第71話 逆の目線

「前言ったことって?」

「女王について。アアスフィアと話しているとき、お前も側にいたよ」

「ああ」


 セルーナは納得いった様子で頷いた。

 トワイライトの言葉が耳に甘いだけだったと、セルーナはすでに知っている。

 反対の立場から何が見えたのかも。


「『女王サマさ、殺すのが楽しくテたまらネェんだ。おレと同じデ、心まデ怪物。信用も信頼もダメだヨ、ハイシア。おレは力に酔っぱらっテ溺レる前にアンタに会えたケど、女王サマそーじゃネーもん。ここも食わレちゃうかもネ』だったっけ」

「よく全部覚えてるな。そうだよ」

「ヒメコマネズミだったときはつい最近だからね」


 セルーナは肩を寄せる。

 ほかの”仲間”たちにかけられた言葉への反論を、セルーナはすでに知っている。

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