夢
『夢』
人はなぜ、夢を見るのだろう
幸福にもしも〝はたらき〟があるのだとすれば
それが形となって表れたものがきっと〝夢〟なのだ
夢を見た
何度も、何度も
愛の夢、勇気の夢
美しい夢、惑う夢
ともだちの夢、孤独の夢
絶望の夢、希望の夢
成し遂げる夢、省みる夢
すべては一羽の蝶が見る夢なのだと、言った人がいた
存外にそんなものなのかもしれない
幸福な家畜と、不幸な哲人を並べた人もいた
夢を見ているのはどちらなのだろう
笑って、死にたい
幸せになって、死にたい
今、この瞬間が走馬灯となるようにして、生きたい
私には夢がある
額縁に飾りたいような夢も
人には言えないような夢も
くだらない夢も
全てを捧げたくなるような夢も
だから、今、涙があふれる
ありがとう
生まれてこれたこと
私は本当に幸せだった
▼――『夢』――了
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