第2話 webで漫画を描く男




 商業誌を断念した私は次に、アマチュアweb漫画に挑戦した。



 私の歳と画力では、商業誌で拾われるには画力と比べ相対的にキャラ・ネームを重視するその雑誌でしか可能性が無かったからだ。


 生きるにはまず食わねばならない。


 漫画家を志し4年弱か、私は既に客観的な"己の画力の向上速度"を理解していた。元々絵の才能があるわけでもない私が、画力インフレ気味の現状の漫画の世界で平均的な画力を得るだけでも更に10年はかかる。最低限の画力でデビューするプロも居るが、私の歳でそれは許されないだろう。


 そして私はweb漫画に挑戦することとなった。

 試行錯誤し、お気に入りゼロ連発を2年ほど続けた後、"三国志を解説する"という題材の短ページ漫画がお気に入り5000に達した。


 が、結論から言うと、それは成功とは言えなかった。


 5000を超えた頃から更新毎のお気に入り増加が激減した。具体的には100~250上がっていたものが10~30、酷い時は減少さえした。

 私の目的はあくまで漫画で喰っていくことである。月ン百円のお気に入り5000では収益化には程遠い。

 1回アップするだけで大量にコメントは付く。大変に有難い事であるし、大変に励みになるのだが、コメントでチヤホヤされ良い気分になってもそれで食ってく事は出来ない。(応援には心の底から感謝しています、人は金だけじゃ生きていけんのだ)


 おまけに日に日に"アマチュアweb漫画"の成功の道筋が狭まってきていた。

 アマチュアweb漫画投稿サイトが興って10年、今ではwebサイトでは一流プロによる無料作品が大量に流れている。

 アマチュアが収益化する道は旧ツイッター(現X)で手軽に共感を得るヘイト煽り気味の煽情クソ漫画でバズるくらいしか無くなったのが現状だ。(今結構な数を敵にした)


 「あ、これ(三国志)描いてるだけじゃ到底無理だな」


 そう感じ始めた私は次の手を考える。

 商業から声がかかればいいが、客観的に可能性は低く一切考慮しない。

 収入を得られる活動。


 稼げるのはエロ同人。これは自分の画力・絵柄的になかなか難しいだろう。

 ファンボやリクエストお絵描き。私の漫画の絵柄・方向性的に全くもって不向き。

 煽情漫画。この私が?冗談でしょ?w(今結構略)




 そして私は今の収入の大半を占める"画像素材"を始める事となった。




★漫画・イラストでは主に"GOROU"名義でやってるので見かけたらどうか宜しくお願いします。

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