第6話 魔法屋
「うおりゃぁぁぁ!」
「おお!」
もう一人でオーガを倒せる様になったみたいですね。凄いなぁ。カッペイは。
「うしっ!絶好調!」
でもクオンも一人でオーガを倒せるし、俺だけか?
「次俺がやってみてもいいかな?」
「ハルが?いいけど大丈夫?」
「多分大丈夫だと思う!」
『ウゴオオオォォ』
「隠遁!影走り」
背後に回って首を刺すが暴れて弾き飛ばされる前に飛ぶと、
「火遁!業火球!」
オーガの頭で炸裂してオーガが倒れたところでトドメを刺す。
「おお!凄えじゃん!」
「かっこよかったよ!」
「いいな!忍者!」
「あはは、ありがとう」
「オーガをこうもあっさりと」
騎士の一人が言うとみんな険しい顔をする。
「ハルは強いっての」
「まだ分かってないのかよ?」
「いや、わかっているのですが」
「いいですよ。結局は俺じゃなくてカッペイ君が魔王を倒さなければいけないのだからね」
「まあな!んじゃもう一狩りしようか!」
「「「おう!」」」
さて、今日もみんな集まってモックを食いながら喋っていると、
「あ!今日の抽選忘れてた!」
「忘れるなよな」
「あはは、だって今でも凄い助かってるからさと、抽選と」
「なんだった?」
「魔導士だった」
「あははクオンと被ったな」
「俺は賢者!ハルは魔導士だろ?あっ!魔導士なら魔法を付与出来るんじゃね?」
「お、俺のアクセに魔法付与してくれよ!」
「待って待ってまだ覚えてるのが少ないから覚えたらね」
「あ、そうか」
「魔導書買えば?」
「あっそうか!みんな生活魔法は買ったんだよね?」
「そうそう、買った方がいいって言われて買ったよ」
んじゃ明日は魔法屋に行くかな?
「俺たちもついでに行くよ」
「えっ?なんで?」
「あーしたちも魔法は覚えたいの!」
「そうなんだ!レベルが上がれば覚えるんじゃないの?」
「それは賢者だけだよ」
「あーしも覚えるけどほら、他の魔法も覚えたいし!」
「なるほどね!じゃあみんなで行こう!」
次の日は忘れずに抽選から入ると『怪力』だった。
みんなに言うと笑われたが、まぁそんなこともあるさ。
気を取り直して魔法屋に行く。
「こんちわー!」
「はい、こんにちわ」
お婆さんが出迎えてくれた。前来た時と同じだな。
「魔法の本を一式欲しいんですが」
「へ?魔法の本を一式って言うとまるっとかね?」
「はい!」
「じゃあ、取り敢えず火、水、土、風に雷、氷、あと、闇と光、バフ、デバフ、フゥフゥこれくらいかね?」
「おいくらですか?」
「えーと、全部で金貨5000枚だね」
「はい!これで5000枚だと思いますから数えてください」
「いいよ、ちゃんと5000枚あるんだろ?」
「はい」
「なら信じるよ」
「ありがとうございます」
「じゃあ、さっさと読んじゃいな!」
「はい」
俺は片っ端から読んでいき、昼までかかって読み切った。
「うー頭が痛い」
と言っているとお婆さんがヒソヒソと、
「あ、あと内緒で回復魔法もつけたげるよ」
「内緒なんですか?」
「これは教会が独占してるからね」
「ありがとうございます」
「いいってことさ」
回復魔法も読んで頭がパンクしそうだな。
「ほら、これやるから」
「これは?」
「ポーションだよ?知らないのか?」
「はい、ポーション?」
「これは回復ポーションだ、飲んでみな」
ガラスの蓋をキュポンと取って飲むと体が楽になった。
「これは回復ポーションってことは他にもあるんですか?」
「そりゃあるさ、錬金術の本も読むかね?」
「はい!買います」
金貨1000枚で錬金術の本を買う。
これも頭の中に入ってくるタイプだった。
お婆さんにありがとうと言いながら街道を歩く。
「結構かかったわね」
「ごめんね、待たせちゃって」
「いいわよ!二人なんか外で買い食いしてたし」
「あはは!美味かったよ」
「な!肉串結構ジューシーでよかったよ」
「あはは、俺も今度買ってみようかな」
「あっそれよりどうだったんだ?」
「バッチリ覚えたよ!」
「なら俺のアクセに何がいいと思う?」
「うーん、素早さを上げるアクセルか攻撃力を上げるオフェンスアップかな?」
「アクセルで!」
と渡してくるのでアクセルを付与する。
「はい!もう良いよ」
「おっしゃ!いっちょ暴れたるか!」
ってもう夕方だな。
「遅すぎたね。ごめんついでに色々買っても良いかな?」
「森に行くのもあれだし買い物付き合うよ」
「だな!」
「あーしも」
「ありがとう」
で錬金術の道具を売ってる場所で色々買ってあとは薬草なんかも買い、宿屋に帰る。
「何すんだ?」
「錬金術さ」
「へぇ、金とか作るの?」
「いや、ポーションだよ」
「おお!ポーション!」
「あれ買うと高いんだよな!」
「と言うことでポーション作ってるから適当にしといてよ」
「「「うーい」」」
みんなスマホをいじり出す。ソーラーバッテリーを買ったのは正解だったな。
出来たな!
「みんな取り敢えず三本づつね」
「おっ出来たの?入れ物カッケェ!」
「これぞポーションってかんじだね」
と言ってみんなバッグに入れていた。俺は後片付けをしてみんなと一緒に夕食にした。
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