第20話 お別れ

先月亡くなった伯父の葬儀に参列した。

亡くなってから、何日過ぎただろう。 

理由は、火葬場が混み合っていたから。


半年程前、近くに住む友人が同じような状況で、亡くなったと連絡を受けても、御葬儀はまだまだ先。

御葬儀で御顔を見ないと落ち着かない…と言っていたのを思い出した。

火葬場が混み合っている…何とも現実的な。

それでも、無事に送り出せて安堵。

死因は、老衰。

私の祖母の言葉を借りれば、苦しみもせず安らかに、上手に死ねたということか。


最後に御孫さんが中学受験が終わり、合格したよと報告したとの事。

伯父も生粋の学歴主義。

棺に学歴なんて刻まれないのになあ、、、なんて思った。 


学歴主義から外れた、破天荒な姪をきっと「宇宙人」とでも思ったのだろうか?

それでも物珍しい私を可愛がってくれて、ありがとう。

天国では、一番いい学校に行ってね。

天国までの道、混み合ってないかしら?


さて、私はあの姿になるまでの間に何をしようかな?

どんな道を選んでも人間の道。

どんな道を選んでも、最期は皆棺に入り天国に逝く。学歴も刻まれずに…。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る