エピローグ

 あれから4年が経った。今では私は大学4年生となり就活にバイトに卒論、とても忙しくストレスが溜まっていた。そんな時はタバコを燻れせる。大抵のことはこの5分で忘れることができる。だが彼女だけは、消えてくれないんだ。あの日のことは、今では詳しく思い出せないが、愛していたんだ。きっと。タバコに火をつけ、大きく息を吸う。先端がぽっと赤くなり、煙を出している。大きく吐き出した忘却の煙は、君だけを残して静かに消えていった。

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忘却の煙消えぬ君 響大 @hbk125

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