第11話まあ、普通じゃない?

体育教師には気を付けるようにといわれた。

地図でもう一度走る場所をおさらいしてか僕のスタートとなる

「位置についてよーいはじめ!」とホイッスルの音

僕は走り出した。


前半は抑え気味に走っても後半バテるので前半勢いにのって速度を上げたほうがいいだろう。

住宅街を走ると小さな公園がみえるああ、ここが休憩ポイントですか・・・。

公園の奥にトイレがみえるのだ多分そこなんだろう。

危険だという割には本当になにもなかった。

まあ、原付で追走してくる人いたけど、なんとか大丈夫でした。

走っているとあっという間だったなぁ。

タイムは6分50秒。


ということで後は自由時間らしい。

保健室へ寄って、野口君から鍵を受け取りボディーシートで体をふき体操服を体操着入れにしまい制服に着替えて

保健室で早弁だぁ!授業中に購買で飯を買うなんてとても背徳的だぜ!

なぜ、開いているのかといえば保健室組が授業中に購入するからである。

うひょー、いつも売り切れのパンが買える!最高!

ということで人気の総菜パンをいっぱい買ってしまった。


保健室組が一生懸命自習している横で僕は総菜パンをムシャムシャしながらスナグラの太郎写真にコメントした。

さすが富士山美しい芸術レベルですね、今度はピザお願いします!と入力して数分後のことだ。


「佐々木君、ピザってなんのこと?」

スマホをいじっていた野口君から訊ねられた

「え?さっきスナグラでコメントしたのに何で野口君にメッセージ来てるの!」

「ああ、スナグラ専用の従業員がいるんだよ。炎上しないようにとか悪口コメント消したりとかね」

「そうなんだ、スナグラ専門ってすごいなぁ。あっそうそう、

ピザはトマトソースにみじん切りの玉ねぎとチーズトッピングでそのチーズをガスバーナーであぶった奴だよ。」

「なにそれ!おいしそう僕も食べたい!!今日行こうよ!」

鈴木君今日もお稽古じゃなかった?

「野口君、なんか僕マスターってよばれてるんだけどなにそれ?」

スナグラで僕のコメントに返信が付いていたが、マスター呼びである

「ああ、佐々木君は太郎マスターって呼ばれてるからね。」

僕の知らないところで僕は太郎マスターになっていた。


発案から開発トッピングまで努の手によるものであり、太郎じゃなくて努にすべきではとなったと言われていることまでは知る由もないだろう。

「なんか用意してた麺がなくなったってさ。」

「え?太郎の?」

「そうそう、」

「まだ昼前なんだけどおかしくない?」

女性だけで太郎のロット乱しせずに回せるとは思えないんだけどどういう回転率してるんだ。


オープンして2時間も経ってないだろ。

「野口君やけに詳しいけどなんで」

「そりゃあ、許嫁に頼んで太郎の情報教えてもらってるからだよ」

野口くんの情報は公式アナウンスでした・・・。

「そりゃ、毎日太郎に行きたいけど僕もいろいろやることがあって忙しいから、情報をもらってそれで太郎を満喫しているんだよ」

ああ、あのラーメン店がなんで太郎に心血を注いでいるかわった気がする。

許嫁の好感度を一気に太郎で稼ぐためだな。


そりゃ、スナグラにもあんな気合はいったラーメン載せるだろう。

ロリロリお嬢様が発破をかけているに違いない。

長い昼休みを取り僕は午後から授業なんだけどなんかやけにクラスメイトがばててるんだけど

3km程度でそんなにばてるってあんまり体力ないんだね。

彼はしらない、熾烈なあのデットヒートがあったことを、知らなくていいことは知らないほうが身のためである。

今日は放課後もそんなに出歩かずに、妹にも怒られることなく自宅でぼんやりテレビを眺めていたら急にあのラーメン屋が映し出された。


「今日昼頃あの国民的アイドルSTEPのメンバーがお忍びで食事にきたラーメン屋に来ています。

どのラーメンを食べていたか早速聞いてみましょう!」

店の前でマイクを持った女性リポーターが入店していく

「こんにちは、夕顔テレビです、店員さんにお聞きしたいのですが国民的アイドルがここのラーメンを食べたとは本当ですか?」

「はい、おいしそうに食べていましたよ。」

「なるほど!国民的アイドルが食べた例のラーメンを食べたいと思いまして、同じ注文してもよろしいですか?」

マイクを向けられたアルバイトの向井さんがにこやか対応していた。


なんで、僕たちがきたとき慌ててたのにテレビの取材は落ち着いてるんだよ・・・。

「はい、どうぞこちらの席ですわっておまちください」

「いやーどんなラーメンが来るかとても気になりますね!」

運ばれてきたラーメンを目にしたリポーターの驚愕の表情でCMに入った。

CMが開けるとテレビ画面には見事な富士山が映っていた。

まじかよ、国民的スターやりおる。

レポーターは食べてコメントしなくてはいけないのだが、

圧倒的な野菜の量に麺にたどり着くことはできないし天地返しもある程度野菜を減らさないと難しいというコメント難易度S級料理をだされてしまったという感じになっていた。


すげーなんでもうテレビに取材されるほど有名になってるの太郎。さすがすぎだろ。

僕はきゃっきゃとテレビの前で喜んでいた。

シュポッ!シュポッ!とスマホがなり見てみれば

僕と同じ暇だったであろう山内君がテレビに太郎が映ってる!って興奮してメッセージを送っていた。

僕は暇なので山内君と太郎談議に花をさかせるのだった。

*********************************************************

感想や応援、評価の★3レビュー等ご協力お願いします!

やる気がUPします!

この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る