせてくれた。まぁ、こう言うのは父親の方と年が近いだろうしそう言うことだろうな。
一方ではそんなことをしていると思っていない連中。
流石に腹が減りすぎて食いに行ったデブのカツミは帰ってくるなり怒っていた。
「なんだありゃよくあんな飯を食えるよな!」
「うるさいぞ!自分の舌に合わなかっただけで怒鳴るな!」
流石にうるさいと怒鳴るヒロシはタバコを吸っている。
「んじゃお前も外で吸え!タバコ臭いんだよ」
「なんだやんのかコラァ!」
「やめなさいよ!少しは静かに出来ないの?」
「ウッセーババア」
「そうだぞ!自分の部屋みたいにしやがって!」
マイは自分の区画と決めて色々と買ってきているのだ。
「いいでしょうが!あんたらよりマシよ!」
「あー!うるさいぞ!静かにしろ!」
衛兵が呆れてものを言う。
「「「お前が喋るな」」」
こう言う時だけ気が合う3人だった。
そして勇者は、ようやくレベルも上がってきたので戦闘を任せられるようになった!
「オラァ!」
「凄いですわ」
姫はヨシヒコに夢中だった。
戦闘に参加し出した賢者のケンイチロウは、流石にまずいと口を出す。
「姫様?やめてください、ヒトミが見ているのがわかるでしょう?」
「でもヨシヒコ様は誰ともお付き合いしていないと」
「聖女の機嫌を損ねたいんですか?あまり派手にやると不協和音が生じますよ?」
「わ、わかりましたわ」
だがすでに遅く聖女ヒトミの目は暗く濁っていた。
俺はコーヒーを見つけたので淹れて飲むと久しぶりのコーヒーの味に感動していた。
「わたしも」
「うおっ!いつの間にか入るのはやめなさい」
「はい。私も飲む」
「ミルクも砂糖もないから苦いぞ?」
それでも頷くので淹れてやれば、
「ニガァ」
「あはは!言ったじゃないか!」
“コンコン”
「開いてるよ」
「あっ!やっぱりここにいた」
「お姉ちゃん。ミルクと砂糖買って!」
「えっ?あぁ、コーヒー」
フレッシュとスティックシュガーを買ってもらい飲むと、
「うまうま」
「そりゃそうだろう?ルナも飲むか?」
「いただきます」
と3人でコーヒーを飲みながら外を眺める。ここにはビルなんてものはないからよく見える。
よく見ているとやはり異世界で耳や尻尾のある子やエルフだろう耳の尖った子もいるなぁ。
なんで俺たち巻き込まれたんだろうな。
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