第37話 星霊樹と星の巫女
《
僕たちはついに、大樹の
「うっわ、遠くからでもスゴイと思ったけど、近くに寄ったら逆にシャレにならないカンジだな。なんだ、この大きさ。大樹ってレベルじゃないだろ、コレ」
アルバートが《
《
「……
「っていうか、普通に考えたら
だが、他のアストル、ツァーシュ、アルバートの三人は、奇跡の産物として理解してしまったようで、逆に戸惑う僕たちに不思議そうな視線を向けてくる。
「──さて、これからどうするか、ですね」
アストルの言葉に我に返る僕たち。
ピーノが《
「まずは《
女子供、老人を含めた
アルバートがキアーラさん、パオロさんとともに残りの全員を率いて、湖の
それらのことを、簡単に打ち合わせてから行動を開始した。
「みんなのことは、おれに任せろ。たぶん大丈夫だとは思うけど、おまえたちも気をつけろよ」
そう笑うアルバートに手を振ってから、僕たち四人は《
いくつもの太い根が
根元に近づくにつれ、
「や、やっと……ついた」
体力の限界とばかりに僕は地面に崩れ落ちる。同時に背中合わせになるようにピーノもへなへなと地面に座り込んでしまう。
「言いたくはないが、正直見苦しいぞ、二人とも」
呆れたようにツァーシュが声をかけてくるが、いつもは憎まれ口ばかりのピーノも言い返す体力が残っていないようだった。
アストルが髪についた汗を払いながら、湖から吹き上げてくる風に身を
「気持ちのいい場所ですね。せっかくですので、ここで少し休憩しま──」
その瞬間、洞窟の入口の前に
「──!?」
──よくぞここまで辿り着いた、《星の聖戦士》たちよ。
僕を含めた四人の
と同時に、光の柱の中からひとりの少女が姿を現した。
流れるような
「あ、あなたは、もしかしてあの時の……」
僕は唾を飲み込んでから問いかけた。
光の中の美少女が小さく、だが、ハッキリと
──うむ、その通りじゃ。あの時は方法が無かったとはいえ、あの
アストルが姿勢を正して一礼した。
「
──うむ、《
──なにはともあれ、今は皆、休息が必要であろう。何のもてなしもできぬが、この《
その言葉に、僕たち四人は視線を交わしあう。
果たして、この《星の
だが、ピーノの《
「我は信頼して良いと思う。というか、信頼したいというのが本音であろうな」
ツァーシュの言葉にピーノも同意する。
「今、この状況で僕たちを罠にかける理由がない」
「……そうですね、正直、厳しい旅を続けてきました。気持ちだけで進んできましたが、そろそろ限界でしょう。ゆっくりと身も心も休ませる必要があると考えます」
三人の視線が僕に向いた。
「あ、ええと……僕も信じて、いいと思う」
自信なげに指で頬を
「この……えっと、《星の
頼りないオッサンだなぁ、と意地悪く笑うピーノに続いて、ツァーシュも苦笑を浮かべる。
だが、意見が一致したことは明らかだった。
僕が代表して《星の
「それでは、お言葉に甘えてお世話になりたいと思います。それで、実は僕たち四人の他に、
──かまわぬ。この《
──それに、あちらから向かってくる傷ついた者たちにも、早く
その言葉に
「シリルたちも近くまで
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