第2話 『002 スライムと戦闘』

『002 スライムと戦闘』


 魔法も同じく激レア。


 最上位の魔法使いしか使えない魔法なので今の俺には無関係だ。


 そして教会で金を払う仕組みがあった。


 金で解決するという、およそ神父らしくない考えだが、金で蘇生できるのはあった。


 まだ俺はダンジョンオンラインでは死んではいないから、確認はしていない。


 街には教会はあるのは確認済みなので、情報が欲しいところ。


 他のプレイヤーに会ったら、情報を共有したい。


 スマホはゲーム内にはないだろうしな。


 そして問題はゲームでできていたことが、今の段階で可能かは不明である点。


 本当に蘇生できるかはわからないのだ。


 あくまでゲームであるから蘇生できるのであって、今の俺はゲームに転生しても生きている感触があるのだ。


 だから必ず蘇生できる保証はない。


 むしろ死んだらそれで終わりですって方が自然だ。


 物理的に蘇生するのは限界だってあるし、日本でも同じで蘇生するなんて不可能である。


 そう考えると冷汗が出た。




「もし死んでいたら」




 急に怖くなった。


 死んでも大丈夫というゲーム感覚でスライムと戦闘してしまったから。


 もし死んでいたら、本当に死ぬかもしれなかった。


 背筋がゾッとして急いで街に帰った。
















 俺はマロウ街に戻った。


 すぐに教会を探した。


 教会はあって多くの信者がいた。


 神父がいるので話しかけてみる。




「蘇生について教えてください」




「蘇生は教会ではできません」




「えっできないの? なぜです」




 まさかの蘇生できないと。


 ゲームでは出来たはずだ。


 どうしてできなくなったのか。




「蘇生は神がなされることです。神が蘇生はできないと告げていますので」




「そうでしたか、ありがとうございます」




 神が出来ないと言ってるらしいから、俺が何を聞いても変わらない。


 昨日までは蘇生はできていたと思うのは、ダンジョンオンラインのネット掲示板の板を見ていたから。


 掲示板には最新のゲーム情報が書かれるので、そんな変更があれば必ず書かれるが、いっさい書き込みはなかったことから、今日からかプレイヤーが転生してからだろう。


 転生したのと関係しているのかな。


 神父はプレイヤーではなくてプログラムだろう。


 最新のAIは人に近い会話をするので話題となっているけど、ゲームでもAIプログラムが使われていると掲示板に乗っていた。


 教会を出てから冒険者ギルドに行くとした。


 冒険者ギルドは冒険者が集まる場所で、依頼を受けることができる。


 ギルドなら情報が得られるから行ってみよう。

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