【その推し推せますか?】Pラブするなら受肉すな

黒墨須藤

Pラブするなら受肉するな

■はじめに


皆さんは「Pラブ」という言葉をご存じでしょうか。


所謂「アイドル物でプロデューサーに対してラブの感情を持つ」という奴です。

類似ジャンルでトレラブ(トレーナーに対して~)等もありますね。


まあ要するに女性(異性、あるいは異性に見える)が多い作品、特にプレイヤーや視聴者が感情移入しやすく、かつ特定のネーミングがないキャラクターに対して、恋愛感情を持つ展開ってことですね。

※素人考えなので、それは違うよ!って場合はご指摘くださいね。


こういうPラブって皆さんどう受け止めているんでしょうか?

いえぶっちゃけて言うと「あり」ですか?

推しによるってのはもちろんそうなんでしょうけど、私は受肉してるなら嫌ですね。

もやっとします。


ちょっとこの件で一筆書けそうだなって思ったので、

いつもはブログに載せているんですが、折角なのでこちらに書こうと思います。


■受肉するならPラブすな


まず受肉、作中に「視点が別」の登場人物として登場するならPラブすな。

これが考え方の大前提です。


というかそうやって出すなら名前を付けて欲しい。

そうしたら作中のキャラ扱いして、アイドル物からラブコメディとして扱うから。


これはRPGでもあるんですが、主人公に没入させている時、その主人公があまりに突飛な行動や発言をすると、一気に俯瞰の視点にさせられて「冷めて」しまうんですよ。

会話の選択肢でも、自分がこっちと思う選択肢が展開としては不正解なの、もやっとしません?

これはゲームだからって割りきって遊ぶならいいんですけど、自分が作品に入っている時にやられると作品からはじき出されちゃう。


ああ、うん、主人公は自分じゃないんだなって。


だからあくまで「主人公=私(プレイヤー)」にするなら受肉しないで欲しいですし、受肉させるなら別モノにするので名前を付けて出して欲しいのです。

そして受肉するならPラブはするな。


アレですよ、明確に好意を持つキャラがいるキャラクター、「ラブの感情」で推せます?多少はいいんですよ、憧れとか尊敬みたいなそういう感情の直線状に置いてください。大抵主人公はハイスペックですから、そりゃ惚れますよ。惚れない理由を付ける方が難しいです。


でも受肉してる以上、こっちは好きな人がいることを知ってる「別キャラ」なんですよ。

現実のアイドルが「私プロデューサー大好きです!ちゅっちゅしたいです!本命のチョコあげました!」なんて知られて活動できると思います?

大抵思うでしょ?せめて隠せよ!って。


だから受肉するならPラブすな。


■肉体の解像度


それでも受肉させる場合は解像度を下げてください。


いいんです、経歴や中身はどれだけ弄ってもらって構いません。

それは「作中の私」の経歴ですから、そうして生きてきたってだけです。


ダメなパターンは、明確に身長といった身体の輪郭が描かれてしまったり、「こういうことだからこう考えた」と主張を持ってしまうことですね。

考えてアクションするのはいいんですよ。喋るのも。ただ思考を入れると別キャラ化するのでダメです。


初代〇ケモンってやったことあります?

あれ主人公喋らないんですよ。一か所だけ喋ってることが分かる描写があるんですが、基本無口なんです。

ナンバリングが若い〇ラクエなんかも喋らない主張しないですよね。

こういうのってかなり没入出来ません?

自分が作品の中に居て冒険しているかのように思えますよね。

想像の余地がある配置って、そこにプレイヤーを入れられるんですよ。


これをアイドルゲーに持っていくと、

・スーツを着ている

・男性

・身長は180㎝より大きい

・髪型

・体格

・…

と情報が出ていく度に段々自分ではなくなっていきますよね。


「ふーん、こいつが俺の推しアイドルが好きな奴かぁ」ってなりません?

それもう自分の分身になんないですよね。


■Pラブ勢とは


こういうPラブ要素を歓迎する人もいます。

なんかちょっとした部分を切り抜いてPラブに持っていきます。

申し訳ありませんが相容れません。


いや分かりますよ、多分。

ラブコメディとしてはアリなんですよ。

「Pラブだけど報われねえアイドルエモい推せる~」的な奴です。


作品に求めている要素が違うんです。

そりゃ相容れません。

カップリングが違う並の解釈違い、方向性の違いです。戦争になります。


よく思うのがトレラブ系。

いやそれ恋愛感情じゃねえだろって部分、すごいクローズアップするんですよ。

あれは無理ですね。


■受肉済みのP


某アイドルアニメのPは、恋愛感情描かれないので、登場人物として良かったです。

特に推しはいませんでしたが、純粋に「アイドルコンテンツ」として楽しめたと思います。


そういうところでは、ゲームだとどうしても「プレイヤー」として参加するので、ダメなんでしょうね。

なんというか、リアルに描くというなら、もっとストイックに書いて欲しいし、ラブ要素を入れていくなら、Pの解像度は下げて書いて欲しい。

パラレルだって割り切れればいいんですけどね。

それはそれで作品自体を否定するような気がしてもやっとします。


■おわり


というわけでPラブするなら受肉しないでくれってお話でした。


書くな!っていうのは男と女、物語の幅としても難しいでしょう。

そういう部分がキャラの深みを増して、魅力的になるのは確かでしょう。

ただ推しである以上、明確にキャラとして出て欲しくないのは確かです。


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