七章 六点リーダー

〔後の先:新事実〕

 警察官の証言や監視カメラの分析によって、フードをかぶった男が死体の四肢を遺棄しているとわかった。

〔間四件の一:状況文〕

 教習所のとなりにある神社のまえで、左腕が発見された。葛西橋のちかくには、かつて、暴力団、相川会の縄張りがあったらしい。

〔間四件の二:状況文〕

 交番の警察官は、流血の金魚祭りに居合わせていた。殺された被害者は、背中を刺されていた。同行者の目撃があったにもかかわらず、名乗り出る者はいなかったらしい。不可解な事実だった。

〔間四件の三:状況文〕

 成海は葵たちと合流した。亜紀から容疑者たちの話をきいた。芦ヶ池の氾濫、寺崎による衛生実習室の侵入、夜中の出入りなどを知った。

〔間四件の四:目的文〕

 容疑者へのききこみがはじまる時間になった。休憩室にはいる。成海はこれから知る証言を精査し、真犯人を捕まえることを決意した。

〔先の後:仮説〕

 藤堂を含めた刑事たちは、亜紀が午後二時すぎに事務室を抜け出し、排気口をとおり、三浦を殺害したと考えるはずだ。つまり、尋問の中心は、アリバイの確認になる。成海はそう考えていた。

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