第32話 瞬く星と輝く星/クロノヒョウ先生

 ご参加ありがとうございます。クロノヒョウさんは数多くの企画を開催されておりまして、わたしも参加させていただくことをモチベーションにして書かせていただいております。

 クロノヒョウさんの作風は人に優しく、わたしもこんな素敵な人間に生まれたかったと、いつも泥沼の中から見上げております笑。


瞬く星と輝く星

https://kakuyomu.jp/works/16818093073612081061



 解説からカクヨムの皆さんへの感謝ということを書かれておりました。クロノヒョウさんらしい素直で優しい世界の詩で、読んでいるこちらの心が洗われるような気分になれます。


あの星は


覚えていないだろうけれど


私はずっと覚えてる


 最初のこの部分でクロノヒョウさんの謙虚さと「カクヨムの皆さん」への感謝を感じます。


いつも私のそばにいて


何も言わずにそばにいて


このたくさんの星たちのように


ただ見守っていてくれた


 お題の「星」をきれいに詩にのせていて、「見守って」いることを直接的にイメージさせてくれます。なんと言いますか、「人柄の必要な詩」とでもいいましょうか。犀川が書いたら絶対にウソくさいと思われそうなものを、クロノヒョウさんは素敵に表現され、かつ読者は優しい気持ちで受け入れることができます。小説よりも詩の方が人間らしさを現わしているのではないかと、勉強になった次第です。


大丈夫


ぼくがちゃんと覚えているよ


 ここで先頭の疑問に対しての返しがあって、テクニック的にも優れた詩になっているとわたしは思いました。一見柔らかいだけの詩に見えますが、一本しっかりとした技術という柱に支えられた作品ではないかと思うのです。


 最後の一節は引用をするのをやめました。ここにすべての気持ちがこもっているような気がするので、皆さまには是非とも作品を読んでほしいと思った次第です。



短歌


君がいる ただそれだけで いっぱいの 星も心も 輝きを増す


 これは「わたしたち」への感謝であり、ラブレターのようにも思えました。こんな素敵な短歌を贈られたら、わたしたちは一体どうすればいいのでしょうか、というくらいにメロメロになってしまいそうです。


 「君がいる」という出だしの力強さで、読者の意識を一気に集中させてくれます。君がどうだからとか。何をしてくれたとか、そんなとは無縁の気持ちで、ただ、「君がいる」というだけの感謝と嬉しさを感じさせてくれます。これを犀川が詠んだら、ただのテクニックといいますか下心のありそうなものにしか捉えてもらえないような気がいたします。


 「星も心も」というところに卓越したものを感じます。わたしだと多分、「想いの星も」なんて、直接的で面白みのない下手くそな表現をしているところだと思うのですが、クロノヒョウさんは「星も心も」と両方をうまく輝かせているところが凄いと思いました。素直ということは最終的に余計なものが削ぎ落されたものであることを、わたしは再確認させてもらったような気持ちになりました。


 素敵で情感いっぱいの作品ありがとうございました。


 





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