第2話これでも共学
佐々木努は考えた、日常ではすこしありえない出来事のことを、その結果やはり何もわからなかったという結論に至った。
だって、見知らぬ女子が妹で、ちょっと女子がいつもより登校時に多くて下足入れに大量の手紙だよ、わかるわけがないよ。
ということで自分の教室へと入ってみれば女子だらけだった。
あれ?男子はどこへ?20人1クラスでそのうちの女子が15人くらいいる。
まじかよ。どうなってるんだ・・・。
昔は女子高だったけれど共学が新設されたので入学したら教室に女子しかいませんでしたみたいな現象がおきてるんだけど。
始業まえのチャイムが鳴ったが、男子は僕以外いなかった。
HRが始まり担任教師が女に代わっていた。
おい!熊田先生どうした、サッカー部の顧問だっただろ!
僕は心の中で叫んでいた、もう絶叫だね。
同じ熊田という苗字なのに、スリムで眼鏡をかけた女教師にかわってるんだもん、
驚いて叫びそうになるくらいだ。
HRはつつがなく終わり、1限目の授業のチャイムが教室に響いた。
というか隣の女子なんで机くっつけようとしてるんだ?
「次の授業の教科書わすれちゃったの。お願い、見せて。」
「あー、うん、はい。どうぞ」
となりのポニテの娘は新垣仁美というらしいが、知らないクラスメイトです。
なんだこれ、パラレルワールドにでも迷い込んでしまったと表現したほうがいいのだろう。そう思うしかないほどにいろいろぶっ飛びすぎて理解が追いつかないです。
それにしても僕のクラスだけ男女比率が異常なのだろうか。
というか、新垣さん!ちょこちょこ僕の太ももなでるのやめてもらっていいですか?
隣の女子からなでられたら、授業中なのに息子がとんでもないことになってしまうだろ!
佐久間先生による古典の授業中だが、佐久間先生って女性だったのだろうか・・・。
チョークが黒板を滑るように彼女の手も僕の内太腿をつつーっと滑るように撫でていく。
妖艶なる魔法の杖先が踊り、板書を書き写す手が乱れる。
佐久間先生が前を向けは杖は踊るのをやめ、板書し始めると再び踊り始める。
その蠱惑的な踊りに翻弄され、僕のエレックが増大し抑えきれなくなる。
エレックが暴発したら!世界が終わってしまう!!
何とか!何とかしないと!
くだらない思考と授業に全集中という荒業を駆使して何とかエレックを半分に抑えることができた僕は休み時間を告げるチャイムという福音に救われたのだった。
授業終了の挨拶と同時に自席を離脱した。
やべー、隣の席の女子やべーわ。
あまりの出来事に語彙力を喪失しかけたほどだ。
僕のささやかな疑問を解消すべく一応隣のクラスなど覗いてみたけれどうーん、女子高かな?
それにしても、ほかのクラスにも男子いないよね!?みんなどこ行ったんだよ!
ということで不登校児ご用達である保健室に行ってみるとやはり居た。
というか男子生徒のたまり場になっていた。
「君も、女子のセクハラに耐えかねて避難してきたのかな?」
ちょいとなよなよしたイケメン養護教師が僕に向かって問いかけたのだろう。
なるほど?セクハラSOS室が保健所なのだろう。
だが!童貞の僕は痴女ばっちこい!なので避難する必要などない!
授業中フルはさすがに恥ずかしいということで我慢していたがどうやら我慢する必要がないらしい?
うむ、お触られサービスが受けられる授業に戻るとするか。
ちなみに新垣さんはそこそこかわいい。
「あ、いえ、なんでもありません。失礼しました。」
ということで保健室ルートは無しだな。
僕は太ももをなでなで耳に吐息を吹きかけられながらの危険な授業に挑むのだった。
さすがに我慢の限界だった僕は昼休み長いトイレ休憩をとったのは内緒である。
新垣さんからは積極的なお触りサービスとノートに熱い放課後のお誘い攻撃を受けたが僕はそれをすべて受け流したのだ、理性の勝利といえよう。
それには深い理由がある。
僕はこの世界の仕組みというか常識が全く分からないので勉強しないといけない用事があるのだ。
パッとみても男性がすくないというか父親は普通の反応だったし。
一夫多妻制とか導入していたらと思うとわくわくが止まらないぜ!
ちなみに妹からのメッセージ爆撃を受けたが全部スルーしてやったぜ!
書店に行けば漫画が並ぶが表紙は女性ヒロインものばかり、ちょっと立ち読みしたけれど男性がヒロインポジものの恋愛作品があふれていた。
大人の週刊誌のグラビアは男の上半身ヌード特集だった。
イケメンとかじゃなくてフツメンの上半身裸のグラビアだけどこれ需要あるのか?
あとは店内BGMが男性アイドルグループソングばかりでゲームのジャンルが落ちモノ系などパズルがメインでRPGや格闘ゲームはわきのほうへ追いやられていた。
そんなパズルばっかりやるわけないだろ!と思うが一応とゲーセンをのぞいてみればリズムゲーばかり。
パチスロ台とかは普通にあったけど、格ゲーのかの字もなくなっている。
娯楽系は期待ができそうもないということで、本日メインの図書館へ向かう最中のことだ。
「ねぇねぇ、お兄さん!今暇っしょ、ちょっとあーしと遊ぼうよ」
とギャルギャルしいのが声をかけてきた。
すまない!僕の性癖は清楚系ビッチなんだ!
「ごめん、ちょっと用事があって遊べないんだ」
「そんなこといわずにさーどうせ、用事ないんでしょぉ?」
「ほんとうに、用事があるというか忙しいので失礼します」
と僕は目の前に立ちふさがっていたギャルを避けてなんとか図書室へとたどり着くことができた。
逆ナンなんて初めてされたよ、テンション上がるうぅ!
さて、この世界の謎について調査するとしますか。
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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
ノリと勢いだけで更新している本作なのでノリと勢いが切れた時が本番?峠?
主人公は童貞だけど誇り高き重装歩兵、フルプレートフルアーマードな童貞なので
今まで守ってきた童貞を捧げる理想が高い感じです。
果てしなきこだわり派の末路
思い込んでしまった理想郷の先に見える景色は・・・。
という少し、いや、とても面倒くさい童貞の部類なので卒業が神聖な儀式と昇華してしまう前に決着をつけないとえらい具合になりそうな難ありボーイです。
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