第34話 俳句『星』たち/豆ははこ先生
https://kakuyomu.jp/works/16818023213952318523
おかわりタイムの豆ははこさんです。
豆ははこさんはお寿司のイカが好きと聞いたことがあるのですが、犀川も大好きです。
お寿司のイカ! と思ったそこのあなた。イカを舐めてはいけません。回転寿司では安価な品物ですが、それなりのお寿司屋さんでは、コウイカやアオリイカなどお高いイカもあるのです。イカ好きとしてはスルメイカ、ヤリイカ、新イカ、ホタルイカ等、いろいろな種類のイカを食べ比べてイカの素晴らしさを知ってほしいです。
さて、イカについてカッとなって
俳句『星』
君と見る空のたすけぞ春北斗
「空のたすけぞ」に深い意味合いといいますか情緒を感じました。いただいた解説通りに他の星を探す手がかりでもあると思いますし。暗い空を照らす助けという意味で心の靄を晴らしてくれるような意味にも捉えられます。豆ははこさんらしい、一言一言に重みのある俳句だと思いました。
隣いて僕はうつるか船星と
前句の別視点ということで僕のことを少しは見てくれているのかなあ、なんて少しだけおセンチな句ですね。これまた可愛らしくていいではありせんか。「隣いる僕と乗らんや船星に」とわたしはそっと「僕」の背中を推したくなる句を思いつきました。
天象儀潤む目いとし春の星
天象儀という言葉を初めて知りました。犀川はまたひとつ賢くなりました。解説を通してわかりますが、一貫しているのが豆ははこさんの「相手への気遣い」という点。ここに豆ははこさんの作品が読者から慕われる要因があるのだと思います。寒い思いをさせたくなくてプラネタリウムというのは非常に女性的な心遣いだと思いました。野蛮で下品な犀川であればナイター競馬見た後に見上げる夜空の春の星しか浮かびません。ちなみにお金をスッてしまい目は潤んでおります。
ともにみて星の如しと春の雪
いいですねえ! これまでのストーリー化された俳句のクライマックスの句だと思いますが、わたしたち読者の心をガシッと掴んてくるような作品です。東北以北や北陸のようなまだ雪の残る春の世界を想像します。生活圏の代り映えしないはずの春の雪が、この時ばかりは星のごとく綺麗に見えたのでしょう。若い二人は互いの心を温めていきながら、きっと夏の空も仲良く見上げられることを予感させてくれる俳句でした。
星の花君にみせたし黄水仙
解説にある黄水仙の詩とはWordsworthの「THE DAFFODILS」でしょうか。文学に無知なわたしにはそれくらいしかわかりませんでした。
以前百合を星の花と喩えておりましたが、黄水仙もまた星の花ですね。このあたり植物(情緒もへったくれもない!)に無学なわたしには思いもつかない俳句です。「君にみせたし」と常に相手がいるのも、豆ははこさんらしいたおやかさを感じます。
めぐりゆき次も共にと忘れ雪
ストーリー仕立ての俳句。素晴らしいです。まずこんな風に考えること自体わたしにはできません。実力の高さを感じさせられます。
「めぐりゆき」も「次も共に」も「忘れ雪」も強烈な右ストレートになっていて、ジャブのない破壊力満点な三発です。時間の変化と想いの募りを表現し、「次も共に」で未来への希望を、「忘れ雪」でこれまでの情感を醸し出しています。この一句は「青春お子様ランチ」と名付けたくなるような、ワクワクさと懐かしさを思い出せてくれる、とても素晴らしい句だと思いました。
お忙しいところ、素晴らしい作品をありがとうございました。
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