第58話お舟でぱーちぃ

勉強会じゃない勉強会に時間を奪われてしまった。

もう、ただの食事会じゃないか。

というか中間考査まであと明日と明後日しかないんですが!!

遊んでいる場合じゃないときに貴重な休みを潰してしまったと頭を抱える。


翌日に僕が珍しく机に教科書を広げて勉強をしていたら。

「佐々木君試験勉強してるの?私見てあげようか?」

とこちらの返事も待たずに席をくつけてくる小悪魔女子新垣仁美さんである。

肩と肩がぶつかっている時点で距離が近すぎというかくっつきすぎなのですが!

童貞の僕は肩が触れただけでもドキドキものですよ!

「佐々木君って英語苦手なんだー、私は英語得意だから教えてあげるね。」

といいつつ片方の手で教科書を指さしながらもう一方の手は内太腿に伸びており指をつーっと滑らせていた。

あかーん!君その指でどこをさすつもりなんだよ!!

といいつつも背中がゾクゾク震え反応してしまう。

新垣さんがわざと耳元で英単語を囁く声がとても艶めかしいく早くもエレックしそうになる。

しかも新垣さんからめっちゃ良いにおいする!!と嗅覚でもやられそうになっていると

「おい!新垣仁美!何をやっているんだ!」と学級委員長の怒りの声が飛ぶ

「テスト範囲の英語教えてただけですけど?ねぇ佐々木君」なんて言われても

僕の頭の中には英単語すら入ってないのでこれは勉強を教えていた内に入らないのでは?と首を傾げた。

強引に委員長グループに引き離される新垣仁美。

僕のお隣はとても騒がしく教室じゃテスト勉強がはかどらなかった。

新垣さんにエレックさせられそうになるほど格段に技術が向上してるのに驚きである。

視覚聴覚嗅覚の同時攻めにさすがの僕もこのままでは速攻で暴発してしまいかねないと危機感を持つのだった。


悲しい気持ちでいっぱいになりながら昼休みは敗北者の味を握りしめ保健室へ行けばみんな勉強している。

これなら期待できそうだ!と僕はそろーりと保健室へ入り持ってきた教科書を広げていると。

「ねぇ、佐々木君こんどいつ広島風太郎焼つくってくれるの?」と鈴木君が話しかけてくる。

「え、いつだろうね、最近いそがしいからなぁー。」なんてごまかそうとしたが。

「テスト勉強明けにみんなでパーティーやろうか!」と加藤君なんとも陽らしい提案だった

「うひょー、また広島風太郎焼が食べられるとか最高だぜ!」と野口君は喜んでいた。

いや、だれも作るなんていってないから・・・。


この流れはいつもの流れで、僕は乗り気じゃないのにいつのに決定している流れとよく似ている悪い流れを感じた。

「そのことなんだけど、サードでパーティーしない?ほらサードで例のフードメニューあるでしょ?」

山内君がサードのフードの提案をしているようだが、あれは店が忙しすぎて手が回らなく封印されている奴である。

僕がうっかり話してしまったタコスの新商品は爆売れしているので飲み物とタコスの店になりつつある。

「サードのテーブル席封印されてるから無理なんじゃないの?」と僕

「あそこで女性に見られながら食事会とか無理すぎるよ」と鈴木君からも否定的な意見が飛び出してきた。

山内君としてはサードに貢献したいのだろうが、さすがに難易度高すぎなんだよなぁ・・・。

「やっぱり広島風太郎で打ち上げが安定だよね!」なんて鈴木君が言い出すものだからなんでそうなるんだよ!とツッコミ待ちなのかと思うくらいであった。

この前4人分作ったときは結構大変だったので、さすがに鈴木家でまたやるのはキツイのですが・・・。


すると加藤君のスマホからメールの通知音が聞こえた。

「みんな、ごめん。うちの社長がさテスト勉強明けに海上でパーティーすることになってさ。みんなもそれでいいかな?」

海上?豪華客船でパーティー?どこぞの上流階級ですか?

この時期は大体所属タレントがテスト期間に入るのでその慰労会をやるそうなのだ。

まだ本番の期末が控えてるというのにパーティーとか甘やかせすぎだろ!

「芸能人が沢山いるところに一般人がまざってもねぇ」と無駄な抵抗を続ける鈴木君

「そうだよ、そんなアウェイな場所いっても肩見がせまそう」と追撃する野口君であったが

「あ、社長にOKって返信しちゃったごめんね!」とごり押しする加藤君により二人の野望は阻止されたのだった

僕は心の中で歓喜の声を上げてしまった。

そんな話をしていたらいつの間にかチャイムが鳴っている。

え?もしかして昼休み勉強してない?まじで?

学校で勉強する時間を取るのは難しそうであるが僕は諦めないぞ!

といったけど放課後までまあ、テスト勉強する時間は取れませんでした。

こうなればササっと帰宅して自室でテスト勉強するしかないか。

なんて思えば見覚えのあるながーい高級車が校門に止まっていた。

これは、僕に用事がないだろうと通り過ぎようとしたら黒服のおねーさんに止めら車に乗車を促される。

車に入ってみれば、久々にみるロリロリな小鳥遊ご令嬢がいた。

「ねぇ?あなた太郎の新作を作っているそうじゃない?」と一声が怖すぎるのですが

「新作なんてつくった覚えがないんですけど・・・」と何とか抵抗を試みたものの

野口君からもらっていた画像を印籠が如くみせられては、シラをきるのも無理そうだと諦めるのだった。

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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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