過去の話なのか、渦中の話なのか、あるいは近未来を描いた予言の書なのか。それは誰にもわからない。分からないからこそ調べ、考える。そんなきっかけを与えてくれる。特筆すべきは争い合う両者の奥底を抉り出す、人間観察眼の鋭さ。毒を孕んだ風刺作品。