第11話 『011 スケルトンと戦う』

『011 スケルトンと戦う』


 スケルトンは骨が全身でできた魔物だ。

 どうやって骨だけで動いているのかは不明で、筋肉はない。

 しかし筋肉はないが、武器の剣は鋭くて、冒険者プレイヤーが死ぬのはよく聞く。

 俺はレベル35の力試しに戦いをした。

 スケルトンはFランクの俺でも十分に戦えるのはわかっていた。

 隠密1スキルを覚えているので、スケルトンに気づかれないくらい速さで移動できるかと言えばまだスキル1なのでほとんど影響はなくて、ちょっと早いくらいだろう。

 ただスキルを熟練すれば隠密的な行動も可能になるから、熟練が必要である。

 

「よし討伐したぞ」


 スケルトンを1匹討伐した。

 まだ苦戦はあるものの、勝てたのは自信になる。

 素材は回収しておく。

 再びスケルトンと連続で遭遇。

 どうやらこの辺はスケルトンが多く出現するらしい。

 7匹ものスケルトンがいた。

 さすがに厳しいか。


「数が多いだろこれ」


 かなり苦戦して討伐するも、体力は相当に減少した。

 



レベルアップしました

レベル 36になりました

速足2になりました



 スケルトンを7匹討伐したら経験値は多く獲得したみたいでレベルアップした。

 おまけに速足1から2に上昇した。

 スケルトンの素材を回収はしておく。

 報酬がないと生活ができないからで、魔物は強くなるほど素材の報酬も多くなる。

 速足を使うことで熟練から2になった。

 スケルトンは転移ポイントでレベルアップしてなければ絶対に討伐できない魔物だったから、転移ポイントでレベル上げのおかげだ。

 スケルトン以外にも魔物はいた。

 冒険者プレイヤーのパーティーがいて5人いる。

 パーティー5人が魔物と戦闘しているのだが、巨大な魔物でオーク。

 オークはレベルがCランクはないと厳しいだろう。

 ゲームではモニター画面で見てはいたが、実際に見ると迫力が違う。


「でかい!」


 思わずオークを見上げる。

 身長は人の身長を遥かに超えているし、腕の太さも大木みたいだ。

 あれで殴られたらと想像すると怖くなる。

 冒険者はオークに恐れずに戦闘を望む。

 オークに戦闘で戦えるのは冒険者もCランクはないと厳しいし、怖いだろう。

 しかしオークに恐れずに向かっている。


「やれー---、オークに恐れずに行けー--」


「俺が切る!!!」


 5人で先陣には剣士、遠距離には弓矢の攻撃、その後ろには支援する回復魔法使いがいる。

 チームワークはいい。

 前衛には攻撃が強い者、後衛には支援する人を置くのはバランスがいいとされる。

 このパーティーは初めて見たが、バランスが良いと思う。

 オークは攻撃を受けて苦しむも決定的なダメージは受けていないのは、倒れていないからだ。

 これだけ攻撃してもオークが討伐できないのは、考えると冒険者のレベルが足りないか。

 オークがCランク程度とするとレベルが300以上は必要だが、冒険者のレベルは300よりもかなり下と予想した。

 それでも俺のレベル36と比べると遥かに高いレベルではある。

 だから俺が攻撃に加わったところで、邪魔になるだけだ。

 それくらいに戦いのレベルが違う。


「回復してくれお願い」


「ヒールします」


 ヒールは回復魔法だ。

 一時はオークに負けると思うも、何とかオークを討伐した。

 俺もこのレベルになるのは普通にダンジョンオンラインをプレイして、一年とかもっと時間がかかりそうなのは、多くのゲームでは初期の頃はレベルが上がりやすい設定になっている。

 初期はゲームプレイヤーが始めたばかりだし、ゲームを続けて欲しいわけで、運営会社としても別のゲームに行かないようにしたいと思う。

 それでレベルは上げやすいとされるが、Cランクあたりからレベルが上がらなくなるのは中級程度になるとレベルアップの経験値がかなりハードルが高くなるからだ。

 

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