第18話 満明

 夕暮れの中に紛れ溶けて去って行く。大切な友だちが歩き続け、見えなくなって行った。勇人はひとりこの景色の中を歩いて行く。決して人通りが多いわけではない道路、人々の生活の一部だった中古車の並ぶ店、空に架かる歩道橋。


 全てが目を癒し心を潤してくれる。勇人は風景を見ることが好きだった。


 通りかかる車の音を、通りすがりに音の変わる様を耳にしつつ、自身の足が地面を叩く音を耳で味わい、飛び回るカラスが鳴き声を上げ回る様を耳で見て、キジバトが夕暮れの中で控えめに鳴いている様に耳を傾ける。


 何もかもが耳を通して心を動かしてくれる。勇人は自然や生活の音を聴くことが好きだった。


 怜はこれからどのような生活を送るのだろう、次の朝にはこれから体験する事してきた事を楽しそうに或いは憎たらしそうに感情をむき出しにして話すことだろう。

 想像は何ひとつ変わり映えしない日常の未来を視ていた。ただでさえ平穏が好きな中に非日常が入り込んで来て日常を圧縮していた。勇人にとっては怜と過ごす何気ない日々があまりにも愛しくて美しく感じられた。

 そうして想像ばかりを膨らませる勇人の身に新たなる陰が迫り来たのは突然のことだった。

 勇人の肩を掴む何者か。振り返るとそこには凶暴性を極めたような顔が待ち受けていた。ギラギラと戦意を放つその目はどことなく父の顔を思わせる。

 その男は隣に幼い女の子を引き連れていた。子連れがいったい何の用だろう。疑問を持った途端、勇人は男の手に目を移し全てを悟った。そこに収まる試験管を映して不穏の始まりを見て取って。

 勇人は本能から危機を感じ取る。心の底から肌へと伝わる薄気味悪い寒気は肌では感じ取ることの出来ない懐かしい感覚。すぐさま男の手を跳ね除けて跳び退いて。歩道橋の階段のステップを踏み上へと上がりゆく。

 男は、父親似の勇人は凶悪な笑みを見せつけながら試験管の蓋を開いて中に納まる蒼黒い水を自らの手にかけ、雷を纏わせる。続けて勇人は男の声を聞いてしまった。父のものに似た低くて闇の魅惑を纏ったカッコよい声を。

「俺の前に立ち塞がってんじゃねえ、邪魔者は〈分散〉してやる」

 言葉と共に手を前へと突き出して蒼黒い雷を放っていた。それを目の当たりにして出て来る言葉など何ひとつなくて。脅威は驚異と共に声を引っ込める。空気を裂く雷を退いて避けて更に歩道橋を上る。

 やがてたどり着いた平坦な道は道路の上、天井を突き破った天上のセカイを思わせる。

 階段を踏み越えたそんな場所も高さも構わず敵は迫り来る。肺は空気と共に焦りを吸い上げて想いの火に焦がされていた。

「あの人なんなんだよ、俺に何の恨みがあって」

 分からない、解らない、知り得ない。男が襲ってくる事情など知るはずもなかった。そんな中で父にどことなく似た顔を思い返し、思考を巡らせた。

――まさか、父さんからの試練

 そうだとすればなんて非道な御話だろう。初めから勇人に斃されるために産み落とされた存在なのだろうか。

 そうと知れば勇人は手加減する必要性を感じなくなった。そう、生きるための殺さないための全力を振り絞り、右手を引いて周囲より青白い稲妻を集める。張り裂けた空気は緊張の情を強調しているようにも想えた。

「目の前に創り上げられ凝り固まりし闇よ」

 勇人が声を上げ、魔法の行使をしている間にも凶暴な男は試験管に仕舞われた水を手にかけて蒼黒い雷を発現させて発言を重ねてみせる。

「邪魔くせえんだよクソったれが」

 同じチカラであれどもそこに懸ける想いは、世界を駆ける命や言葉のカタチや色、香りに味わい全てが異なっていた。

「この世界に蔓延りし闇の中に」

「俺の運命の前に立とうっていうのなら」

 互いの魔法の扱いの際に唱える言葉の違いが向かい合うふたりの魔法使いの性格の差を、考え方の違いを、魂の在り方心の色合いを、それぞれに示し主張していた。

「〈分散〉されよ」

「〈分散〉してくれる」

 互いに手を突き出して向かい合う雷たちの激突を発生させた。青白いひび割れは空気をも突き抜けて、世界に噛み付きながら進み続ける。蒼黒い裂け目は空間をも引き裂いて、世界を食い破りながら駆け抜ける。

 やがてふたつは繋がるように交わり食らい合い打ち合い掻き消し合う。しのぎを削るふたつの雷はやがてその姿を共に打ち消し合っていた。

 再び始まる攻撃、父親似の勇人の手のひらの上に空間の裂け目が現れてそこから重力に身を任せるように試験管が落ちてその手に収まった。

「そこの子どもみたいな顔の勇人を早くやっつけてね。カッコいい方が私好みなんだから」

 凶暴な面の背後に立つ幼子が顔をほんのりと温もりに浸してその手で包み押さえていた。見た目によらず大人なのだろうか。勇人の疑問などそっちのけで会話が繋げられる。

「分かってら、つか全然似てないなコイツ」

「その言葉、そのまま返すよ」

 勇人が手を後ろに引いたその瞬間、父親似の勇人は凶暴な面を凶悪な笑みで塗って飾り駆け始めた。接近してくる男。

――マズい

 狙いを改める隙などもはや残されてはいなかった。

 狩りの瞬間とは、狩られる瞬間とはこれほどまでに恐ろしいものなのだろうか。命までもが刈り取られようというこの時が瞳に焼き付いて離れない。

 終わる、もう終わる。

 諦めかけたその瞬間、轟音が空気をも叩き揺らした。遅れて眼に入る禍々しき黒く鋭い曲線。そのひび割れのような雷、黒き姿に宿る魔力を視て、勇人は確信と共に目をも見開く驚愕を得た。

――あれは、〈分散〉

「よお、並行世界ドッペル、世界の入国ビザも無しにこっち来やがったな」

 響く声と共に空から降って天上に立った男の姿を目にしてふたりの勇人は驚きを隠せずにいた。

 そこに立つ者。夜は未だ背の陰に、夕暮れの破片をチラつかせる空を背にして乱入者は鋭い笑みを浮かべる。包帯を右腕に巻き、五十は過ぎているであろう人生の歩みを滲ませた顔をしている男はこれまで見てきたどの大人よりも堂々たる態度を全面に貼り付けていた。

 夕暮れの跡形をも連れ去ろうとしている絶妙に青くて昏い空はやがて自身をも闇の中に沈めてしまうものだろうか、そんな闇に沈んでも尚自分の色を失いそうにない男はみているだけでも頼りになってくれそうで安心感をもたらす。

 そんな闇の訪れを近場に控えた独特な時を刻む空の下、老いた男はふたりの少年に対して見おろすように目を向ける。父親似の勇人にとってその眼には敵意も輝きも感じられなかった。こちらの勇人にとってその瞳には、輝きの届かない底には人生の埃が積もっているように見えた。特に誇りもない埃。それでいながら上澄みの輝きには胸を張る男の姿勢が住んでいた。様々な出来事を見て聞いて愉しみ苦しみながら心は色彩に乏しくあれども色彩豊かな道のりを生き抜いてきた男の目だった。

 男は右腕に巻かれた包帯を風になびかせて少しばかりほどいてみせた。右腕を隠し通すという包帯は役目を一旦休む許可を与えられて風に流され見えない道筋を描くようになびいていた。

 ふたりの勇人は共に全く似ていない目を思い切り広げて目を逸らしてしまった。

 男が包帯に隠していたそこには何もなかった、否、勇人はそこに不可視を見た。瞳が捉えたそれは水底の闇よりも深い何か、しっかりと目に入れることはおろか視界の隅でつまむことすら拒んでしまう程に強い嫌悪感を運び込む何か。暗黒をも超えた深くて浅い、見えないようで見えてしまう、理解できないはずなのに分かってしまう、そんな虚無がそこには在った。

「ほう、ふたりともに目を逸らすか、敵の攻撃を見もせずに戦うつもりか」

 頭を割ってしまいそうなほどの嫌悪感。何も見えないはずなのに目も当てられないそれを目にしながら、嫌悪の圧を堪えながら戦わなければならないという事実。

 まさに全てを片付ける脅威だった。

「俺にはお前らに名乗るほどの名はない。名を知りたければ生きて帰ることだ。だが、これだけは言っておこう」

 老いた男の声からは年季を感じさせてそれがまた重みを増していた。しかしながら軽薄一色に染まった言葉を放っている様は未だ二十代を続けているように見えた。数十年も続く二十代。それが男の根本なのだろうか。

 名乗りさえ上げない男は得意げで鋭い笑みを、男特有の視線を浴びせながら続きを空気に耳に魂に刻み込んだ。

「俺はこの界隈ではこう呼ばれている。〈悪魔憑きの掃除屋〉とな」

 そこから更なる問いが重しとなってふたりを潰しにかかる。

「似てないが、並行世界に住む同じ野郎なんだろう、どっちがゲンガーだ」

 真実を見定める目は確かなものだろうか。誤認から誤りを事実に塗り替えられてしまっては堪らない。勇人は口を震わせながらも告げる。

「俺がホンモノ、本当だよ、家まで来れば分かる」

 途端のことだった。掃除屋の目つきに刃同等の煌めきが差し込み勇人の声を切り裂く。気圧されて言葉のひとつも出せなくなって引っ込んで。続けて黙り込み地に目を向けてしまった勇人の心を言の葉で切り刻みにかかった。

「ほう、つまり親にまで迷惑をかけようってのか。骨のない男には皮と肉しか残らない、生き残りたいが為に誇りを殺そうというものか」

 掃除屋は一度大きく息を吸い込み、取り入れた情豊かな虹色の空気を鈍色に変えて。凄みで削った棘のある声を空気と共に吐き付け叫び散らした。

「親の言葉で死にながら生きようとするな。てめえの言葉で足掻き生き抜いて見せろ。誇りは殺すな、みっともなく埃被った心にこそ誇りは宿る」

 掃除屋は見えない右腕を上げ、振り下ろした。その瞳に見えていた狙いそのものだったのだろうか、乾いて張り詰めた空気に織り交ぜるに程よい生ぬるさを、安易な非現実感を持った蒼黒い雷と交差し互いに弾けて音を薄蒼い火花に変えて辺りに散りばめた。

「いいじゃねえか、気に入った。だが殺さねえといけないようだが」

 凶暴な面をして言葉を攻撃で討つ並行世界の勇人と向かい合い、掃除屋は右腕を回す。空気は邪悪に染められ濁り、不可視の端に虚無の逃げ水となって滲み出ていた。

 勇人の手のひらの上に試験管が落とされる。ゴムの蓋を開き、蒼黒い水を右手にぶちまけて試験管は放り捨てられた。試験管は地へと落ちるのを待つことなく宙に放られ踊るように落ちながら水の作用で〈分散〉されながら溶けるように消え去った。

 右手に纏わりつく雷により更なる鋭さを、禍々しい輝きを瞳に宿しながら手を突き出して雷を放つ。

「この悪魔諸共〈分散〉してやるよ老いぼれが」

 満明に向かってひび割れのような独特な曲線を描きながら突き進む雷を捉えて勇人は急いで腕を引き、青白い雷を放つ。

 満明は表情ひとつ動かすことなくただふたつの閃光を、二色の脅威に驚異のひとつも見せることなく右腕ひとつで振り払ってみせた。

「ガキの顔の方、てめえはもう何もするな、骨なしの回答が出た時点で負けてんだ。勝負にも、偽者の格にもな」

 色の無い視線は見下しているようで勇人の中からふつふつとこみ上げてくる熱がその冷たさに対して言葉無き怒りを躍らせていた。

「去れよ、腰抜け、勝つことより生きることが大事なんだろう」

 間違いではない、正しさはどちらにもあってズレは歪みは心が生み出しただけの境界線。

 勇人はその境界線の向こうを、満明が立つ場所を遠目に見て手を伸ばし、駆け寄って。きっと怜も知っている向こう側を知りたい、全てを手にしたい。そんな渇望と共に更に手を伸ばして、現実の勇人は手を引いて雷を手繰り寄せていた。

「鈴香を守るためだ。ここで退いたら、きっと何も守れない」

 打って変わって瞳に冷気を宿していた。感情の揺れのカタチからしてきっとこの勇人は男のセカイを知らない。それでも踏み出し現した感情。そうした感情を不器用に貼り付けた眼を見て掃除屋は目を細め、陰に充ちた暗い笑みを浮かべていた。

「よく言った、だが向こうは殺すことにだけ命を懸けてやがる。お前の戦いの経験にそぐわない重みに殺されないよう支えてやる」

 勇人は幼さを感じさせる目を大きく広げ、掃除屋に目を向けていた。意思とは関係なしに感情は顔を通して訴えられていた。

「俺の名は満明だ。勇人、ふたりで片づけるぞ。業務外の清掃。俺は今日もまた死にぞこないのオッサンとなる」

 勇人は立ち去ったはずの夕暮れの輝きを貌に当てて一度頷いた。

 目の前に立つ凶暴な顔の持ち主は全てを見下したような笑いをひねり出し、ふたりの存在に対して下等なる価値を身勝手に定めていた。

「そこのてめえら絶対殺す」

 父親似の勇人はそう語り試験管の蓋を開いた。

 その様子を鈍色の感情で、怒りのひとつも憎しみの搾りかすさえも持たずに睨みつけ、勇人の肩に左手を置いて満明は聞かせてみせた。

「いいか勇人、目の前のアレは俺たちのチカラを知る前、その時点でしかないってのにもう勝利を見てやがる。敗北から逃げてやがるんだ」

 あの目が捉えている勝利は幻想。そっくりそのまま現実に変わってしまうか幻想のまま現在のまま消却してしまうか、それはここにいる三人の思考の輝石と行動の軌跡の積み重ねによって築き上げられる。

 現実に顕現されるパイは苦みの層を重ねたものとなるのか甘みだけを折り重ねて美味なる運命を呼び寄せるのか。

「敗北からの背走。行くぞ、アイツにニセモノに敗走を配送してやるぞ」

「当然、俺こそがホンモノだって声を上げてやる」

 父親似の勇人の蒼黒い雷、勇人の青白い雷、そこに乗せるように重ねられたもの。不快なる不可視の右腕より解き放たれし純黒の雷。

「そうだ、俺もまた〈分散〉の使い手だ」

 ふたりの雷を飲み込み黒い雷は凶暴な面をした勇人の左手に乗せられた試験管へ、内側に溜められ収められた蒼黒い水へと向かって行った。

「俺はかつての友の邪悪な計画を知り、魔法の素質もない一般人の身にしてアイツが呼んだ悪魔を世界の中に〈分散〉した」

 満明が語っていることは一体いつの話なのだろう。彼は右眼で今を見て左眼で過去を視ているように思えた。

 空気を弾き裂きながら雷は進み続ける。きっと試験管の透き通る脆い身体などいとも容易く突き破ってしまうことだろう。勇人は異なる顔で同じ貌をしていた。黒い雷がふたりの〈分散〉の術式に宿る微かな闇、不純物なる術の中の不純たるつなぎを食いちぎりほどいて試験管へと向かうまでの一秒未満のセカイ。その短時間のコマ送りの中で驚きの感情に支配されるという致命的な状況へと陥っていた。

 見事なまでに予想通り、ヒトという闇の手が加わり創り上げられた試験管などという物質は、人の手によって姿を変えられたケイ素の身体は打ち砕かれて見た目通りの儚さを破片に変えて宙に弾き飛ばされる。そうした状態の変化などお構いなしに雷は試験管に身を包まれていた蒼黒い水にまで到達した。当然のように蒼黒い水は蒸発し浄化され、世界の中へと雫となることさえ許されないままに溶かされ消え去って行った。

 ここまでのふたりの勇人の表情と行動を目の当たりにして満明は鉄錆を思わせるニヤけ面を、ボロボロに削り砕いたような顔に期待外れの男たちに色無きニヤけを纏わりつかせながら続きを語る。

「実戦慣れしていないな。俺は一度きりの〈分散〉を行ない魔法とも昔の友とも縁を切ろうと考えてたんだがな」

「語りながら戦いだ? なめんじゃねえぞクソジジイ」

 どれだけ〈分散〉したところで無駄でしかなかった。幼子が後ろで指を繰るだけで凶暴な顔をした凶悪な男の手のひらには再び試験管が乗せられるのだから。

「俺は〈分散〉に失敗した。悪魔の殆どは消えたが一部を俺が肩代わりする羽目になったのだ」

 きっと右腕に宿る不快な禍々しさがそうなのだろう。それを見て取って、勇人は子どものような目を再び背ける。

「勇人、お前はもう一度あのニセモノと魔法をぶつけ合え。〈分散〉は所詮闇を分解さて世界にばら撒く技。何度も撃たせては異界の闇を世界に」

「ごちゃごちゃうるせえ」

 試験管の蓋は再び開かれる。

 勇人は理解していた。そう、〈分散〉は所詮魔法世界の法則における化学反応のひとつに過ぎないことを。水を蒸発させて蒸気に変えることと特に変わりがないのだということを。

 異界から次元の穴を通して持ち込まれた闇を世界にばら撒きすぎては世の均衡が崩れ去ることは必然だった。

 つまり異界の勇人は生き残って戦い続けたいが為に世界諸共死へと向かっていること。生きるために自分が生きる舞台をも殺そうとしていること。簡単な話だった。

「鈴香と生きるために、世界のバランス崩壊を止める」

 蒼黒い水をぶちまけた手、勢いよく後ろへと引かれた手。共に各々の魂の色を帯びた雷を創り上げ引き寄せ、その手は突き出された。

 互いに噛み付き合う雷。そこに強いも弱いも何もなく、ただただ互いに食らい合い互いに術を組むために用いられたつなぎとなっている闇を〈分散〉し合うだけ。

 気が付けば闇に飲み込まれた空の中で輝くふたつの魔法が消え去ったその時、異界の勇人は目を見開いた。

 凶悪な顔に収まりし悪しき眼に映った光景、空から勢いよく迫り来る満明の姿は鳥肌に塗れてしまう程に不快な気配を巻き込み露わにしていた。

「食らうがいい、これが俺の薄っぺらな人生で築き上げてきた一撃の重みだ」

 迫り来る腕、きっと衝撃に打たれて気を失ってしまうことだろう。しかしながら勇人はその瞬間を、生きた痛みすら味わうことが叶わなかった。殴られた痛みや振動を理解する暇もなく意識は闇へと切り落とされて行った。

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