主人公は、うさんくさい(でもカリスマ有り)新興宗教の開祖を親に持つ。
親から期待され……。
しかし人生は上手くいかず……。
なんでこんな親のもとに生まれてしまったのか、という人生を歩む。
異世界転生してみたら、とくに筋肉バキバキのチート能力があるわけでなく。
なかなか、ままならぬ異世界生活。
そんななかで、異世界でも悪徳宗教ビジネスがはびこっている実態を知る。
主人公はそれが許せない。
主人公は前世で、悪徳宗教の洗脳のやり口を知っている。
前世の知識と、はじめはなかなか、使い方がわからない特殊なスキルで、この世界を切り開いていきます。
文章は軽め、ギャグも多く、読みやすいです。
おすすめですよ。
ぜひ、ご一読を!
悪徳宗教に所属するクレーム対応係という、この世の悪を煮詰めたような業務を嫌々こなしていた主人公のおっさん。
彼は教団に恨みをもった信者の親族に殺され、自分の仕事を悔いながら、転生してしまう。
だが、異世界でいざ、チート能力で無双──とはいかなかった。
戦闘に使えるようなスキルもアイテムも何も手に入れられなかったからだ。
彼に与えられたのは一見、あまり有用ではなさそうなスキルばかりだが、前世での仕事の経験によって、閃いてしまう。
これは宗教ビジネスに使えてしまう。これでこの世界でも生き抜けるぞ、と。
だけど、宗教という物の、嫌な部分を思い知るだけ思い知ったおっさんだからこそ。
あくまでそれを活用する方向は人々を助けたり、悩みを解決することだけ。
だが、そんな彼は、この街を牛耳る悪徳宗教団体の存在を知る事になる。
前世で、彼を苦しめるだけ苦しめた教団と、似たようなそれを──。
元悪徳宗教のクレーム処理係が、今度は異世界の悪徳宗教と対決することになる、という構図がすごく面白いです。
悪徳宗教のやり口を熟知しているだけに、その対処法も良く知ってるわけですね。
そこに、異世界で手に入れたスキルを組み合わせることで、鬼に金棒になります。
一見はしょぼそうな異世界スキルを、前世の知識で最大限に活用するシナジーで活躍する、という転生物の王道をバッチリ味わえます。
宗教、というパッと見はとっつきにくそうなテーマですが、中身はド直球な転生ものになってますので、構える必要は一切なしです。
誰でも楽しめます。
前世知識+スキルの組み合わせで、痛快な活躍をする物語が好きな方には超オススメです。