第40話 最後に残るは──闇
──それで、何が聞きたいのじゃ?
《
「……《星の聖戦士》のことについて」
ふむ──と、考え込む
《星の聖戦士》は、《
《こちらの世界》に《星の聖戦士》を召喚するには、正しい召喚儀式とともに、一定以上の魔力が必要となる。ただ、その儀式の
──わらわの力が万全であれば阻止することもできたのだが、それについては詫びねばならぬ。本当にすまなかった。
「あ、いえ、それは
正直に言うと、《こちらの世界》に召喚されてから、僕はずっと責める相手を探していたのだと思う。
自分の意志とは関係なく異世界へと無理矢理呼びつけられたこと。
その際に、多数の
勝手に人物評価され、あまつさえ命を奪おうと
そして、ようやく同じ境遇の仲間と巡り会い、見つけたはずの
だが、その不満をぶつける相手は、帝国の《
「その、《星の聖戦士》って、そもそもどういう存在なんですか?」
──うむ……その問いに答えるのはなかなか難しい。
──たいていは民衆に
だが、今回は特定の個人が、その意志を持って召喚の儀を
──そして、今、この時も、あらたなる召喚の儀が始まっておる。
「え……?」
絶句する僕から、
──しかも、多大な
「九人目……残りは《《
──そして、おぬしが一番聞きたいことであろう、《むこうの世界》に帰る
その言葉に思わず身を乗り出してしまう僕。
「帰る方法があるんですか!?」
──うむ、《むこうの世界》へ戻る
「……ということは」
──ああ、おぬしたちにとっては、最後の《《
「そんな──!?」
僕は思わず声を荒げてしまった。
そんな僕に
──
「次善の策……? それは、いったい……」
──それを考え、決めるのはわらわではない。おぬしたちだ、そうであろう?
その
巫女は、それを承知で淡々と続ける。
──おぬしたちが何に
「その先……ですか……」
僕のつぶやきに、
話を聞いていた他の仲間たちのうち、アストルが代表して決意を述べる。
「やはり、今の帝国──《
その言葉に、言葉ではなく意志で同意を示す、僕と他の仲間たち。
その様子を黙って見つめる
だが、その表情には哀しみのような色が浮かんでいるようにも見えた。
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