第33話顔出しNG
僕が食べてないはずなのにアイスの残量が残り少ない、それは妹が毎日たべているからだろう。
あれか?僕にアイスの補充しろってことなのか?
もぉ、しょうがないなぁ。
とアイスの箱買いをtodoリストに入力して僕はぶっ倒れるように寝た。
最近健全高校生のように早く寝ているのはやはり疲労とストレス問題があるからなのだ。
今日は何故か休みということで一日フリーダムだが疲労のせいかあまり調子がよくない。
そんな僕は保健室でぐったりしていた。
「佐々木君この頃元気ないね。」
とまるで他人事のように話すのは元凶である許嫁の山内くんである。
君の許嫁に振り回されて、今大変なことになっているんだけど伝われこの思いと視線を送るが山内君には届かなかった。
「というか山内君は、あんな許嫁がいるのにどうして塩対応してるんだよ。高原さんが嘆いてたよ」
いきなりの許嫁トークに面食らった山内君
「べ、別に塩対応じゃなくて、普通に視線向けられないのっ!て唐突に僕の許嫁の話なんだよ。」
「佐々木君もずっとスマホ見たり視線そらしてたから、気持ちわかるんじゃない?」
とにやにやしてこっちをみる裏切り者の野口くんだ。
「くっ――。」
僕も痛いところを突かれて若干ダメージを受けたがまだ耐えられる!
「ってか僕の知らないところでなんで許嫁にあってるんだよ。何か僕のこと話したの?」
おっと、浮気を疑われては大変だとちょっと焦る僕である。
「そうだったらよかったんだけどねぇ。全く山内君のやの字もでない内容だからとても困っているのだが・・・。」
「えぇ、僕が聞いたら教えてくれるかな?」
「もうすぐわかると思うし聞かなくてもいいと思うよ。」
「わかった、サプライズは知らないほうが楽しいから待っておくよ」
僕たちの許嫁トークを聴いていた鈴木君は一人苦しそな表情を浮かべては深くため息をついていた。
ああ、許嫁そういえば議員の娘さんだもんね、鈴木君は一人大変そうだ。
ちなみに加藤君の許嫁はエンタメ系社長なのでその事務所で声優として活躍しているようである。
エンタメ系許嫁をもった宿命なのだろう芸能人として強制的にお仕事なのだ。
やはりBBQの社長さんは加藤君許嫁らしいがセクシーすぎやしないか?
ちょっと加藤君はあんなセクシー系お姉さんが許嫁なのになんでそんな冷めてるんだよ・・・。
というか声優名を聞いたが教えてくれなかった。
妹に聞けばわかるかもしれないが、妹が好きな声優だったらちょっと兄として複雑な気持ちになってしまう。
お兄ちゃんはこんなパリピキングと許しませんよ!的なアレである。
顔出しNGしてるけど、ファンが多くて解禁されそうで困ると嘆いていた。
社長もノリノリということだから、自分の許嫁を自慢したい系はやっかいそうだなっと思ってしまった。
そんな昼休みもグダグダとした会話で終わってしまった。
久々にのんびり過ごす放課後である。
たまには早く帰るかとアイスの箱を数箱購入し寄り道せずにまっすぐ帰宅した。
寄り道してたらアイスが溶けちゃうから仕方ないね!
帰宅して家でぼーっとテレビを見ていると、太郎特集だった。
太郎芸人と呼ばれる芸人が太郎について語るという番組である。
ペロリと太郎を食べていく圧巻の紹介映像がながれたりとまるで大食い番組のような感じであった。
太郎公式スタンプ帳を片手にどの店に行ったのかなど語る芸人の姿をみて、
僕もほかの店舗の太郎食べてみたい!!とスナグラのページをついつい開いてみてしまった。
「ただいまぁ、ってお兄ちゃん珍しく早く帰ってきてる!!」
「あっ、おかえり、そういえば、顔出しNGの声優って知ってる?」
唐突な話題に妹はちょっと首を傾げつつ。
「八城燈火と三森徹と牧島仁の3人が顔出ししてないかな。」
「へぇ、詳しいね。」
「く、詳しくなんてないもん、べつに普通のことだし。」
慌てる妹かわいいな。でも、僕は知っているぞ!
「ああ、そうなんだ、その三人とも人気なの?」
「八城燈火が一番人気かな他はまあまあ」
「へぇー。」
加藤君の声優ネームゲットだぜ!!
早速、送るか。
八城くん今度一緒に太郎食べようねっ!ってグルチャにぶん投げる。
鈴木:はちじょうくん?
加藤:おい!やめろ!佐々木貴様!しってるな!
野口:それってまさか、加藤君の声優してる時の名前?
加藤:違うって、ちがうに決まってるだろ。
僕:燈火くんだめだよ、ちゃんと認めないと
加藤:おい!!おい!!
山内:加藤くんって声優やってたんだ。
鈴木:mytvで検索したらいっぱい出てきた
加藤:やめろ!動画とか検索するんじゃない。
僕:この俺様に惚れたらいけないぜ。お嬢さん。
加藤:やめてくれえぇぇぇぇ
僕はお仕事でたまったストレスを加藤君をいじりたおすことで発散することに成功した。
なお犠牲になった加藤君は鈴木君にmytv動画のURLを張り続けられていた。
愛の告白集まとめとか、もう、止めてあげてって感じのやつばかりだった。
鈴木君もいろいろ堪ってたいへんそうである。
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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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