第111話 家業を継ぐか?継がないか?

夫の家は、古くから医者の家系。

御典医?もしくは御殿医?と呼ばれていた頃からの医者家系。 

古くからの文献に記載されていると見せてもらったことがある。

確かに義父、義父の弟達(夫の叔父達)も皆医者だ。

そして、夫の従兄弟達も医者が多い。

家業?と言うのか、言わないのか。

夫は、うちの家業だから医者にならないのは許されない怒!と子供達に言う。


さて、昨日夫は大雨の中…医者ばかりが集まる私的な食事会に参加。

定期的に行われるこの会は、大体同年代が集まる。

つまり、その子供達も大体同じくらいの年齢が多く、大学受験の話にもなる。

私の感覚でいうと、、、夫の同業者知人で子供に同じ医者になれと言って、子供が医学部に進学したのは〜ざっくりと半分くらいだろうか? 

いや、半分もいないように思う。


勿論、医学部を目指したが不合格だった人も沢山いるだろう。

夫のいう人間=国公立医学部卒業の医者、国立に子供が進学した人は、ほとんど聞いたことがない。

医学部に息子や娘を入れた!という医者の同僚も大半は、私立医学部。


昨夜の会合では、とある御子息が夫の言う「最底辺な私立医学部」に入学していることがわかった。

夫は、勿論それでも何も意見は変わらない。

国公立こそが、大学。

それは、医学部以外でも同様。

今の時代、国公立は勿論ながら私立医学部も難関中の難関。

長女の受験を経験して医学部受験に「もしかしたら上手くいくかも?」は、基本通用しないと痛感した。


長女が卒業した高校は、親が医者だという子供が沢山いる。

その大半は、自らの道に進んでいくが…それでも親の為?家業の為?沢山の子供が浪人生になった。

同じ高校に通う次女の保護者会でも、先生方から散々言われる。

「医者だけが社会貢献ではありません!

御子様の適性を良くみて進路を決めてください!」と。

医者になりたいのか? ならなければいけないのか?

何故医者になりたいのか? 

お金か? ステイタスか?

夫は、ずばりお金だと言う。

会話の節々に「医者にならなければ」が多い。

医者にならなければ…これは食べれないぞ!、、、旅行なんて行けないぞ!

そして自分が高校生の頃、食事をさせていただいたという同級生宅の夕飯が目玉焼きだった事から、私に「君の家も目玉焼き?」と聞く。。。

私立に通っていた夫、同級生もサラリーマン家庭とはいえ恵まれいたであろう。

ちょっとその日は、目玉焼きが食べたかったのかもしれない。

しかし、すっかり彼の中ではサラリーマン家庭の食事。


家業がなんであれ、、、その重圧に耐えるのは大変だ。

私の母方の家系は、殿様の時代からの造り醬油屋。

家屋は街の指定文化財となっている為、その地を離れる事が出来ず、現在も従兄弟が家業を守ってくれている。

今は本業のみならず不動産業を成功させ、都内にも小規模ながらマンションを一棟購入。

離れられない重圧をこういう形で整理したのだなと思う。


そして、また長女の受験がやってくる…。。。

家業を継ぐか?継がないか?

受けるか?受けないか? 

夫との闘いに備えて、精神力鍛錬中㊙

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