ゲームと日本を転移する 日本に魔物が出現するけど、ゲームバグを発見して倒していたら、ハーレムができた
おーちゃん
第1話 『001 ゲームに転生した』
『001 ゲームに転生した』
俺はいつものようにオンラインゲームをしている。
自分の部屋でパソコンに向かってゲームを夜中もするのが好きだ。
仕事はアルバイトでコンビニの店員だ。
それも短い時間での5時間作業。
なぜかというとゲームをする時間が惜しいからだ。
いわゆるゲーム廃人とも言われるが、俺はまるで気にしていなくて、別に何と言われようと自分が楽しければいいのだ。
人生は充実していればいいわけで、俺はその点は十分満足のいく人生をしていると思っている。
寝て起きたら、今日も朝からコンビニでの仕事だ。
仕事では真面目に働いている。
中には嫌な客でクレームを言ってくる客がいるが、その客に対しては文句は言わない。
文句を言いたくはなるが、言ったらその場で店長に首になる。
それでなくても俺は年齢が40才で独身。
今のコンビニの仕事を失えば、無職になり仕事を探すしかないが、年齢的にも40才で仕事を得るのは厳しいとされる。
しかも俺は今までスキルや経験の身につく仕事はついていないという悪条件である。
おまけに対人関係のコミュニケーション能力はゼロに近いという最悪な男。
だからムカつく客にも絶対に逆らわずに我慢する。
「宮下君、お疲れ様です」
「お疲れ様です」
宮下は俺の名前であって、本名は宮下陸みやしたりく。
顔はいわゆるイケメンとはほど遠い顔で、イケてない顔に分類される。
モテることはない。
バイトのコンビニからアパートまでは近い。
帰ると最初にパソコンの電源を入れると、ダンジョンオンラインの文字がモニターに出る。
俺がやっているゲームはオンラインRPGゲームでダンジョンオンラインというゲームだ。
これはプレイヤーがダンジョンや平原、街で自由にプレイできるのが売りで人気のゲーム。
全世界で1000万人ものプレイヤーが存在しているとされて、ゲーム内では冒険者になるもよし、街で商人になったり錬金術師になるものもいるという自由な設定が受けてプレイヤー人口が増えた。
今年度のエンターテインメント界隈では最高の注目度にもなっていて雑誌でも取り上げていたのをバイト中に雑誌コーナーで見た。
内容を立ち読みしたら、あまりの面白さに中毒者が出て廃人になったともされる記事内容だった。
俺がダンジョンオンラインを開始したのは最近になってで、今までは別のゲームに夢中になっていて遅れて開始したプレイヤーだな。
ジャンルはRPGで冒険をして魔物を討伐して、レベルアップしたり、金を集めてから武器やアイテムを購入するゲーム。
俺は開始して間もないからレベルは10と低い。
いつものようにダンジョンオンラインにログインする。
「さあ、今日もログインするぞ、あれ、なにか変だな?」
いつもと同じようにログインしたつもりだったが、何か違和感を感じた。
何だろうかこの違和感は、感じたことのない違和感。
体に感じる異様な感触が起きたのだ。
次の瞬間にはログアウトした街に復帰できた。
「なんだ気のせいか。いつもの街だな。よし今日も頑張っていきたい」
街はいつもと変わらない風景と思いきや、風景がおかしいか。
すげえリアルな気がするのは俺が疲れているからと思いたい。
バイト忙しかったからな。
人手が足りないから俺に負担がくる。
街はマロウ街と言って、俺が活動している街だ。
人口は中規模な街で、RPGゲームによく見る中世ヨーロッパ風の光景だ。
「こんにちは」
「ああ、こんにちは」
あれ、会話がリアル過ぎる。
やはりモニターじゃないよなこれ。
普通に会話しているとしか思えないくらい現実感がある。
顔や体を触ると確実に触っている感触が。
まるでVR眼鏡で仮想現実っぽくしている風だが、俺はVR眼鏡は持っていないし、対応しているという話も聞いたことがなかったから、VRではないと思う。
そうなると考えられるのは一つか。
ダンジョンオンラインゲーム内に俺が転生した。
「まさか俺は転生したのか」
ネット小説には異世界やゲームに転生した話があり、読んだことがあったが自分が転生するとは誰も思わないだろう。
じゃあ俺が会話したマロウ街の人はゲームキャラでプログラムなのか。
確かに会話はゲームでもするような会話だったが。
街を歩いて調べてみようと思う。
調べれば何かしら答えは出ると期待して徒歩で歩く。
街の人は色々な服装があるのは、モニター画面ではわからなかった。
俺が今着ている衣服は防具に中には布の衣服を着ていて、ゲームでは冒険者をしているからだ。
冒険者はダンジョンオンラインでは最も多いプレイヤーの人気職種。
たいていの人は冒険者が好きでプレイヤーとなるものの、中には飲食店の店主になったり、農民になったりすることも可能である。
俺は初めから冒険者を希望していた。
名前 ペドロ
レベル 10
職種 剣士
魔法 なし
スキル 剣術3
ステータスが表示される。
やはりモニター画面ではないのがわかるのは、いつもと違いモニター画面はないから俺の前に表示された。
レベルは10でゲームのままだ。
低いのはまだやりこんでなくて、これからやりこむ予定だったからだ。
ダンジョンオンラインは俺だけでなくて他のプレイヤーも一緒にログイン出来るから、この街にいる人の中にはプログラムで動いている人とプレイヤーが混在しているはずだ。
だが見た目だけでは判断できないくらいリアルである。
他にプレイヤーがいれば、この状況について説明してくれるかも知れない。
「キミはプレイヤーかい?」
「はい、プレイヤーです」
俺に話して来たのは同じく冒険者であってプレイヤーだったから少し安心した。
詳しい状況が聞ければいいが。
「大変だ、みんなから聞いた話では、プレイヤーはこのダンジョンオンラインに転生したらしい。キミも転生した?」
「転生したと思います。みんなというと他にも大勢転生したプレイヤーがいるのですか」
まさかこの人も転生したらしい。
てっきり普通にプレイヤーとしてプレイしているものと思った。
自分以外にも転生しているなら安心感はできた。
悩みや状況を共有できるからな。
詳しく話を聞いたら、なぜダンジョンオンラインに転生したのかはわかっていないと聞いた。
俺はこれからどうなるのか。
ー------------
宮下がダンジョンオンラインに転生したのは事実だった。
現実世界では緊急ニュースがマスコミからいっせいに報道された。
テレビやインターネットで流れて、世界中でダンジョンオンラインをしている人が行方不明になったという内容。
信じられない話しであるが現実にいないとされて、その人の共通している点はダンジョンオンラインのプレイヤーだった。
意味がわからないとニュースキャスターが解説する。
日本中がパニックにはなっておらず、フェイクニュースではと噂も出た。
なぜなら多くの日本人はダンジョンオンラインをしているわけではないから。人が消えたとしても興味が持てないのだ。
その日はまだフェイクニュースで済んでいた。
宮下陸は一人暮らしだったので、いなくなったのは誰も気づく人はいなかった。
ただダンジョンオンラインの日本人プレイヤー数は100万人いるとされて、影響は出ていた。
ー------------ー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます