第4話 猫裁判


 裁判長は告げた。

「にゃんじろは、有罪。死刑に処す」

「し、死刑……」


 そして、にゃんじろうは首を吊ってこの世を去った。


 だが、死んだだけでは罪は継ぐ萎えない。

 さらに、刑が科された。

「生まれ変わって、猫の下僕になること」

「それだけは、いやにゃあ。下僕にはなりたくないにゃあ」

 法定は、ざわついた……


「下僕になるなんてひどすぎる」

「死刑だけでなく、下僕生まれ変わるなんて……」

「俺なら耐えられないにゃあ」

「本当に……」


 そして、この世を去ったにゃんじろうは、下僕として生まれ変わった。


「あぁ、うちの子は贅沢だね。安物のトイレの砂では知らんぷりだし。これぐらいは安物を使わせてくれよ。さくら」

 猫のさくらは、彼の言葉など聞いていない。

 この缶詰も安いことへの抗議が始まったのだから。


「なんか、猫が主人みたいだよ。うちは……」

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