第15話麺の回
2日目は麺づくりをするという話だった。
スープは寝かせたほうがおいしいということで
前日おいしかったスープは人数分量産されてできている。
麺は、中川店長のほうが詳しいのでは?
と思いつつ自分の調べた知識内で話をすることにした。
太郎で使っている麺は精製度が低い強力粉なのである。
なので含有するタンパク質が普通の強力粉よりも多い
そのため普通の強力粉より強いコシがだせる。
さらに小麦の香りがより強く感じられるので麺が引き立つ。
少ない水で練ることにより密度を高めさらなる真価を発揮するのだ。
そんな生地を極太麺にするのだから、もう最高としか言えない香りと触感が楽しめる
極太麺が生まれるのだ。
そんな話を細かくはなしながら実際の指導は中川店長にぶん投げた。
実際作ったことないからそこはプロに丸投げするのが一番だね。
この後麺を作ってその実食と評価、一番高い評価を得た麺とスープを合体させた究極の太郎と中川店長の太郎の食べ比べをして終了の予定だ。
生地の練り方など各店舗頑張っているが特に頑張っていたのは小悪魔女子こと新垣仁美だった。
彼女の頑張ってる姿はみたことがなかったのでとても新鮮でよかった。
額に汗水たらしながら生地をコネコネしている姿がまぶしい。
僕も君の生地をコネコネしたいと思わんでもないがそういう場合でもない。
エロいだけじゃなかったんだね!と新たな彼女の一面の発掘に成功したのだが、それにしてもお腹がすくなぁ。
会場に漂う太郎スープの香りが食欲をそそるのだ。
野口君なんてよだれをたらしそうになりながら麺づくりしてるの、やっぱ家太郎するつもりらしい。
チャーシューやスープは昨日のうちに仕込んであるので野菜と麺を茹でるだけなのだが‥‥。
全国店舗の極太麺を味見するとなると、少量だけでもかなり腹がいっぱいになりそうだ。スープはよかったが、麺は果たして食べきれるのだろうかそれが心配だ。
麺の評価も終わった、凄いおなかにたまるがまだ食べられる余裕は若干ながら残っていた、麺はやはりうどん県店が強かった。
ということで究極のスープとうどん県の麺の量産タイムという休憩が入り
野口君は人前でしてはいけない顔になっているのだが、まあ、邪魔しちゃわるいかとそっとしておいた。
おなかがいっぱいなので軽く麺量産チームの手伝いをすることにした。
手伝おうと声をかけたのだが休んでくださいとやんわりお断りされたので
スマホいじりタイムである。
僕が離れたとたんに黄色い声が響いたが聞き間違いか?
あ、妹からメッセージ来てるけど読まなくていいや。
暇だからグルチャで自慢しよっと
僕:いま、僕は太郎の博覧会に来ているんだ。
鈴木:なぜ!僕を呼ばない!!
僕:関係者じゃないからかな?
加藤:なんだ博覧会って?
僕:全国の店舗でいま太郎作ってるんだけどみんな別でみんないい!
山内:あー、太郎なぁ。
僕:山内君どうしたの?
山内:いや、食べたいんだけど混みすぎてて女性の行列に並ぶの怖いし。
僕:野口様に頼んで予約してもらえばいいのでは?
野口:なんで俺なんだよ、店長に言えば普通に予約席作ってくれるよ。
僕:あ、野口君が正気に戻ってる。
鈴木:野口君になんかあったの?
僕:さっきまで太郎食べ過ぎて天国にいたんだよ。
鈴木:ふざけるなぁ!野口、お前もか!
とワイワイチャットしているとどうやら準備が整ったみたいだ。
というわけで、いま話題の国民的アイドルが食べた太郎と全国店舗の最高を合わせた究極の一杯の対決である。
ミニラーメンなので食べやすい。
僕は、真剣に考えながら食べた。
野口君はうなっている。
真剣に考えすぎて味がわからなくなっているのか、また太郎を食べ始めてしまっている。
野口君それは危険だやめるんだ!お腹がいっぱいで味がわからなくなってしまうぞ!
両方味わって食べたのだがやはり僕の理想を体現してるだけあって中川店長の元祖太郎のほうがうまかった。やっぱり僕のレシピは最高かなと結局のところ自画自賛である。
食べ終えた割り箸を投票箱にいれて今日の日程はオールクリア。
「皆様大変お疲れさまでした、2日間という短い期間でしたが、自信をもって全国で太郎を展開できると思いますので皆様頑張て下さい。
店舗オリジナルはいいですがベースを崩さず自分の店舗の持ち味をだしていただけると皆さん太郎で旅行できていいと思います。
全国の皆さんにおいしい太郎を届けるために頑張ってくださいね。」
僕は締めの挨拶までさせられた。
最終日とあって小鳥遊令嬢も参列している。
相変わらずのロリロリしい姿だ、気合の入った太郎全国展開の展望もよかったと思う。
衝撃の事実、小鳥遊グループはラーメン屋さんではなかった・・・。
というか小鳥遊令嬢個人の道楽でやってるラーメン店が全国展開ってなにそれ?おいしいの…
15時には解散し僕は高級車の中で野口君と小鳥遊さんと一緒だが、僕は野口君と太郎トークに花を咲かせていた。
まったく小鳥遊令嬢とはなしてないが、許嫁を差し置いて話すわけにもいかないだろう。
こうして2日間にわたる太郎講習会も無事終わったのだった。
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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
ロリロリ令嬢のお小遣いで運営されているラーメン屋さんは、
オシャンティーでエコなオーガニックというチョモランマ級に意識高いラーメンだったはずなのに、いつの間にやらIQが低そうな太郎あふれる素晴らしい店になってしまうのだろうか、ロリロリ令嬢頑張れ!オシャンティーなラーメンを取り戻すのだ!
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