第9話 人生の岐路⑧

鯖は1切れあったんだが、そのうち半切れをほぐした。


残り半切れは、今の間にほぐして、ラー油と塩をかけ、ちょっとした薬味にする。


そして頃合いを見て、提供した。


そして薬味を提供してからしばらく経つと、


「ごちそうさまでした。」


と博麗さんが言う。その顔は明るく、


「藤堂さんすごいですね!あんなに美味しいご飯が作れるなんて!」


と少しだけはしゃいでいた。


とその時、突如僕のお腹が鳴る。


すかさずつけていた腕時計を見ると、もう22時を越していた。


「時間も時間なので失礼します。」


とだけ告げ、僕は自宅に帰る。


作っていた料理を平らげ、シャワーを浴びて、ベッドで寝る。


こんな日常が、もう直ぐ崩れていくとも知らずに。

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