<3> 母ちゃんナイス

「あ! あれ! 洋? なんだろ、あれあれ、ほらほらほらほらーテレビ見てごらん!」




え?

お! 母ちゃんナイス! そういうのを待ってたんだよ……あああ、俺これ好きだ!

可愛いクマちゃん! すげー可愛いウサギちゃん! ピョンピョン跳ねて踊ってるヤツ。

可愛い!俺これ大好きだぁ~!




「(あなた今のうちにそーと玄関開けて……)」

「(了解、じゃー行ってくるね)」




うはははは、面白ーい!ネコちゃんもパンダちゃんもたくさんで可愛いよー!

あー? この間に父ちゃん、きっと行っちゃうな……でもこれ面白すぎる! 目が離せねー!

くっそクマちゃん可愛過ぎるぜー、父ちゃんも気になるけどヤバイ、テレビから目が離せねー!

きゃははは、面白~い!




……終わった。あー面白かった。

あ、やっぱりな、父ちゃんいなくなったな、行っちゃったのか、俺を残して行っちゃったのか

わかってる、仕事だし仕方ないけど、わかってるけど、でもすげー嫌だ、悲しいよ

もっと抱っこして遊んで欲しかったのに……

くっそー父ちゃん行っちゃった、わーん、いなくなったー、わーん、わーん!




「はいはい、お待たせー……はい洋、おっぱいあげるからねー」




そんなのいらねーよ、父ちゃんいなくなったー……

……あれ……やっぱ母ちゃんの抱っこは格別だな……あったけー、気持ちいい

俺やっぱ母ちゃんの抱っこ大好きだぁー……。




「はい、お腹すいたでしょ、おっぱいよ」




う、ゴクゴクゴク、ゴクゴクゴク、うめー!!!! 母ちゃん、おっぱいスゲーうまいよ。

やっぱ母ちゃん大好きだ! おっぱいうまいよ~ゴクゴクゴク、ぷはぁ~、うめー!!!

……気持ちよすぎて、なんだか眠くなってきたぞ……ゴクゴク……ゴク……ゴク……眠くなった……




「あんなに泣いたから泣きつかれたのかなー? おっぱいもういいの?」




いや、まだ飲みたいけど、でも、眠い……やべ、目が開かなくなった、気持ち良過ぎて眠過ぎて……。




「……寝ちゃったか、このあとひなたぼっこしながら公園お散歩しようと思ったけど、起きてからにしよっかな」




え? ……お散歩行きてぇ~、でも眠い……

母ちゃん外にいるときはずっと遊んでくれるから、母ちゃんとお散歩行くの大好きなんだ

くっそー、眠い……だめだ……起きれねぇ~お散歩行きてぇぇ~~!




「寝ちゃった。さーて、じゃー先にお洗濯しちゃお」




……残念だ……でも、どうしようもねー……眠過ぎ……グーグーグー……。

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