第20話フレンドリーマッチ

「じゃあこれからバスケやるけど、普通にやったらこっちの勝ちだし、面白くはないよね。」


なので、考えましたー。ハンデとして、泉ちゃんが、20点取ったことにする。


んで、バスケ部の2人は、終了5分後になるまでシュート禁止。



「おお、良いの? 10分クォーターで2回だよね? こっちが勝つよ?」



「泉ちゃん接待ですから、これくらいはね。それにこっちは紗理奈ちゃんがいる。」



ああね。まぁ皆んなで楽しみましょ。


「良いんですか? そんなハンデ貰って? 私としては、有難いけど。」


「良いって、相手がそう言ってんだから。ささシュート練習しよ。私がみっちり教えるから。」



「はい! お願いします、紬ちゃん。」



「さて、シュートの体制はこんな感じ。腕は肘を少し曲げて、そうそう、上手いよ。その体制を身体で覚えて、そのままシュートしてごらん。」


泉ちゃんがフォームシューティング。見事に決める。


「上手っ。何よ、運動音痴じゃなかったんかい!」


「紬ちゃんの教え方が上手なんですよ。しっかり記憶しました!」


「おけー。ドリブルははっきり言って、追いつけれないから、ここは泉ちゃんにシュートをバシバシ決めて貰うつもりだから。」


「分かりました! いっぱい決めてみます!」


ストレッチが終わり、試合が始まった。



ボールが宙に舞う。泉ちゃんと仁美ちゃんの対決。泉ちゃんが長い手で仁美ちゃんにジャンプ対決で勝った!


バウンドしたボールを私は、手に取った。すぐ様、紗理奈ちゃんが向かってきた。


紗理奈ちゃんと1on1だ。 彼女は、はっきり言ってドリブルが上手すぎる。私でも勝てない…が少しでも疲れさせないと。


キュキュと靴の音が反響する。


簡単には渡さないよ?


「時間ないから、つむたん手加減なしで取るね。」


私は、ジャグステップで抜きにかかる!


しかし…一瞬の早技で、私のボールが…取られた。


「いただき!」 すぐ様紗理奈ちゃんが速攻で、仁美ちゃんにパス。


見事に決まり、あっという間に2点取られた。


ふぅ〜さすがね。上手いわ〜。


おっし、落ち着いて行こう。

 

まずは2点お返ししなきゃね。


私はすぐ様ゴールに向かっていった。紗理奈ちゃんが向かって来る。


泉ちゃんにパスをした。しかし、泉ちゃんが弾く。それを仁美ちゃんが取る。


仁美ちゃんが紗理奈ちゃんにバウンドさせてパス。


私は仁美ちゃんをマークすることにした。これならシュートは打てないよ?


どうする? 


ニヤッと紗理奈ちゃんが微笑む。


紗理奈ちゃんが仁美ちゃんにパスした。私はそれをカット。仁美ちゃんが、すぐ様ディフェンスに回る。


私は仁美ちゃんを抜き去り…紗理奈ちゃんに見事に取られた!


そして紗理奈ちゃんが仁美ちゃんにパス。


仁美ちゃんがパスを受け取りシュート決まった。


紗理奈ちゃん…さすがだなぁ、でもこんなんじゃ絶対体力持たないよね?


さてと…どうすっかな? こっちも連携しなきゃね。私はドリブルで進んで、紗理奈ちゃんと1on1勝負に挑んだ。


「抜かせないですよ? つむたん。」


既に3分経過…このまま行けば20点差覆すのは無理でしょう。


よし、ドリブル勝負に私は行く振りをして、泉ちゃんにパス。


今度は泉ちゃんに上手く通った! そのまま泉ちゃんがシュート! 決まった! 


「イェーイ!」


「やりました! えへへ。」


2人で笑顔でハイタッチ。22対4。


「ふっ、逃げましたね? つむたん。」


「逃げるが勝ち! 点数取った私達の勝ちですが?」


勝ち誇って私は言った。

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