第2話 ショップ


「ショップかぁ、とりあえず日用品を買っとくか」

 歯ブラシや石鹸かごに入れてビールもあるな。で買う。

“ドン”と段ボールで届く中を開けると買ったものが入っていて取り出すと消えてしまった。

「抽選は1日一回なんだな」

 もう一度抽選しようとしたら今日の分は終了しましたと出た画面に出ていたので明日だな。

 外に出て魔法屋を探す。生活魔法と言うのを取っといた方がいいとのことだったからだ。

 銀貨一枚で売っていたのでそれを買ってページを捲るとパラパラと最後までめくれて消えてしまった。が魔法は頭の中に入っている。これでトイレができるぞっと!宿に帰ってビールを飲んで寝てしまった。


 

 この宿は朝食付きなので下に行き朝食を食べる。そして部屋に入り抽選をすると『収納』だった?

 収納と念じるとどこかに収納するみたいだな。

 俺は日用品を収納して、外に出る。もちろんお金も収納に入れておく。

 外に出て、とりあえずはギルドというところに登録に行く。冒険者ギルドだ。

 簡単な書き物をしてカードが発行されるのでこれでギルドに入った事になるらしい。

 ランクはF、最初はそうらしいが依頼をこなしていけば上がるらしい。


 と外に出てみるとまたギルドがあったので見てみると商業ギルドとなっている。とりあえずこっちも登録するかと思ったら売るものがないとダメらしいのでちょっと宿屋に戻るとショップで売れるものを探す。

 ジルコニアのペンダントがあったのでまぁ、そんなに高くないしこれでも売ろうと思い、買って持っていく。


「え?ええ!あ、あ、まっててください!」

「あれ?」

 安物なんだけどそんなにやばかったかな?

「ど、どうぞこちらへ」

「はい」

「これはどうも、ギルド長のウォンと申します」

「あ、ハルといいます」

「では、お売りいただける品を確認させていただきたいと思いますので」

「どうぞ」

 と渡すと、

「こ、これは!…手に持ってみても?」

「はい、どうぞ」

 手袋をつけたその手でネックレスを見る。

「これは何処で?」

「知人から貰い受けたもので一点しかありません」

 嘘だ。こんなもの買おうと思えばいくらでも買える。が、ここはあまり大ごとにしたくないからな。

「分かりました!金貨10000枚で買い取りましょう!」

「は、はい」

「すぐ手配を!そしてこの方にランクSのカードを」

「はい!」

「こんな素晴らしい輝きのネックレスを見るのは初めてです!それにこのネックレスの留め具も緻密で素晴らしい!」

「は、はぁ」

「これは何処にもないんですね?一点ものですよね?」

「は、はい!」

「はぁ!これは飾りたい!こんな素晴らしいものがあるなんて」

 とうっとりとしている間にことは進んでいく。

 金貨10000枚が用意されてカードもランクSが用意され手元に来ると、

「では、これで買取成立になりますので」

「はい、ありがとうございました」

「こちらこそこんな素晴らしい品を!また、是非来てくださいね」

「はい!」

 収納に入れて立ち去る前に、

「収納持ちなんて、あの人はすごい人だ」

 と俺のデビルイヤーが聞き取ってしまった。

 収納は極力見つからない様にしよう。


「あ、おっさん!」

「あ、君達!」

 勇者達と再会だ。

「どうしたんだい?」

「いやまだ弱いからここでレベル上げだってさ!」

「そうなのか!てっきりすぐいくもんだと思ってたよ」

「あーしもそう思ってたよ」

「で?巻き込まれて『箱』って言うスキルはどうだ?」

「当たりみたいだよ?ショップが使える様になったからね」

「すげぇ!じゃあ!モックとかは?」

「多分買えるよ」

「あーしほしいのがあるから!」

 と連れて行かれると、生理用品だった。ショップを開いて買ってあげると喜んでくれた。

「なんだよお前だけ」

「いいの!おっさん名前は?」

栗原 晴クリハラハルといいます」

「あーしは天童栞テンドウシオリだからシオリでいいよ」

「俺は間勝平ハザマカッペイ、カッペイでいいからな」

 と勇者君がいい、

「俺は東條久遠トウジョウクオン、みんなと一緒でクオンでいい」

 と賢者のクオンがそういうと、

「で?モックは?」

「あ、はいはい、ありますね!」

「俺ダブチーのセットコーラで」

「あーしは照り焼きのセットオレンジジュース」

「俺はビッグモックのセットで野菜ジュースね」

「はいはい、と」

 段ボールが現れるとみんなが開けて自分の袋を取ると段ボールが消える。

「マジ神スキルじゃん!」

「一家に一ハルだね」

「うめぇ!この味だ!」

「喜んでもらえてよかったよ」

「ハルも一緒に行こうぜ!」

「そうだよ!まだレベル一なんだろ?俺らの後ろに隠れてていいからさ」

「いいんですか?」

「いいよ、あーしもまだ隠れてるし二人で隠れてようぜ」


 と言うことで勇者の仲間として俺も一緒に行くことになった。まぁ、ショップ要員だけどね。

「ハルはどこ泊まってるんだ?」

「この先の錆猫亭ですよ」

「んじゃ、俺らもそこにしよう!」

「「賛成」」

「まってください!」

 騎士の一人がやってくる。

「そんな怪しい奴を仲間に?」

「ハルは怪しくないし!」

「そうだぞ!俺らと一緒に召喚された仲間だ」

 カッペイが嬉しいことを言ってくれる。

「え!そ、そうなんですか?」

「そう、だから仲間にした。いいでしょ?」

「ですが、王から頂いた金貨も一人増えたら」

 お金の問題か、

「ああ、それなら俺の方は大丈夫ですから」

「そ、そうですか、では錆猫亭までお送りします」

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