第3話 中学からうまく行かなくなった。

 僕こと、宮河健人は天才だと小学校を卒業するまでは思っていた。塾に通い、テストで100点満点を取ることは何度もあった。学級委員長を何回もつとめた。運動も料理も絵をかくのも得意であった。硬筆や毛筆も上手で、コンクールで入賞していた。

友達の車田誠は対照的に、クラスで友達が少なく、成績も僕より低く、運動も音楽もからっきしだった。

 ところが、中学に入ると、変わってしまった。

誠は卓球部に入り、卓球で表彰され、定期テストで450点を超えて、学級委員長にまでなってしまった。

 一方、自分は、テニス部に所属しているが、球拾いばかりだ。成績も60点を取ることが多くなった。勉強が難しくなった。

今まで、下だと思っていた人に抜かされて面白くなかった。

それでも、小中と車田と宮川は親友だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る