第42話全国へ
東雲飛鳥のスナグラにアップされた写真に写っているドリンクは何?というコメントが殺到しそれのアンサーが「これフラペチーノって言うんだめちゃめちゃおいしいよ」というショート動画だった。
見たことのないロゴにどこの新店舗なのかというコメントが沢山つく中、サードで売ってるよというコメントがあり、他の店舗に問い合わせが相次いだそうだ。
あまりの問い合わせに大都市の店舗でフラペチーノなどのドリンクメニューを導入を検討することになった。
メニューの書き換えやオペレーションなど導入には研修が必要なのですぐ移行することができない。
フードはまだまだ封印されている悲しい現状だが・・。
他の店舗の店長から全国展開にしてほしいという要望が沢山きているのだが、
試験店の評価すら正しく行えていない状況で全国店舗はあまりにも博打すぎて判断ができなかった。
ということで長文を小鳥遊さんに送り付けることに――。
小鳥遊さんは仕組まれていた知らない自分は何も判断していないという意味深なメッセージの後に涙の絵文字を残していた。
なるほど、こういう問題は自分で解決するべきだという意味なのですね!と謎な受け取り方をしていた。
僕は忙しい日々から解放されたが結局、自分が開発したフラペチーノも太郎も食べられないという運命からは逃れられそうもないのだとガッカリしている。
もう商品開発系の頼み事はこりごりであるというか1回しかしてないが、授業後の商品開発が辛すぎるんだよなぁ。
なんだかんだで成功しているのだし、フラペチーノブームがさっても今度はフードメニューがあるからなぁ。
しばらく話題性は保てるだろう。
放課後街ぶらをすれば、最近太郎系ラーメン店舗が増えてきているのか以前よりも太郎の幟をよく見かけるようになった。
まあ、ブームにだものそりゃ飛びつくよね・・・。
こうなるとあとは消耗戦で数か月でみんな飽きちゃって売り上げがおち倒産ラッシュだろう。
折角のブランドが儲け優先のイナゴスタイルに荒らされ価値が下がっていく状況をみるのは悲しいものだ。
あの店の前を通ればさすがの本店だしっかりと行列ができている。
近くの町中華はもとにもどり太郎専門店が新しくできているので中川店長はそこにいるそうだ。
次は濃厚つけ麺でも作ってもらおうかなぁって思うが、大量に麺を食らうスタイル。
麺が主役のラーメンで、スープはへぬるく熱さを保てないし、麺は絞めてないと弾力性が損なわれるなどちょっと万人受けしないかもなのだ。
まだ、混ぜそばとつけ麺がないみたいなので新商品みたいな感じで出せるといえば出せるが混ぜそばもつけ麺もやはり万人受けが難しいなと考えていたら急に食べたくなて来た。
僕はその欲求をぐっとこらえて、自宅で広島風お好み焼きでも作ろうかな。
なんて思いふらっと中川店長の店へ麺などを分けてもらいに行ったのだった。
中川店長は快く僕に4玉分けてくれた。そして、作ったものを食べさせてくださいとか言ってるがいやいや、自宅まで取りに来るとかまじですか?
店をでると電話が鳴り響き誰だと確認したら野口くんだった。
「もしもし」
「佐々木君!僕にも食べさせて!!」
なんでリアルタイムでこの人たちつながってるの!?
「今日作るのラーメンじゃないんだけど?」
「アレンジに興味がある!」
「うん、わかったよ。」
仕方がない4人前つくるとするか・・・。
僕は自宅で麺を普通に茹でてオリーブオイルにニンニクネギ塩のネギ油を作成する。
ネギだくな油と麺をよーく混ぜ合わせて味が染みるように少し寝かせる
その間にキャベツをざく切りしてフライパンにうすーく生地を焼き
キャベツをのせ、辛揚げ、イカ天、アブラ、もやしと載せる。
載せ終わったらもう一つの事前余熱していたフライパンにひっくり返して移し
キャベツにいい感じに火が通るまで中火で熱している間に麺を平らに広げて焼色をつけるいい感じに麺と具材に火が通ったら麺の上に生地を滑らせのせる。
そしてすこーし焼いて、さらにひっくり返す感じで移せば出来上がりである。
あとは、チャー様と追いアブラをトッピングして、醤油ダレかソース&マヨネのと好きな調味料でいただくスタイルにした。
僕は一生懸命3つ焼きあがるとちょうどよくチャイムが鳴った。
野口君は広島風お好み焼きを受け取ったらすぐに帰ると思っていたが何故かリビングで食べるらしい。
「え!?おにいちゃんのお友達!」
「ああ、そうなんだ同級生の野口君も夕食一緒だけどいい。」
「うん、」いつも以上におとなしい妹であった。
「お邪魔します!夕食ご一緒させていただきます!」と野口君は気合入り過ぎである。
食べやすいように6等分してある。
僕と野口君は醤油ダレでたべ、妹は普通にソースをかけていた。
「これは、パンチが効いてうまい。しかも食べ応えも!!」
野口君に出したのはマシマシ仕様だからね!
太郎みたく汁がないから飲み物は麦茶だが、程よい辛みにアツアツで結構麦茶の消費が速かった。
よく蒸されたキャベツにイカ天のうまみとアブラの甘味がマッチしている。
ネギ油のパンチが効いていてキャベツと相性がとてもよい。
太麺で食べ応えもありこれは満足度が高い。
「すごいよ!すごいよ佐々木君!」と野口君は大喜びだったが妹が借りてきた猫のようになっていた。
いつもがつがつ食べてるのに、そんな上品にたべてるとこお兄ちゃんは見たことないよ!
僕たちが食べ終わりそうなころにチャイムが鳴り中川店長が来たがまだ営業時間だよね・・・。
僕から広島風お好み焼きを受け取るとすぐに店へと戻っていった。
広島風は大成功におわったのでした。
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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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