第5話 ご近所さん

 oh...................

 「まさかね?」とは思ったけどそのまさかだったとは.....しかも同じ階らしい、流石に部屋は隣ではないが3部屋隣とは、なんで今まで気づかなかったのだろう。


 「まさか同じアパートの同じ階だったとはね....とりあえず部活のことは考えておくよ、じゃあまた明日。」


 「.........原咲さん?」


 原咲さんの様子がなにかおかしい、さっきからずっとカバンの中から何かを取り出そうとしている。


 「どうしよう。」


 「家の鍵、学校に忘れた。」


 おぉ〜そうか。ドンマイ!、くらいしか言えんのだが?ここから俺はどうすればいいんだろう。


 「どんまい。家の中に人いないの?」


 「私一人暮らし。」


 「oh.................」


 万事休す。どうしよう、学校はもうとっくにしまっている。流石にこのままほっとくのはダメだよな。

..............全然下心とかないよ?下心とかないからね?


 「原咲さん。もしよかったら俺の部屋、来る?」


 ♢





 「ありがとね、樹下くん。」


 「いやいや、全然大丈夫だよ。あのまま放置する訳にもいかないし、ていうか大丈夫なの?」


 「なにが?」


 「だって、今日少し話しただけの異性のクラスメイトの部屋に入ってるわけだよ?警戒心があまりにもなさすぎるというか.....」


 「だ・か・ら!」


 「私は樹下くんの事を信用してるの!別に誰でもいいってわけじゃないよ!」


 「お、おう、おけ。分かった。」


 そこまで信用されてると逆に心配になってくる。この子に吊橋効果を教えたほうがいい気がする。


 「逆に樹下くんは大丈夫なの?家族とか?」


 「ん?ああ、僕も一人暮らしだかね。その辺は心配いらないよ、」


 「樹下くんも一人暮らしなんだ!じゃあ今日は一人暮らしあるあるでも話そうよ。」


 「まぁ明日も学校だし程々にね...とりあえずお風呂入る?」


 「じゃあそうさせてもらおうかな、」


 「服は洗濯機に入れておいて、下着は......コンビニで買ってくるよ。」


 「大丈夫!見て、替えの下着持ってるから!」


 フフン!と自慢げな顔をしている。さっきまでは学校の雰囲気と違って意識していなかったがやはり可愛いなこの子。なんか急に恥ずかしくなってきた。

 てか、その右手に持っいる下着どうにかしてくれませんか?目のやり場に困るんですけど。


 「あの〜原咲さん?」


 「ん?」


 「その右手に持っている黒い布、目のやり場に困るからしまってくれない?」


 「――っ!これは、その.......とりあえず!お風呂入ってくるね!ありがとね!」


 ボッ!っという効果音が付きそうなくらいに顔を沸騰させ真っ赤に染めた原咲さんは逃げるようにお風呂に向かった。

 やっぱり学校とプライベートだとイメージが違いすぎる。学校では真面目で誰にでも優しく気遣いもできる学校1の美女!って感じだけどプライベートだとポンコツ?天然?そっち側の感じがする。でもこのギャップも可愛いなぁ〜学校の人たちは知らいないという背徳感が可愛さを5倍くらいにしている。気がする。とりま着替えを用意しよう。



 「原咲さん、洗濯機の上に着替えとタオル置いとくからね。」

 

 「あ、ありがとう。樹下くん、」


 ピチャ、風呂の中から音がする。当たり前だがこの壁の向こう側には裸の原咲さんがいる。ダメだ俺の三大欲求の内の一つが過剰反応している、早急に退避しなければ。


 「どういたしまして、」



  ♢





 「ふぅ〜さっぱりした〜。ありがとね樹下くん、」


 「お、、、おう。」


 お風呂から出てきたのはお風呂上がりの原咲さんだった。いや当たり前なのだが語彙力がなくなるほど可愛い。

 濡れた髪に少し赤く染まった頬、そしてサイズが合っていないTシャツとショーツ。これは可愛い。何度でも言おう、可愛い。 


 「あの、そんなに見られると、照れるってゆうか、ね?」


 「ごめんごめん!可愛くてつい見とれてた。」


 「――っ!ばか!とりあえず寝よう!うん、そうしよう。明日も学校だしね!」


 まだ湯冷めしないのか顔は赤面したままだった。


 「うん、そうだね。俺はソファで寝るから原咲さんはベッドで寝ていいよ。」


 「ありがとう、でもいいの?」


 「いいよ、原咲さんはお客さんだし。」


 「じゃあ樹下くん!もしよかったら――」




 「一緒に寝る?」


 







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